ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「……肩がかゆい」

摩耶「蚊に刺された?」

悠「んー、貞子たんに触られたからかな」

貞子たん『私うるしとかじゃない…』

摩耶「呪いの効果じゃない?」

神姫「痒くなる呪いって……まぁ、規模と効果しだいでは地獄は地獄ね」

悠「デリケートゾーンが掻き毟るほど痒くなったらキツイもんな」

神姫「ついでに捥げたらいいのにね。」

悠「ひぃ…!」

貞子たん『そういう悲鳴あげさせたい…』

悠「……わーーーー!!」

貞子たん『ひぃぃぃ!』

悠「これで満足か?」

摩耶「それは悲鳴あげさせたいじゃなくてあげさせられただね。」

貞子たん『しくしく…』

亘理『可哀想に…悠ちゃん!』

悠「え?おれが悪いの?」

摩耶「むしろ悪くないわけがないって感じかな」

神姫「やる方もやる方だし、驚く方も驚くほうでしょ」

千世子「女の子を怖がらせちゃダメなのだ。ねー」

アリス『ねー』

悠「お前らはお前らで何してるんだ」

千世子｢お絵かきなのだ｣

アリス『お絵かきよ』

悠「……」

摩耶「どしたの?」

悠「いや、部屋でお絵描きさせてたら油断して壁にまで描かれたのをちょっと思いだしてな」

アリス『紙が無くなっちゃったんだもん』

悠「だからって天井とかにまで描く奴があるか!おれが消すのどれだけ苦労したか……」

アリス『ふあぁ……』

悠「聞いちゃいねぇ」

千世子「小さい子にはよくある失敗なのだ」

悠「小さい子って……アリスは見た目だけだぞ」

アリス『その見た目が好きなんでしょ?』

摩耶「ずばり言われたね」

悠「アリス症候群は患ってない」

神姫「アリス症候群ってそういうのじゃないでしょ」

亘理『幼女か!幼女がいいのか!』

悠「幼女から淑女までが私の守備範囲です」

貞子たん『えへへ…///』

悠「いや、お前が照れてる理由が分かんない」

アリス『泣き叫ぶ顔が好きなのね。』

悠「何も言ってねーから!」

神姫「変態」

悠「……ちょっとゾクッとした」

神姫「……」

ピッ!ドゴッ!
悠「ぐぶぁっ!」

摩耶「んー、まぁ、今のは気持ち悪かったから自業自得だね。」

神姫「全て罪よ」

悠「えぇ…」

アリス『ふふっ、痛い?ねぇ痛い?』

悠「う、うるせぇやい…」

貞子たん『これも私の呪いパワー…!』

亘理『違うと思う』

摩耶「神姫さんの龍剄パワーだね。」