ー奇談ー學校へ行こう8

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

アリス『ねぇねぇ』

悠「うわっ?!」
ずりっドダンッ!

亘理『悠ちゃん?!』

摩耶「どしたの急にひっくり返って……ぱんつ見るためだからって頑張り過ぎだよ?」

悠「そんなんじゃねーし……何よりスカートがいないだろ此処!」

神姫「居たらやってるってことかしら?」

グニッ!
悠「踏まないで!踏まないで!踏むならせめてスリッパ脱いで踏んで!」

神姫「……」

ゴッ!
悠「みぞおちっ?!」

千世子「今のはされても仕方ないと思うのだ」

摩耶「あ、ぴよこちゃんはスカートだったね」

悠「おごごごっ」

亘理『ソレどころじゃないみた……ん?』

アリス『ふふっ、ふふふっ』

亘理『アリスちゃん……居たんだ』

悠「痛っっ……そいつがいきなり現れたからひっくり返ったんだよ」

千世子「どしたのだ?」

アリス『あのね、アリス可愛い手袋が欲しいの』

悠「手袋だぁ?この前、マフラー買ってあげただろ」

アリス『お手手が冷たいの、はぁー、はぁー…』

神姫「わざとらしいわね。」

悠「手袋だったら軍手がいくらで…」

アリス『可愛くないからイヤ!』

摩耶「食い気味に拒否られたね」

悠「おのれぇ……」

アリス『ねぇー、おねがぁーい。可愛い手袋と靴とポーチ』

千世子「増えてるのだ」

悠「お金が無いから無理です」

アリス『じゃあ、アリスのために手に入れてきて、どんな手を使ってもいいから』

神姫「悪魔ね」

摩耶「死神じゃなかったけ?」

悠「そんな真似もしません」

アリス『むー!』

亘理『ワガママいったらダメよ?』

アリス『ワガママをいうことがアリスの楽しみなの!』

悠「性質が悪い」

神姫「性質の悪さなら悠もどっこいどっこいよ」

悠「アイエー」

摩耶「まぁ、実際にはワガママが楽しいって言うより悠君の困った顔を見るのが楽しいんでしょ?」

アリス『うん!』

亘理『わー……今までにないほどの笑顔』

悠「なんて奴だ!」

アリス『ふふっ、ふふふっ』

パッ!

摩耶「ひとしきり笑ったら消えちゃったね。」

千世子「なんていうか本当にいたずら好きの子供って感じなのだ」

神姫「千世子も子供でしょ」

悠「他愛のないイタズラならいいんだけど落差が半端ないからな……」

亘理『他愛なくないイタズラって?』

悠「窓の外に顔出したら頭上から鉄の板を落としてきたり」

亘理『それほぼギロチン…。』

千世子「当たらなくて良かったのだ」

悠「いや、首引っ込めたけど頭には当たったんだよな。めっちゃ痛かった。でも、よかったよ。首なら捥げてただろうから。

摩耶「けど頭なら平気って言うのも違うんだけどね」

神姫「っていうか、普通に殺しにかかってきてるわね。」
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