ー奇談ー學校へ行こう7

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「んんっー…餅を練りすぎて腕がだるい」

神姫「取れば?」

悠「お生憎さまおれの手は着脱可能じゃないんですよ」

摩耶「生えては来るんだよね。」

悠「タコやイカでもありません」

千世子「タコやイカは生えてくるのだ?」

悠「アイツらの触手は再生するぞトカゲの尻尾みたいに」

摩耶「つまり悠君も……」

悠「しないっての!」

千世子「はーい、タコイカ談義はその辺にしてじゅぎょーしますなのだ。ウリエルは、旧約聖書の偽典である文章「ヨセフの祈り」で、衝撃的な発言をしているのだ。それは「われは人間の中に住むため地上にくだり、ヤコブとよばれる」というものだったのだ。このヤコブは、神から「イスラエル」という名前を与えられた、ユダヤ人の先祖に当たる人物なのだ。」

亘理『じゃあ、タコの触手切ってまた伸ばして切ってしたらずっと食べれるの?』

悠「いや、そしたら普通に繁殖した方が早いから」

Q子『触手プレイ!触手プレイ!』

悠「触手プレイ!触手プレイ!」

摩耶「感染した」

千世子「ウリエルの発言は何を意味しているのか?聖書に書かれた言葉の意味を研究している神学者によれば、この発言は、ウリエルが地上に降りて天使をやめ、人間に変わったことを現しているというのだ。」

神姫「そんなに蛸に絞殺されたいの?」

悠「そういうのはちょっと……」

摩耶「野郎と触手の組み合わせなんて絞殺されるか引き千切られるかだよね」

悠「そういわれたらそうだが……」

亘理『えっ、そこ納得?!』

千世子「人間が天使になった例は、予言者エノクや予言者エリヤなど複数あるが、逆となると話は別なのだ。「ヨセフの祈り」の記述を信じるならば、ウリエルは天使の中でただひとり、人間になった天使なのだ。」

悠「もしくは盾でガードしても9999ダメージとか」

摩耶「ロマサガ乙」

悠「触手、超音波、マリオッネットは永遠のトラウマ」

神姫「グランドクロス、ぶちかましのダンタークが悪夢よ」

悠「見切り会得するまで粘るしかない」

千世子「ウリエルという天使の元になったのは「ウリヤ」という予言者だといわれているのだ。予言とは未来予知ではなく、神の声を聞いて民衆に届けるという意味なのだ。」

亘理『ふたりが何をいってるか分からない』

摩耶「ダンタークって言うボスがいて、グランドクロスは最後のターンに全体ダメージ、ぶちかましも全体ダメージ。つまり、ぶちかましでひん死になって次のターン回復しようと思ってたのにグランドクロスの追い打ちで全滅するって流れ」

悠「ダンタークなんか絶望の塊だったからな。あれでケンタウロス系のモンスターはトラウマになった」

神姫「あと、ゼラチナマスター」

悠「ダメージが通らないようなボスを序盤に配置しないでもらいたい」

千世子「ウリヤは旧約聖書に収録された文書で、予言者エレミアの生涯を描いた「エレミヤ書」に登場するのだ。彼はユダヤ人の王を非難したため、怒った王に殺されたのだ。」

摩耶「でも、昔のゲームはそういう意味では理不尽で面白かったよね」

悠「ロマサガほど序盤積みゲーないからな。雑魚敵が倒せなくなって積むとか」

神姫「クジンシー倒すまでがオープニングだしね」

亘理『私は簡単でもクリアできるゲームのがいいな』

悠「人生というゲキムズゲームはいかがかな」

亘理『人生は終わっちゃったし……』

千世子「この当時、イスラエル南部はユダヤ人王朝「ユダ王国」が統治していたのだ。王家はユダヤ教の敵である「バアル神」を信仰し、周辺国との融合をはかっていたのだ。ウリヤは「神だけを信仰するという約束を破った」として王国を非難し、隣国バビロニアの王が「神のしもべ」となってユダ王国に攻め込むと予言していたのだ。」

悠「……なんかスマン」

亘理『ううん、いいよ……』

摩耶「今のは悠君が凄く悪いね」

神姫「最低ね」

Q子『私も引くレベルだわ』

悠「本当にすいませんでしたぁ!!」

千世子「なぜ予言者ウリヤがウリエルとなり、現在のような役割を得たのかは分からないのだ。だが、異教崇拝の異常性に気付き、相手が王であっても厳格に神の声を届けた姿には、ウリエルの特徴と似たところが多いのは間違いないのだ。以上、ウリエルのじゅぎょーだったのだ」
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