ー奇談ー學校へ行こう7

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

亘理『悠ちゃん、悠ちゃん。ほら、シニヨン、シニヨン』

悠「うん。」

亘理『……』

悠「……」

亘理『がぶりっ!』

悠「なんで今の流れで噛まれたんだろうか」

摩耶「んーと、それは…………なんでだろうね。」

千世子「まーや君、今説明するのがめんどくさくなったのだ」

摩耶「うん」

悠「おいおい、酷いなぁ」

亘理『私のセリフ!』

悠「なにが?」

亘理『この髪型に関する感想!』

悠「似合ってるぞ。」

亘理『……そ、そぉ?』

摩耶「チョロイン」

神姫「チョロすぎるわね。」

悠「何でもいいんだが最近噛まれ過ぎて頭皮に歯型傷が増えていってる気がする」

神姫「シリコンでも入れたら?」

悠「整形外科を頼るほどではない!」

摩耶「シリコンだといれなおしが必要になるよね」

悠「そうだな。しっかりと治すなら直接器具をはめ込んで……って、そんな重体事故には合う予定はないから」

神姫「一寸先は地獄」

千世子「闇を通り超えてるのだ」

悠「まぁ、闇こそ安息の地って事もあるしな。」

摩耶「地獄に在住していそうなひともいるけどね。」

メフィスト「ふんふんふーん♪」
きゅっきゅっ

悠「あっちで怪しげな宝石を磨いてるヤツとかな」

神姫「赤い宝石っぽいわね……アレ。」

悠「赤い宝石……まさか……なぁ。」

メフィスト「ふんふんふーん♪」
きゅっきゅっ

亘理『今度は仮面みたいなのを磨きだしたよ?』

悠「……世界に吸血鬼と究極生物が沸かないことを祈る。」

摩耶「むしろ咽から手が出るほど欲しいんじゃない?」

悠「頭ザグゥッはちょっと……」

雨「っていうか、メフィ。アナタのコレクションを自室意外のところに出すのやめなさいよね。危ないから」

メフィスト「危ないなんて心外デース。楽しいものばかりデスよー?」

悠「そりゃアンタは楽しいだろうよ……。」

亘理『メフィ先生、それなーに?』

メフィスト「ゾンビパウダーデスよ。おひとついかがデスか?」

悠「もらいもんのトマトをおすそ分けするように邪術アイテムをふるまうな」

亘理『ゾンビパウダーってなに?』

千世子「死者を蘇生させると言われた粉末なのだ。」

亘理『へぇ……忌野さんにかけたらどうなるかな』

悠「取り返しがつかないことかおぞましいことになるからやめろ。」
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