ー奇談ー學校へ行こう8
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「キリンもLV140だと眠爆でも中々死なないな」
摩耶「罠効かないからハメもやりにくいしね。極限しないけどめんどくささはトントン」
神姫「稼ぐんならラーハメのが早くない?」
悠「ラージャン飽きた」
亘理『だったら私のためにナズチ行こう、ナズチ』
【ベアトリーチェ】
千世子「じゅぎょーしますよーなのだ。ベアトリーチェは、13~14世紀に生きたイタリアの詩人「ダンテ・アリギエーリ」の書いた物語「神曲」に登場する天使なのだ。「神曲」とは、作者であるダンテ自身が主人公となり、地獄や煉獄、天国を旅するという壮大な物語で、キリスト教文学の傑作と呼ばれているのだ。この物語の中でダンテは、ベアトリーチェは驚くほど美しく、優美な天使と描いているのだ。」
悠「ナズチ……正直飽きた」
摩耶「じゃあ、ナズチだね。」
亘理『そうなの?!』
摩耶「飽きたほど倒したなら悠君に相手させてて、他の採取回ってたらいいし」
悠「なるほど……そうきたか」
亘理『えっ、納得なの?』
千世子「物語の中で、ベアトリーチェのもっともよく描かれているのは、第2巻「煉獄編」なのだ。地獄と天国の間にある煉獄を旅していたダンテは、自堕落に過ごしていた過去を思い出し、深い後悔の念にとらわれるのだ。このときベアトリーチェは、ダンテを母親のように何度もしかりつけ、その一方で、過去の罪を洗い流したダンテにまぶしく微笑みかけるのだ。その姿はまるで聖母のようなのだ。」
悠「聖母って何かエロいよな」
神姫「全然意味が分からない」
悠「不思議とエロさを感じるんだよ」
摩耶「聖母だろうと魔女だろうと女の人だったら良いってことでしょ?」
悠「そんな見境なくないよ!」
千世子「え?」
神姫「は?」
亘理『え?』
摩耶「えっ?」
雨「は?」
悠「なにその反応?!」
千世子「天使ベアトリーチェには、モデルになった人物がいるのだ。彼女の名前は「ベアトリーチェ」。ダンテがまだ9歳だった頃に、ひとめぼれをした、同い年の少女なのだ。」
摩耶「こっちからしたら何ぬかしてんのお前?なんだけど」
悠「摩耶にすっごい言い方された…」
神姫「気合入れなくても黒状態になれるほどのイラっとしたんでしょ。私も同じだし」
悠「えー、なんでですかーぁ」
神姫「チッ」
悠「あ、すいません、ごめんなさい。」
千世子「しかし、この恋はあくまでダンテの一方的なものだったのだ。ダンテは再開した彼女への恋に心を焦がすが、その想いを彼女本人に知られることを極端に恐れたのだ。ダンテはベアトリーチェではなく、その近くにいた別の女性に気があるふりをしてベアトリーチェを見続けたのだ。今でいえばストーカーじみたダンテの行為はすぐに悪評に繋がり、ダンテはなんと愛するベアトリーチェにも軽蔑されてしまうのだ。」
亘理『頭下げるの速っ』
悠「下げなかったら物理的に頭落とされそうだし」
神姫「……」
摩耶「無視です」
悠「あー、うん、そういうの嫌いじゃないよ!」
雨「アホだわ」
千世子「その後彼女は別の男性と結婚するが、24歳の若さで死去。親の勧めで見合い結婚した後も消えることのなかったダンテは、自分の作品にベアトリーチェを登場させ、その美しさを永遠に語り継いでいくことに決めたのだ。」
悠「アホじゃない、愛すべきバカだ」
摩耶「ナズチは後でボクらだけでいこうか」
亘理『えっ、あー……』
悠「おれーもーてーつーだーうー!」
神姫「相手にされなかっても絡んでくるって……めんどくさ過ぎるわね。」
悠「それがおれのいいところって噂もある」
摩耶「都市伝説にもならない……いや、なれない噂だね。」
千世子「後世の研究者は「ベアトリーチェはダンテのミューズだった」と表現するのだ。ミューズとはローマ神話の芸術の女神で、作家の創作意欲をかきたてるのだ。神話ではミューズの象徴物はバラ、詩人の象徴物はミツバチなのだ。ダンテはミツバチとなり、ベアトリーチェという永遠の花園で飛び続けることを選んだのだろうなのだ。以上ベアトリーチェのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「キリンもLV140だと眠爆でも中々死なないな」
摩耶「罠効かないからハメもやりにくいしね。極限しないけどめんどくささはトントン」
神姫「稼ぐんならラーハメのが早くない?」
悠「ラージャン飽きた」
亘理『だったら私のためにナズチ行こう、ナズチ』
【ベアトリーチェ】
千世子「じゅぎょーしますよーなのだ。ベアトリーチェは、13~14世紀に生きたイタリアの詩人「ダンテ・アリギエーリ」の書いた物語「神曲」に登場する天使なのだ。「神曲」とは、作者であるダンテ自身が主人公となり、地獄や煉獄、天国を旅するという壮大な物語で、キリスト教文学の傑作と呼ばれているのだ。この物語の中でダンテは、ベアトリーチェは驚くほど美しく、優美な天使と描いているのだ。」
悠「ナズチ……正直飽きた」
摩耶「じゃあ、ナズチだね。」
亘理『そうなの?!』
摩耶「飽きたほど倒したなら悠君に相手させてて、他の採取回ってたらいいし」
悠「なるほど……そうきたか」
亘理『えっ、納得なの?』
千世子「物語の中で、ベアトリーチェのもっともよく描かれているのは、第2巻「煉獄編」なのだ。地獄と天国の間にある煉獄を旅していたダンテは、自堕落に過ごしていた過去を思い出し、深い後悔の念にとらわれるのだ。このときベアトリーチェは、ダンテを母親のように何度もしかりつけ、その一方で、過去の罪を洗い流したダンテにまぶしく微笑みかけるのだ。その姿はまるで聖母のようなのだ。」
悠「聖母って何かエロいよな」
神姫「全然意味が分からない」
悠「不思議とエロさを感じるんだよ」
摩耶「聖母だろうと魔女だろうと女の人だったら良いってことでしょ?」
悠「そんな見境なくないよ!」
千世子「え?」
神姫「は?」
亘理『え?』
摩耶「えっ?」
雨「は?」
悠「なにその反応?!」
千世子「天使ベアトリーチェには、モデルになった人物がいるのだ。彼女の名前は「ベアトリーチェ」。ダンテがまだ9歳だった頃に、ひとめぼれをした、同い年の少女なのだ。」
摩耶「こっちからしたら何ぬかしてんのお前?なんだけど」
悠「摩耶にすっごい言い方された…」
神姫「気合入れなくても黒状態になれるほどのイラっとしたんでしょ。私も同じだし」
悠「えー、なんでですかーぁ」
神姫「チッ」
悠「あ、すいません、ごめんなさい。」
千世子「しかし、この恋はあくまでダンテの一方的なものだったのだ。ダンテは再開した彼女への恋に心を焦がすが、その想いを彼女本人に知られることを極端に恐れたのだ。ダンテはベアトリーチェではなく、その近くにいた別の女性に気があるふりをしてベアトリーチェを見続けたのだ。今でいえばストーカーじみたダンテの行為はすぐに悪評に繋がり、ダンテはなんと愛するベアトリーチェにも軽蔑されてしまうのだ。」
亘理『頭下げるの速っ』
悠「下げなかったら物理的に頭落とされそうだし」
神姫「……」
摩耶「無視です」
悠「あー、うん、そういうの嫌いじゃないよ!」
雨「アホだわ」
千世子「その後彼女は別の男性と結婚するが、24歳の若さで死去。親の勧めで見合い結婚した後も消えることのなかったダンテは、自分の作品にベアトリーチェを登場させ、その美しさを永遠に語り継いでいくことに決めたのだ。」
悠「アホじゃない、愛すべきバカだ」
摩耶「ナズチは後でボクらだけでいこうか」
亘理『えっ、あー……』
悠「おれーもーてーつーだーうー!」
神姫「相手にされなかっても絡んでくるって……めんどくさ過ぎるわね。」
悠「それがおれのいいところって噂もある」
摩耶「都市伝説にもならない……いや、なれない噂だね。」
千世子「後世の研究者は「ベアトリーチェはダンテのミューズだった」と表現するのだ。ミューズとはローマ神話の芸術の女神で、作家の創作意欲をかきたてるのだ。神話ではミューズの象徴物はバラ、詩人の象徴物はミツバチなのだ。ダンテはミツバチとなり、ベアトリーチェという永遠の花園で飛び続けることを選んだのだろうなのだ。以上ベアトリーチェのじゅぎょーだったのだ。」