ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

アリス『ふふっ』
スッ……

悠「……」

アリス『ふふっ』
パッ……

悠「……」

アリス『ふふっ』
ふわっ…

千世子「消えては現れ消えては現れ……すごいのだ!」

悠「凄いけど何か呪われてるっていうかホラーの鉄板みたいなことされてるんだよな」

摩耶「でも、少女に四六時中憑かれてて嬉しいんでしょ?」

悠「今回ばかりは「うん」とは言えない。たまに何か言ったと思ったらとんでもない事を口走るし」

神姫「それを含めて矯正していくのを頼まれたんでしょ?」

悠「おれは世話する事に同意はしてない」

アリス『ふふっ、私はアリス。お兄さんのアリスよ』

悠「……」

亘理『お兄さんの……アリス?ふーん、へー、ほー!』

悠「なんだよその目は……っか、こんなことも今初めていったんだぞ」

アリス『ふふっ』

亘理『がるるっ!』

摩耶「見事に亘理ちゃんが惑わされてる」

神姫「亘理は何にでも惑わされてる気がするけどね。」

悠「コイツほどミスリードしやすい奴はいないかもな」

メフィスト「HAHAHA～どうやら仲良くしているようデースね」

悠「現れたな悪魔め。」

メフィスト「悪魔デスが?」

アリス『ふふっ、おじさま。こんばんわ』

メフィスト「小鳥遊さんとの生活はどうデスか?」

アリス『楽しいわ。すごく楽しい、死んでくれないけど』

悠「あれ、この娘……最終的にはおれのことを殺すつもりなんじゃね?」

摩耶「きっと気のせいだよ」

千世子「ハッキリ死んでくれないけどって言ってたのだ」

メフィスト「いけませんヨ。ちゃあんと天命を真っ当してから連れていかないと」

アリス『ふふっ。ふふふっ。』

悠「やべぇよ。何かおれの死後はどっかに連れていかれる感じになってる……悪魔と死神がそれを話してる」

神姫「気のせいよ」

悠「なんで摩耶と神姫は気のせいをごり押ししてるのデスか!!」

千世子「メフィ先生の口調が移ってるのだ」

亘理『ダメだよ。悠ちゃんは死んだら妖怪になるんだから、ね?』

悠「おれの死後を勝手に決めるな!」

摩耶「死んでからも大忙しだね。」

悠「勘弁願いたい」

亘理『うー!』

アリス『ふふっ』

メフィスト「モテモテデースね。」

悠「殴っていいっすか?いや、殴りますね。」

ブンッ!
メフィスト「ワッ!?暴力はいけませーんよ?!」

神姫「悪魔が言うセリフとは思えないわね。」

メフィスト「わたくしは紳士デスから。」
キランッ☆

神姫「私も殴りたくなってきた。」

悠「やったれやったれ!」

神姫「ふんっ!」

ゴッ!
悠「げふっ?!な、なんでおれ……?」

神姫「……殴りやすい位置に居たから」

悠「無茶苦茶だ!」