ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「はい、じゅぎょー……っの、席替えするのだ」

摩耶「藪から棒だね。」

悠「いいえ、壁から釘です。」

神姫「ふんっ」

悠「イエーイ、神姫が笑ったぜ!」

雨「「鼻で」ね。」

摩耶「じゃあ、こうしようよ。防御力の高い悠君が前、両脇を僕と亘理ちゃんが固める。雨ちゃんは神姫さんの後ろ。」

悠「分かる人にしか分からないインペリアルクロス!!」

神姫「雨のポジションが一番安全よ。安心して戦いなさい。」

雨「誰と戦うのよ…。」

悠「陣形のまえに立つのが敵だから……ぴよこ?」

千世子「千世子は敵じゃないのだ!!」

悠「どうせならインペリアルアローにするか。」

神姫「アマゾンストライク一択よ」

摩耶「ワールウインドとデザートフォックスの存在意義がなくなるね。」

悠「しかもアレ体術使うとマジキチ威力になるしな」

亘理『みんなが何いってるのかついてけない……』

悠「ロマンシングサガ2の話しだ。ロマンシング佐賀のほうじゃねーぞ」

摩耶「文字でしか分からないネタ乙」

悠「どやぁ」

神姫「……」

パァン!
悠「い゛だい゛!」

亘理『神姫さん……いったいなにを?』

神姫「なんか顔がムカついた。建前としては蚊が居たってことで」

悠「思いっきり何か顔がムカついたっていってはるよー!しかも蚊に対してオーバーキルすぎるよー!」

千世子「ということで、茶番はそのくらいにして自由に席替えしていいのだ」

悠「自由にでいいならおれは窓際の一番後ろ」

千世子「少人数なのに何いってるのだ?」

悠「自由なんて嘘だっ!!」

摩耶「僕はやっぱりイタズラしたいから悠君の後ろかな」

悠「とんだ理由だぜ!!」

千世子「じゃあ、前三、後ろ三で分かれてくださいなのだ」

悠「摩耶が背後を取る宣言したから仕方なくおれは前に行くか。ドンっと千世子の真ん前を陣取ってやる」

亘理「じゃあ、わたしは右隣に」

神姫「適当でいいわ」

雨「悠のとなりは嫌だから亘理の後ろでいい」

悠「照れんなよ」

雨「うっさい、バーカ」

悠「ツンデレ虫だなぁ」

雨「……」

神姫「諦めなさい」

悠「ってことは……教卓を前におれから見て神姫、おれ、亘理、後ろにいって自由席、摩耶、雨か。っか、Q子とか晶はいたりいなかったりしすぎだろ」

神姫「わたしの後ろにQ子が来て不穏な気配を感じたら滅してもいいのよね?」

悠「あれはある意味不死身だぞ」

摩耶「性欲色欲、エロスパワーでいくらでも存在しっつけてるもんね。」

雨「とんだ悪霊だわね。ホント……」

千世子「とりあえず、席替えはこれで決定なのだ。春らしいことしたのだ!」

悠「春らしい……か?」