ー奇談ー學校へ行こう8

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「お前もそうとう髪長いな」
サララ
千世子「随分と切ってはないのだ」

悠「切らなくていいと思う。うん。これは切らなくていい。学校で先生に何か言われたらおれにいえ、その教師に闇討ちしてやるから」

千世子「まったく相談できないのだ?!」

摩耶「寒くなってきたから毛フェチがでてきてるね」

亘理『関係あるの?!』

摩耶「冬毛を求めてるんだよ」

亘理『えぇ……』

摩耶「多分暖かいんなら雨ちゃんの糸とかきっと買うよ。悠君」

雨「いや、例え売れても売りたくない」

悠「ボソッ(蜘蛛の糸って尻から出るよな)」

雨「今なに言ったコラ!」

悠「子供の髪ってなんでこんな細くてさらさらなんだろうか。啜りたいわ」

千世子「食べないでなのだ?!」

悠「食べないよ。そんな勿体ない」

神姫「勿体ないっていうのもおかしいわよ」

悠「三つ編み、編み編み」

千世子「……」

神姫「やりたい放題されてるわよ?」

千世子「あんちんが楽しそうなら……それでいいのだ」

摩耶「チョコちゃんは大人だねぇ」

亘理『あの、次は私お願いします!』

雨「コイツは?」

神姫「物好きでしょ」

悠「おれは髪をいじらせてくれる相手は拒まないぞ。例えアフロでもいじくり倒す」

摩耶「毛フェチって怖いね。」

雨「アレは病気かなんかでしょ」

悠「雨もそんなパッツンストレートばっかりじゃなくて蜘蛛らしくエイトテールとかにしたらどうだ」

雨「どんな状態だ!」

悠「だから蜘蛛の脚を模して八本のテールを作る。要はツインテールの四倍だ」

神姫「私は九テールだけどね。」

雨「やらないし、なんで九をアピールして来てるのよ」

千世子「神姫ねーちんのは迫力があるのだ」

悠「っか、迫力どころか普通に硬いからな。近くで勢いよく首振られて束の先とか当たったら鞭打ち跡とかできるだろ多分」

神姫「して欲しいの?」

悠「結構です。亘理も髪長いよな」

亘理『好き?髪長いの好きでしょ?っていうか、髪の長い私が好きでしょ!』

悠「少し落ち着け」

亘理『はい、すいません。でも、好きでしょ?』

悠「長くても短くても髪は好きだ」

亘理『わーたーしーはー!』

摩耶「今日は一段とアクティブってるね」

神姫「がりゅーもだけど何が良いのかしら」

摩耶「何が良いのかが分かった時には多分、がりゅーちゃんや亘理ちゃんみたくなるんじゃない?」

神姫「……呪いじゃないそれ?」

千世子「恋の呪縛なのだ」

雨「上手い事いうじゃない」

千世子「えっへんなのだ。」

神姫「ところで何の授業するか決めたの?」

千世子「明日からは吸血鬼のじゅぎょーをしていくのだ。以前やったのはほんの少しだけだったから今度はちゃんとしていくのだ!」
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