ー奇談ー學校へ行こう8
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「タッターラタッタラー」
神姫「ロマサガの戦闘勝利?」
悠「よく分かったな」
神姫「コレくらいは常識よ」
雨「どんな常識よ…」
神姫「なに?」
雨「……」
悠「龍に睨まれた蜘蛛」
摩耶「大抵の生き物が動けないよソレ」
【コリントの花嫁】
千世子「はいはい、じゅぎょーしますなのだ。ドイツの詩人ゲーテの作品「コリントの花嫁」は、吸血鬼を題材にした作品の中で、もっとも古いもののひとつなのだ。この詩では、主人公の吸血鬼の名前が明かされてないので、じゅぎょーだは作品名の「コリントの花嫁」と呼ぶことにするのだ。」
摩耶「でも、なんでロマサガ?また病気(ブーム)?」
悠「いいや、世界樹してるんだけど何となく雰囲気で」
神姫「あぁ、新作出たのよね。見せて」
悠「どうぞ」
神姫「今回グリモア(※)が楽らしいわね……って何かパリング(※)☆が五個あるわね」
※特技装備みたいなもの
※物理攻撃を確立で無効、常時発動スキル
悠「体験版の時に頑張りました。」
神姫「データ消していい?」
悠「やめてよぉ!?」
千世子「コリントの花嫁は、現在のギリシャ南部にある都市「コリント」に住んでいた美しい女性だったのだ。だが彼女の母親は、自分の病気を治すために、神への生贄として彼女を殺害。彼女はその後、吸血鬼となって物語にあらわれるのだ。」
摩耶「パリング全員分あるなら……パラディンいらないよね。外してブシドーにしよ」
悠「おれはそんな縛りプレイはやるとしても二周目以降にしかしません。おれ強ぇぇぇしたいんです」
神姫「ヘタレ」
悠「神姫に言われるとゾクゾクします」
神姫「……」
こぉぉ
悠「はい、龍剄やめてください。」
千世子「吸血鬼としてよみがえった「コリントの花嫁」は、青白い肌の美女として描かれているのだ。服装は白を基本に、黒と金色のリボンを額に巻いているのだ。顔には白いヴェールがかけられるなど、ウエディングドレスのように見えるのだ。」
亘理『ウェディングドレスかぁ』
摩耶「悠君、いったい何着用意しなきゃならないの?」
悠「何着って何事だよ。そんなに用意する相手がいねぇよ」
神姫「がりゅー……は?」
悠「ひぃ…!」
千世子「彼女の吸血鬼としての特徴は、作中でほとんど描写されていないのだ。わかっているのは、彼女が墓地から這い出して復活したこと、人間の胸から血を吸うこと、そして彼女に血を吸われたら、朝までに白髪の死体に変わってしまうことなのだ。」
摩耶「でも、がりゅーちゃんを悠君の嫁に行かせるのって……酷だよね」
神姫「ソレ言われると辛い、ホントに辛い…」
悠「ボロカス扱いのおれが辛い」
雨「いわれるだけの理由があるんでしょ」
悠「糸が出る穴セメダインで塞いでやろうか蜘蛛っ娘」
千世子「「コリントの花嫁」のテーマは、吸血鬼の悲劇的な恋なのだ。母親のせいで吸血鬼になってしまった花嫁は、物語の中で、花嫁の家に訪れた青年と恋に落ちたのだ。青年は彼女が吸血鬼であることを知った上で一夜の愛にふけるのだ。」
雨「八脚で蹴り飛ばすわよ!」
摩耶「さすが蜘蛛」
神姫「四脚で手足を貫いて、残りの四脚でグチャグチャにしたらいいのに」
雨「妖怪よりえげつない人間…」
悠「人間はえげつないんだよ」
千世子「だが、彼女はこのままで自分が吸血鬼として人々の血を吸い続けるだろうことを自覚していたのだ。そこで花嫁は、青年の血を吸って殺したうえで、青年と花嫁の死体を火葬にして欲しいと希望するのだ。花嫁は血を吸う本能と決別し、青年と冥界で一緒になるために、みずから滅びを選んだのだ。」
亘理『私は白無垢よりはドレスが良いかなー……なんて』
悠「アッハイ」
亘理『かぷっ』
悠「……甘噛みだ」
摩耶「最後は喉元食いちぎられる」
悠「ひぃ!!」
千世子「「コリントの花嫁」では「吸血鬼ドラキュラ」の100年前にあたる1797年に、詩人ゲーテが書いた作品なのだ。ゲーテはこの作品を作るに当たって、2世紀ごろのギリシャ作家トラレスのフレゴンの作品「奇妙な物語」を原点として利用しているのだ。この物語のヒロインであるフィリニオンは、コリントの花嫁と同じくよみがえった死者であり、話の筋も非常に良く似ているが、人間の血を吸ったり、愛する青年を道連れにして死ぬ描写はないのだ。ゲーテは、ローマ帝国で大変人気だったこの物語に、西ヨーロッパに広まりつつあった吸血鬼の特徴を組みあわせて、すぐれた物語として完成させたのだ。以上、コリントの花嫁のじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「タッターラタッタラー」
神姫「ロマサガの戦闘勝利?」
悠「よく分かったな」
神姫「コレくらいは常識よ」
雨「どんな常識よ…」
神姫「なに?」
雨「……」
悠「龍に睨まれた蜘蛛」
摩耶「大抵の生き物が動けないよソレ」
【コリントの花嫁】
千世子「はいはい、じゅぎょーしますなのだ。ドイツの詩人ゲーテの作品「コリントの花嫁」は、吸血鬼を題材にした作品の中で、もっとも古いもののひとつなのだ。この詩では、主人公の吸血鬼の名前が明かされてないので、じゅぎょーだは作品名の「コリントの花嫁」と呼ぶことにするのだ。」
摩耶「でも、なんでロマサガ?また病気(ブーム)?」
悠「いいや、世界樹してるんだけど何となく雰囲気で」
神姫「あぁ、新作出たのよね。見せて」
悠「どうぞ」
神姫「今回グリモア(※)が楽らしいわね……って何かパリング(※)☆が五個あるわね」
※特技装備みたいなもの
※物理攻撃を確立で無効、常時発動スキル
悠「体験版の時に頑張りました。」
神姫「データ消していい?」
悠「やめてよぉ!?」
千世子「コリントの花嫁は、現在のギリシャ南部にある都市「コリント」に住んでいた美しい女性だったのだ。だが彼女の母親は、自分の病気を治すために、神への生贄として彼女を殺害。彼女はその後、吸血鬼となって物語にあらわれるのだ。」
摩耶「パリング全員分あるなら……パラディンいらないよね。外してブシドーにしよ」
悠「おれはそんな縛りプレイはやるとしても二周目以降にしかしません。おれ強ぇぇぇしたいんです」
神姫「ヘタレ」
悠「神姫に言われるとゾクゾクします」
神姫「……」
こぉぉ
悠「はい、龍剄やめてください。」
千世子「吸血鬼としてよみがえった「コリントの花嫁」は、青白い肌の美女として描かれているのだ。服装は白を基本に、黒と金色のリボンを額に巻いているのだ。顔には白いヴェールがかけられるなど、ウエディングドレスのように見えるのだ。」
亘理『ウェディングドレスかぁ』
摩耶「悠君、いったい何着用意しなきゃならないの?」
悠「何着って何事だよ。そんなに用意する相手がいねぇよ」
神姫「がりゅー……は?」
悠「ひぃ…!」
千世子「彼女の吸血鬼としての特徴は、作中でほとんど描写されていないのだ。わかっているのは、彼女が墓地から這い出して復活したこと、人間の胸から血を吸うこと、そして彼女に血を吸われたら、朝までに白髪の死体に変わってしまうことなのだ。」
摩耶「でも、がりゅーちゃんを悠君の嫁に行かせるのって……酷だよね」
神姫「ソレ言われると辛い、ホントに辛い…」
悠「ボロカス扱いのおれが辛い」
雨「いわれるだけの理由があるんでしょ」
悠「糸が出る穴セメダインで塞いでやろうか蜘蛛っ娘」
千世子「「コリントの花嫁」のテーマは、吸血鬼の悲劇的な恋なのだ。母親のせいで吸血鬼になってしまった花嫁は、物語の中で、花嫁の家に訪れた青年と恋に落ちたのだ。青年は彼女が吸血鬼であることを知った上で一夜の愛にふけるのだ。」
雨「八脚で蹴り飛ばすわよ!」
摩耶「さすが蜘蛛」
神姫「四脚で手足を貫いて、残りの四脚でグチャグチャにしたらいいのに」
雨「妖怪よりえげつない人間…」
悠「人間はえげつないんだよ」
千世子「だが、彼女はこのままで自分が吸血鬼として人々の血を吸い続けるだろうことを自覚していたのだ。そこで花嫁は、青年の血を吸って殺したうえで、青年と花嫁の死体を火葬にして欲しいと希望するのだ。花嫁は血を吸う本能と決別し、青年と冥界で一緒になるために、みずから滅びを選んだのだ。」
亘理『私は白無垢よりはドレスが良いかなー……なんて』
悠「アッハイ」
亘理『かぷっ』
悠「……甘噛みだ」
摩耶「最後は喉元食いちぎられる」
悠「ひぃ!!」
千世子「「コリントの花嫁」では「吸血鬼ドラキュラ」の100年前にあたる1797年に、詩人ゲーテが書いた作品なのだ。ゲーテはこの作品を作るに当たって、2世紀ごろのギリシャ作家トラレスのフレゴンの作品「奇妙な物語」を原点として利用しているのだ。この物語のヒロインであるフィリニオンは、コリントの花嫁と同じくよみがえった死者であり、話の筋も非常に良く似ているが、人間の血を吸ったり、愛する青年を道連れにして死ぬ描写はないのだ。ゲーテは、ローマ帝国で大変人気だったこの物語に、西ヨーロッパに広まりつつあった吸血鬼の特徴を組みあわせて、すぐれた物語として完成させたのだ。以上、コリントの花嫁のじゅぎょーだったのだ。」