ー奇談ー學校へ行こう7
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
千世子「はい、じゃあ、席替えも終わったのでじゅぎょーにはいりますなのだ。」
悠「はぐはぐはぐ……」
亘理『……悠ちゃん、なにかじってんの?』
悠「ほひひも(干し芋)。」
亘理『そ、そう……。』
摩耶「僕にもちょうだい」
悠「好きに食ってくれ」
ドサッ!
亘理『大袋いっぱい?!』
千世子「エリヤが活躍していた頃のイスラエル国王は、異教の神である「バアル」を信仰していたのだ。ユダヤ教の国であるイスラエルで、ヤハウェ以外の神以外を崇拝することは非常に罪深きことだったのだ。」
悠「手作りだぜ?」
亘理『しかも悠ちゃんが作ってた?!』
悠「これ噛んでてみろ腹は膨れるのに止まらなくなるから」
神姫「干し芋なんて渋いわね。」
悠「梅干しだって干しますからお手のもんですたい」
千世子「そこでエリヤは、国王やバアル信仰の予言者、信者の居る目のまえで、ヤハウェの起こす奇跡を見せつけた。エリヤが起こした奇跡をバアル信仰の予言者も起こそうとするが、何も起きないのだ。それを見た国王は、エリヤに許しを乞うたのだ。」
悠「しかし、この席替えって何か意味あったのかねぇ」
亘理『私は大満足だけどね。』
悠「なんで?」
亘理『……』
悠「え、なんで?」
亘理『察しなさいよっ!!』
悠「ふぇぇ?!」
千世子「バアル信者たちに勝ったエリヤだったが、それがもとで命を狙われてしまうのだ。これにはさすがのエリヤも国から逃げるしかなかったのだ。刺客に追われ、各地を転々とするエリヤだが、それでもユダヤ教の布教は忘れなかったのだ。逃げる先々で、ヤハウェの偉大さを説いたのだ。その忠誠心と勇気を見たヤハウェは、エリヤを死後天界へと呼び、天使サンダルフォンとしたのだ。別な説では、エリヤは地上に居る頃から天使であった。彼は「もっとも偉大で強力な炎の天使のひとり」であったというのだ。」
摩耶「青春だねぇ」
雨「全然そうは見えないのだけど」
神姫「色んな意味で見てられないって気がしたのは私だけなのかしら?」
雨「間違ってないと思うわ」
摩耶「僕は微笑ましいと思うけど」
雨「変わってるわ…」
千世子「一部の伝説では、そもそもエリヤが天使だ。天使エリヤは大天使メタトロンと同じく「契約の天使」なのだ。エリヤは神と信者の契約をも見届ける証人なのだ。契約の天使エリヤの影響力は今でも残っているのだ。」
悠「いったいなんで怒られたのか…」
亘理『がるるっ!』
摩耶「なんでだろうねー」
雨「あぁ、微笑ましいって言うか……楽しんでるのね」
摩耶「あははっ。」
千世子「ユダヤ教の三大祭りの一つ「過越祭り(ペタハ)」と呼ばれるものがあるのだ。ユダヤ人の歴史書で、旧約聖書におさめられた文書「出エジプト記」の話に由来するこの祭りのとき、信者たちは、席をひとつ空け「エリヤのコップ」とよばれるコップにワインを注いでおく習慣があるのだ。これは、神と人間を結ぶ天使であるエリヤを客人として招くためなのだ。以上、サンダルフォンのじゅぎょーだったのだ。」
神姫「ひと言だけいいかしら?」
悠「おれ?」
神姫「悠は「ふぇぇ」っていっていい人間じゃないわよ?」
悠「神姫の「ふぇぇ」いいな」
神姫「……」
ピッ……ドゴォォ!
悠「ぎゃぇぇ!」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
千世子「はい、じゃあ、席替えも終わったのでじゅぎょーにはいりますなのだ。」
悠「はぐはぐはぐ……」
亘理『……悠ちゃん、なにかじってんの?』
悠「ほひひも(干し芋)。」
亘理『そ、そう……。』
摩耶「僕にもちょうだい」
悠「好きに食ってくれ」
ドサッ!
亘理『大袋いっぱい?!』
千世子「エリヤが活躍していた頃のイスラエル国王は、異教の神である「バアル」を信仰していたのだ。ユダヤ教の国であるイスラエルで、ヤハウェ以外の神以外を崇拝することは非常に罪深きことだったのだ。」
悠「手作りだぜ?」
亘理『しかも悠ちゃんが作ってた?!』
悠「これ噛んでてみろ腹は膨れるのに止まらなくなるから」
神姫「干し芋なんて渋いわね。」
悠「梅干しだって干しますからお手のもんですたい」
千世子「そこでエリヤは、国王やバアル信仰の予言者、信者の居る目のまえで、ヤハウェの起こす奇跡を見せつけた。エリヤが起こした奇跡をバアル信仰の予言者も起こそうとするが、何も起きないのだ。それを見た国王は、エリヤに許しを乞うたのだ。」
悠「しかし、この席替えって何か意味あったのかねぇ」
亘理『私は大満足だけどね。』
悠「なんで?」
亘理『……』
悠「え、なんで?」
亘理『察しなさいよっ!!』
悠「ふぇぇ?!」
千世子「バアル信者たちに勝ったエリヤだったが、それがもとで命を狙われてしまうのだ。これにはさすがのエリヤも国から逃げるしかなかったのだ。刺客に追われ、各地を転々とするエリヤだが、それでもユダヤ教の布教は忘れなかったのだ。逃げる先々で、ヤハウェの偉大さを説いたのだ。その忠誠心と勇気を見たヤハウェは、エリヤを死後天界へと呼び、天使サンダルフォンとしたのだ。別な説では、エリヤは地上に居る頃から天使であった。彼は「もっとも偉大で強力な炎の天使のひとり」であったというのだ。」
摩耶「青春だねぇ」
雨「全然そうは見えないのだけど」
神姫「色んな意味で見てられないって気がしたのは私だけなのかしら?」
雨「間違ってないと思うわ」
摩耶「僕は微笑ましいと思うけど」
雨「変わってるわ…」
千世子「一部の伝説では、そもそもエリヤが天使だ。天使エリヤは大天使メタトロンと同じく「契約の天使」なのだ。エリヤは神と信者の契約をも見届ける証人なのだ。契約の天使エリヤの影響力は今でも残っているのだ。」
悠「いったいなんで怒られたのか…」
亘理『がるるっ!』
摩耶「なんでだろうねー」
雨「あぁ、微笑ましいって言うか……楽しんでるのね」
摩耶「あははっ。」
千世子「ユダヤ教の三大祭りの一つ「過越祭り(ペタハ)」と呼ばれるものがあるのだ。ユダヤ人の歴史書で、旧約聖書におさめられた文書「出エジプト記」の話に由来するこの祭りのとき、信者たちは、席をひとつ空け「エリヤのコップ」とよばれるコップにワインを注いでおく習慣があるのだ。これは、神と人間を結ぶ天使であるエリヤを客人として招くためなのだ。以上、サンダルフォンのじゅぎょーだったのだ。」
神姫「ひと言だけいいかしら?」
悠「おれ?」
神姫「悠は「ふぇぇ」っていっていい人間じゃないわよ?」
悠「神姫の「ふぇぇ」いいな」
神姫「……」
ピッ……ドゴォォ!
悠「ぎゃぇぇ!」