ー奇談ー學校へ行こう7

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

メフィスト「小鳥遊さーん。」

悠「なんじゃい」

メフィスト「デモンとかグローリーダイスとか悪用してマスか?」

悠「どんな質問だ。してねーし」

メフィスト「えー……」

悠「えー……ってなんだよ」

摩耶「悪用してて欲しかったの?」

メフィスト「やはりああいうものを渡したら悪用して人間はナンボじゃデスかぁ?」

千世子「普通そこは悪用しないっていうところじゃないのだ?」

メフィスト「そこは、ほら、ワタクシ悪魔……デございマスから。」

千世子「なるほどなのだ!」

雨「納得しちゃダメでしょ」

神姫「雨はマスクかぶって悪人と闘うんでしょ?覆面ヒーローとして」

雨「誰がスパイダーマンよ!」

悠「正義のヒーロー、スパイアーメ!!」

雨「うっさい!」

悠「まぁそれはさておいて、悪用もなにも……どこやったっけ」

摩耶「なにが一番危ないってそういう道具を平然と無くす悠君だね♪」

悠「へへっ」

亘理『照れるところじゃないでしょ』

悠「確か……ダイスは後楽を土に埋めて鋸で首を挽こうとした時にどっかいったような」

千世子「いったい何してるのだ…」

神姫「拷問兼処刑じゃない?」

雨「平然と言うわね…。」

神姫「えっ、雨だって獲物を糸でぐるぐる巻きにして毒を混入してドロドロに溶かしてから吸うんでしょ?」

雨「蜘蛛の生態に詳しいのは分かったけどしないわ!!」

亘理『蜘蛛怖……』

千世子「怖いのだ…」

摩耶「じゃあ、後楽さんが盗んだ可能性99.999%だね」

悠「そうだな。」

亘理『ほぼ確定……。』

悠「まぁ、あのおっさんなら【超大凶】が出たところでどうなってもいいし」

摩耶「シビア~」

メフィスト「と、なるとデモンは?」

悠「確か……そうだ。枕にしてたんだけど」

亘理『寝心地悪そっ』

悠「いい感じの感触に変質させて使ってたんだけど、何か妙な夢みちゃってさ」

神姫「妙な夢?」

悠「何故か薄暗い無人駅にひとりいて。急に駅に精気の無い男の人の声でアナウンスが流れまだしたんだ。 「まもなく、電車が来ます。その電車に乗るとあなたは恐い目に遇いますよ~」と意味不明。それで電車が入ってきたんだが電車っていうより、遊園地とかにある猿電車みたいなので数人の顔色の悪い男女が一列に座ってたんだ。」

千世子「ソレ……猿夢なのだ。」

摩耶「たしか、アナウンスどおりに乗ってた人が殺されていくやつだっけ」

亘理『悠ちゃん大丈夫だったの!?』

悠「撲殺って言われて小人みたいなのがハンマーみたいなのをもって頭殴られたけど、たいして居たくなかったから取り上げて何匹か潰したところで眼が覚めた」

神姫「なるほど、猿夢をみたらやられる前にやったらいいのね。」

千世子「無茶苦茶なのだ」

悠「それ以来、机の上にオブジェとして置いてある。」

摩耶「管理する気ゼロだね。」

悠「てへっ♪」

メフィスト「もっとちゃんと悪用してくださいよ」

悠「やらねーっての」

千世子「さて、それじゃあ、そろそろじゅぎょーするのだ。」
71/100ページ
スキ