ー奇談ー學校へ行こう7

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「はーい、じゅぎょーしますなのだ」

悠「あー?やること決まったのか」

千世子「決まったのだ!」

摩耶「何の授業するの?」

千世子「天使なのだ!」

悠「おれ?」

神姫「……」

ベシッ!
悠「目っ!?」

【ヤハウェ】

千世子「こほん、キリスト教は、この世にただひとりの神を信仰する宗教なのだ。キリスト教徒は神のことを「主」「我が父」などと呼ぶが、もちろん呼び名以外に正式な名前があるのだ。しかし、いろいろな事情があって、神の正確な名前は伝わっていないのだ。今回じゅぎょーする「ヤハウェ」は、神の本名候補のなかでもっとも有力なひとつなのだ。」

悠「目がぁ!目がぁ!」

摩耶「振り手で顔打たれるとホント痛いよね」

亘理『うん……痛そう』

神姫「コツは縦じゃなく横に振ってぶつけることよ。指先と手のひらと別々の痛みを味合わせれるから」

悠「色々とこえぇ…」

千世子「ヤハウェは全知全能であり、この世界を作り出した創造者なのだ。世界の神話では、世界を生み出した創造の神というのは非常に観念的で、人格を感じさせないような無機質な神が多いのだ。だがヤハウェはそれらの神と違って、非常に人間くさく。感情的な神として描かれているのだ。人間がヤハウェとの約束を破るとヤハウェは激怒し、人間に厳しい罰を与えるのだ。」

晶「そういうときは目玉を外せばいいんだよ!悠!」

悠「おれのパーツは分離できねぇよ!」

摩耶「外した先で見えるの?」

晶「見えるよ」

Q子「つまり床に転がしておけば……見放題!」

神姫「踏み潰すでしょ」

千世子「ヤハウェを信仰しているのはキリスト教だけではないのだ。現在もイスラエルに住んでいるユダヤ人の宗教「ユダヤ教」の神もヤハウェその人なのだ。そもそもキリスト教人はユダヤ教から派生して生まれた宗教で、どちらも同じくヤハウェをたたえる「旧約聖書」を聖典としているのだ。」

晶「やだよ~。そもそも床になんか転がしたらバッチイでしょ」

神姫「内臓こぼしまくってるのが何いってんの?」

摩耶「腸とかズルズルひきずってたよね」

悠「なんでおれの知り合いにはスプラッタ系が多いんだ……」

亘理『私グロくないよ?!』

雨「一緒にしないで」

千世子「またキリスト教と並ぶ世界三大宗教のひとつ「イスラム教」は、アッラーという唯一神を信仰しているのだ。このアッラー、じつはヤハウェと同一人物なのだ。それもそのはず、イスラム教はユダヤ教やキリスト教を参考にして作られた宗教で、「旧約聖書」の一部はイスラム教でも経典のひとつになっているのだ。」

Q子「まぁまぁここはひとつ皆でおっぱいを揉み合うのはどうかしら」

悠「いいな」

神姫「……」

バッチィィン!
悠「目゛っ!!」

亘理『うわぁ……今度は縦で振りかぶった』

摩耶「さっきの10倍は痛いよきっと」

千世子「キリスト教ゆユダヤ教の教義では、ヤハウェがいかなる身体的な形も持たないことになっているのだ。しかしキリスト教とユダヤ教の聖典である「旧約聖書」には、岩、盾、光、太陽、歌、陰などさまざまな言葉で神の出現を表現した記述が見られるのだ。このため、神がなんらかの姿に変身できることは間違いないのだ。」

悠「目゛!目゛っていうか顔っっ!顔が痛い!」

Q子「舐める?」

悠「やかましいわ!」

千世子「あんちんがうるさいのだ!」

悠「サーセン!」


千世子「決定的な記述は、旧約聖書におさめられた天地創造物語「創世記」にあるのだ。これによれば、神が最初の人間アダムを作る時に「我々にかたどり、我々に似せて、人を造ろう」と明言しているのだ。つまり、神がもつさまざまな姿のうち少なくともひとつは、われわれ人間とよく似た姿だったことは確実なのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
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