ー奇談ー學校へ行こう7
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「日が長くなったな」
摩耶「六時過ぎても明るいよねぇ。」
亘理『暑いのはヤだけどなぁ』
悠「熱いのいいじゃないか。暑い中、鉄板焼き餃子をがっつくとかサイコー」
神姫「暑苦しいわ」
【にがよもぎ】
千世子「じゅぎょーしますなのだ。キリスト教の天使には、国名や地名などの天使と関係ない固有名詞が、天使の名前だと解釈されるようになったものが少なくないのだ。この「にがよもぎ」は、植物の名前が星の名前に変わり、さらに天使の名前に変わったという珍しい例なのだ。」
悠「暑は夏いものだろ」
神姫「突っこまないわよ」
摩耶「僕もパスで」
亘理『えーと、パス』
雨「え、なに、聞いてなかった?」
悠「これが俗に言うシカト……。」
千世子「にがよもぎは、新約聖書に収録されている、世界の終わりと新世界の誕生を描いた物語「ヨハネの黙示録」に登場する天使なのだ。この書では、世界に終わりをもたらすために7人の天使が現れるのだ。天使のひとりがラッパを吹く度に、地上は破壊され、、多くの人が死ぬことになるのだ。」
悠「まぁ、気にしないけどね。」
雨「少しは気にしなさいよ」
亘理『私は悠ちゃんのことシカトしたりはしないよ。無理なときはパスするけど』
摩耶「ケースバイケースかな」
神姫「……」
悠「見ろよ。神姫さんなんかシカト続行中なんだぜ」
千世子「7人の天使のうち、3人目がラッパを吹くときに登場するのがにがよもぎなのだ。「たいまつのように燃える大きな星」として空に現れたにがよもぎは、天から落ちて世界中の河や水源に降り注ぐ。これによって世界中の1/3が苦い水となり、その水を飲んだ多くの人が死にいたるというのだ。」
摩耶「でも、夏は日差しが強いからなぁ」
悠「まぁ、それも風物詩」
雨「風物詩ではない」
悠「腋ちら、ブラ透け?」
Q子『ブラジャーが透けて見えている!ブラ透けときいて!!』
バッ!
摩耶「Q子ちゃんは超敏感にワードを聴きつけて現れるねぇ」
千世子「世界を破壊し、多くの人間を殺すことから、にがよもぎは堕天使とみなされることも多いのだ。パウロというキリスト教の聖人はにがよもぎのことを悪魔の支配者「サタン」と同じ存在と言っているほどなのだ。」
Q子『いやらしいものが大好きQ子ですっ!』
悠「妖怪め……あっ、妖怪か」
Q子『妖怪じゃないわよ。亘理ちゃんと同じ淫霊よ!』
亘理『私は淫霊じゃなーい!』
悠「え?」
亘理『がぶりっ!』
千世子「にがよもぎという名前は、ヨーロッパ原産の植物「Wormwood」からとられたものなのだ。このニガヨモギという植物には独特の薬効成分があり、古くから胃薬や虫下し、衣類の虫よけとして利用されていたのだ。」
神姫「霊じゃなく、妖怪頭齧りよね」
亘理『てんひょーふぁりふぇす!』
悠「痛いから齧りながら喋らんでくれない?」
Q子『痛みもそのうち快楽に代わるわよ』
悠「真顔でいってんな」
千世子「ところがニガヨモギは、非常に危険な植物としても知られているのだ。じつはニガヨモギには「ツヨン」という香り成分が含まれていて、この物質を大量に摂取すると、吐き気、錯乱、幻覚、習慣性など麻薬同然の症状を引き起こすのだ。」
摩耶「痛いみを快楽にできたらある意味、無敵は無敵なんだろうけどね」
悠「友利のことか」
摩耶「何も言ってないよ僕は」
悠「えー……」
神姫「確かにあのマゾっぷりは大したものだとは思う」
悠「大した変態って意味でだよな?」
Q子『負けないわよ!』
悠「張り合わんでいい」
千世子「18世紀ごろ、ニガヨモギなどの香草を酒に漬け込んで作る「アブサン」という酒が発明されたのだ。深い緑色をしたアブサンは、画家ゴッホや文豪ヘミングウェイなど、19世紀フランスの芸術家たちに愛飲され、大量の中毒患者をつくりだしたのだ。ゴッホなどは自分の耳を斬り落とす奇行が伝えられているが、これは生来の精神病が、アブサンの麻薬効能で悪化したためだという説が有力なのだ。以上、にがよもぎのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「日が長くなったな」
摩耶「六時過ぎても明るいよねぇ。」
亘理『暑いのはヤだけどなぁ』
悠「熱いのいいじゃないか。暑い中、鉄板焼き餃子をがっつくとかサイコー」
神姫「暑苦しいわ」
【にがよもぎ】
千世子「じゅぎょーしますなのだ。キリスト教の天使には、国名や地名などの天使と関係ない固有名詞が、天使の名前だと解釈されるようになったものが少なくないのだ。この「にがよもぎ」は、植物の名前が星の名前に変わり、さらに天使の名前に変わったという珍しい例なのだ。」
悠「暑は夏いものだろ」
神姫「突っこまないわよ」
摩耶「僕もパスで」
亘理『えーと、パス』
雨「え、なに、聞いてなかった?」
悠「これが俗に言うシカト……。」
千世子「にがよもぎは、新約聖書に収録されている、世界の終わりと新世界の誕生を描いた物語「ヨハネの黙示録」に登場する天使なのだ。この書では、世界に終わりをもたらすために7人の天使が現れるのだ。天使のひとりがラッパを吹く度に、地上は破壊され、、多くの人が死ぬことになるのだ。」
悠「まぁ、気にしないけどね。」
雨「少しは気にしなさいよ」
亘理『私は悠ちゃんのことシカトしたりはしないよ。無理なときはパスするけど』
摩耶「ケースバイケースかな」
神姫「……」
悠「見ろよ。神姫さんなんかシカト続行中なんだぜ」
千世子「7人の天使のうち、3人目がラッパを吹くときに登場するのがにがよもぎなのだ。「たいまつのように燃える大きな星」として空に現れたにがよもぎは、天から落ちて世界中の河や水源に降り注ぐ。これによって世界中の1/3が苦い水となり、その水を飲んだ多くの人が死にいたるというのだ。」
摩耶「でも、夏は日差しが強いからなぁ」
悠「まぁ、それも風物詩」
雨「風物詩ではない」
悠「腋ちら、ブラ透け?」
Q子『ブラジャーが透けて見えている!ブラ透けときいて!!』
バッ!
摩耶「Q子ちゃんは超敏感にワードを聴きつけて現れるねぇ」
千世子「世界を破壊し、多くの人間を殺すことから、にがよもぎは堕天使とみなされることも多いのだ。パウロというキリスト教の聖人はにがよもぎのことを悪魔の支配者「サタン」と同じ存在と言っているほどなのだ。」
Q子『いやらしいものが大好きQ子ですっ!』
悠「妖怪め……あっ、妖怪か」
Q子『妖怪じゃないわよ。亘理ちゃんと同じ淫霊よ!』
亘理『私は淫霊じゃなーい!』
悠「え?」
亘理『がぶりっ!』
千世子「にがよもぎという名前は、ヨーロッパ原産の植物「Wormwood」からとられたものなのだ。このニガヨモギという植物には独特の薬効成分があり、古くから胃薬や虫下し、衣類の虫よけとして利用されていたのだ。」
神姫「霊じゃなく、妖怪頭齧りよね」
亘理『てんひょーふぁりふぇす!』
悠「痛いから齧りながら喋らんでくれない?」
Q子『痛みもそのうち快楽に代わるわよ』
悠「真顔でいってんな」
千世子「ところがニガヨモギは、非常に危険な植物としても知られているのだ。じつはニガヨモギには「ツヨン」という香り成分が含まれていて、この物質を大量に摂取すると、吐き気、錯乱、幻覚、習慣性など麻薬同然の症状を引き起こすのだ。」
摩耶「痛いみを快楽にできたらある意味、無敵は無敵なんだろうけどね」
悠「友利のことか」
摩耶「何も言ってないよ僕は」
悠「えー……」
神姫「確かにあのマゾっぷりは大したものだとは思う」
悠「大した変態って意味でだよな?」
Q子『負けないわよ!』
悠「張り合わんでいい」
千世子「18世紀ごろ、ニガヨモギなどの香草を酒に漬け込んで作る「アブサン」という酒が発明されたのだ。深い緑色をしたアブサンは、画家ゴッホや文豪ヘミングウェイなど、19世紀フランスの芸術家たちに愛飲され、大量の中毒患者をつくりだしたのだ。ゴッホなどは自分の耳を斬り落とす奇行が伝えられているが、これは生来の精神病が、アブサンの麻薬効能で悪化したためだという説が有力なのだ。以上、にがよもぎのじゅぎょーだったのだ。」