ー奇談ー學校へ行こう8

ー屋上ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「雨もなく乾いた風てい強くはない」

摩耶「絶好の放火日和だね」

神姫「これから毎日家を焼こうぜ……なに言わせるのよ」

悠「えぇ?!ご自分でお言われになったんではないでごじゃりませんか?!」

亘理『悠ちゃん、日本語が行方不明』

悠「アルベド語でないからいいだろ」

冥「あのぉ……くれぐれも引火には気をつけてくださいナ」

悠「……うん、任せて!」

冥「なんか不安な間があったのナ!」

悠「そのへんはホラ……メフィのおっさんがカバーしてくれるし」

メフィスト「ミー?」

悠「消火ぐらい簡単だろ」

メフィスト「ンー、まぁ……デきなくはないデースよ。」

悠「なんでそんな取って回ったいいまわしなんだよ……」

メフィスト「正直めんどくさいデス」

悠「なるほど」

摩耶「納得しちゃったね」

亘理『それよりやろうよー!花火ー!』

悠「はいはい、よっこいしょ」

ドサッ!

千世子「花火いっぱいなのだ!」

亘理『ひっゃはー!』

神姫「どうしたのこれ?」

悠「久秀に融通してもらった。」

摩耶「ふぅん……爆発しない?」

悠「……しないと言い切れないのが怖いよな」

冥「なんで全部に不安要素がついてるのナ!」

悠「大丈夫大丈夫…………多分」

冥「多分?!」

亘理『ファイヤー!』
シャーー!

千世子「ファイヤーなのだー!」
シャーー!

悠「恐れを知らない奴らだな」

摩耶「普通に遊ぶ上で花火に恐れは抱きたくないよね。あ、ドラゴンもある。向こうに並べてくるね」

悠「盛大に行こう」

神姫「線香花火もちゃんとあるのね。」

悠「それは〆だな」

神姫「んっ、いいわね。綺麗で」
ぱちぱち…ぱちぱち…

悠「〆っていったのにィィィ!!」

神姫「うるさい。私は線香花火が好きなのよ」

悠「はい、すいません」

メフィスト「即謝りデースネ」

冥「はぁ……」

義鷹「火薬のにおいがすると思ったらお前らか」

悠「義鷹……いつのまに!」

義鷹「いつの間にも何もずっといたが?」

悠「何してたんだ?」

義鷹「釣りだ。異界に繋がる井戸で」

悠「……屋上から糸を垂らす理由は?」

義鷹「多少距離がないと……危ないだろ?」

悠「なにが釣れるのかは聞かないでおく。義鷹もどうだ?花火」

義鷹「ま、見させてもらうとするか」

摩耶「よーし、じゃあ、十連結点火するよ」

ボッボッボッボッボッボッボッボッボッボッ
ゴォォォォォォォォオオオオオオォオォォ!

亘理『きゃー!すごーい!』

千世子「ビッグファイヤーなのだ!」

悠「おー、これは家の庭ではできないな」

冥「出来れば校庭でして欲しかったのナ」

悠「亘理のためだ。そこはご了承してくれ」

義鷹「なんだかんだで亘理に甘いやつだ」
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