ー奇談ー學校へ行こう8

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「蒸し蒸しする……のだ」

悠「いいじゃんか、まだこの教室は涼しいんだから。おれの部屋なんて熱気が酷いぞ」

摩耶「パソコンとかの廃熱のせいじゃない?」

悠「ソレもある」

亘理『他にも?』

悠「物が多いからな風が流れずに駐留するんだよ」

神姫「片づければ良いじゃない」

悠「片づけてる方だべ」

神姫「物が多いけど片付いてるっていうのは両立できるものなのかしら」

悠「……でもなぁ」

千世子「誤魔化したのだ」

悠「押入れは侵略されてるし」

亘理『侵略?』

千世子「青い猫型ロボットとかいるのだ?」

悠「過敏で敏感な影娘がいる」

亘理『がじっ!』

悠「……なんで噛まれてるのおれ?」

摩耶「亘理ちゃんの中でゴーストが囁いた(※)んじゃない?」

※:攻殻機動隊、草薙素子の名言。

悠「おかしいなおれのゴーストはなにも囁いてくれない」

アリス『死んでくれる?ねぇ、死んでくれる?』

千世子「呪詛なら囁かれてるのだ」

悠「……ゼロはおれに何もいってくれない(※)」

※:ウィングガンダム、ヒイロ・ユイの名台詞。

神姫「そもそもゼロシステム搭載されてるの?」

アリス『エロシステムなら搭載されてるわ』

悠「なにもいってませんよ!」

亘理『がりりっ!』

悠「うおぉぉぉ!」

千世子「固いものが壊れるような音が聞こえたのだ」

摩耶「亘理ちゃんて歯丈夫だね。悠君の頭硬いのに」

悠「もっと心配すべきことが別にあるでしょ!!」

神姫「湿度?」

悠「今心配すべきことじゃねーよ!!」

神姫「は?」

悠「いえ、何でもないです。すいません」

千世子「あんちん、情けないのだ」

悠「プライドで飯は食えないんだよ」

摩耶「発言がゲスイ♪」

神姫「まぁ、私はプライドを捨てた相手にもキッチリと引導を渡す主義だから……小手拉ぎ。」

メキッ!
悠「容赦なしっ!」

アリス『女の子に囲まれてシアワセ?ねぇ……死合わせ?』

千世子「字が違う……こともないのだ」

摩耶「まぁ、悠君は畳みのうえで死ねる人じゃないからね。」

悠「おれに一体どれほどの業が憑いてるんだよ!」

千世子「少なくとも死神と疫病神(?)は憑いてるのだ」

摩耶「アリスちゃんと後楽さんだね。あと、おまけで貞子たん」

神姫「単純なレベルでいったら将門級の悪霊怨霊よね」

ミギギッ!
悠「腕極めながら淡々と話さないで!」

亘理『むー!私も憑くし!』

悠「なんでやねん!」
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