ー奇談ー學校へ行こう8

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ふーーーー……」

アリス『汗かいてどうしたの?玩具でも入れられてるの?』

悠「暑いんだよ!」

アリス『ふふっ、ふふふっ』

摩耶「段々容赦なくなってきてるね」

神姫「ついでに発言が内容が露骨にもなっていってるわ」

悠「そのうち平然とまん…とか、ちん…とか言い出しそうで怖い」

神姫「……」

悠「あれ、いってないでしょ?なんでそんな睨んでるの?」

【ドゥビエル】

千世子「はい、じゅぎょーしますなのだ。天使ドゥビエルは「熊の神」という名前を持っているのだ。その役割は「ペルシャの守護天使」といって、当時のペルシャ地方、現代でいうところのイラン近辺の地域と、その国々を守ることなのだ。」

神姫「意図的にそういうことを言わせてるんじゃないのかと疑ってるのよ」

悠「言わせてないし、言わせるとしたらもっとこう……エロく響くことを言わせる」

摩耶「ド級の変態ってことだね♪」

悠「淫語責めとか嫌いじゃない」

神姫「カスが」

悠「わぁ……ドストレートな暴言」

アリス『興奮した?』

悠「むしろ、心に傷がついた」

千世子「ユダヤ教の伝承によると、ドゥビエルは上司であるガブリエルを出しぬいて、ガブリエルの地位を一時的に奪っていたことがあるのだ。」

摩耶「アイアンハートに傷がつくことはないでしょ。悠君は傷つける側なのに」

悠「摩耶さん?!」

亘理『私は……射とめられた』

悠「あ?何かいったか」

亘理『……わざとやってない?』

神姫「耳として機能してないのよ諦めなさい」

千世子「イスラエルの守護天使だったガブリエルはイスラエルを焼き尽くせと神に命令されたのだ。この任務をサボタージュし、守護天使の役目を解かれてしまうのだ。」

悠「おいおい、おれの耳は超敏感だぞ」

アリス『ふー』

悠「あひっ」

アリス『ホント、敏感』

悠「そういうのはおれがする側だ!」

亘理『がるるるっ!』

千世子「代わりにイスラエルの守護天使になったのがドゥビエルだったのだ。なぜならドゥビエルが守護すべきペルシャはイスラエルと対立していたため、イスラエルの民に罰を与える任務に最適だと考えられたからなのだ。」

摩耶「でも、敏感は敏感だと思うよ。例えば……超越」

悠「おれは人間をやめるぞジョジョーー!」

神姫「敏感っていうか特定のワードで騒いでるだけ」

悠「いや、そんな褒められても」

神姫「鼓膜破いていい?」

悠「かさぶたを破くように気軽にいわないで?!」

千世子「ドゥビエルはイスラエルを焼き尽くすべく準備を進めるが、ガブリエルの必死の説得で神はイスラエルの罰をとりやめるのだ。こうして着任からわずか21日後、ドゥビエルはイスラエルの守護天使を解任されてしまったというのだ。」

摩耶「かさぶたも気軽に破くもんじゃないけどね」

悠「ついつい、破いちゃうんだよな」

アリス『膜を破くのが好きなのね。』

悠「かさぶたってんだろ」

亘理『ガジッ!』

悠「……頭にかさぶた出来るわ」

千世子「その後ドゥビエルは、ガブリエルのあとをついでイスラエルの守護天使になったミカエルと闘い、敗れたあげく堕天使となってしまっているのだ。以上、ドゥビエルのじゅぎょーだったのだ。」
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