ー奇談ー學校へ行こう7

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「うーん」

悠「いったいいつまで悩んでるんだか…」

摩耶「可愛いじゃん。一生懸命で」

悠「おれは?」

摩耶「……あはっ♪」

悠「へへっ」

亘理『えぇっ……なに今の』

神姫「愛想笑いで誤魔化した側とそれを本気で受け止めてる愚かな男の絵図よ」

悠「誰が愚かだ」

神姫「悠」

悠「そうハッキリ言われると、てへへ」

千世子「褒められてないのだ」

悠「そんなことないよな」

神姫「……」

悠「めっちゃ睨まれてる」

摩耶「しゃーないしゃーない」

義鷹「お前らってそういうやりとりしてて飽きないのか?」

悠「全然」

義鷹「そうか…」

摩耶「まぁ、悠君は見てて飽きないよ」

神姫「イラっとすることも多いけどね」

悠「あらら?」

亘理『ねぇねぇ。それよりもうすぐバレンタインだよね』

悠「NO!節分と針供養!!」

亘理『えぇ…』

摩耶「確かにどっちも有るけどね」

千世子「あんちんはチョコレート嫌いだから別の物がいいんだよね」

悠「まぁ、チョコはいらんな」

亘理『じゃあ、私にチョコ送ってね』

悠「なんでやねん」

亘理『いいじゃん!逆アタックウェルカム!』

悠「えー…」

千世子「千世子はあんちんにあげるのだ。もちろんまーや君と義鷹にも」

摩耶「わーい、ありがと。」

悠「チョコはいらんからな」

神姫「貰う立場なのに偉そうね」

悠「本気で喜んだら引くだろ」

神姫「当然」

悠「……」

亘理『ちなみにチョコじゃなくてもいいけど本命でいいから』

悠「なんだよ。チョコじゃなくてもいいけど本命って」

亘理『たまにはそういうのもいいでしょっ!』

悠「なんでおれ怒られてんの?」

摩耶「乙女心かな」

悠「それは取り扱いが難しいな」

神姫「っていうか、毛先も理解できない人種でしょ?そういうこと」

悠「理解できない人種ってなんだ。おれだって乙女心のひとつやふたつ理解できるっちゅうの」

摩耶「あははっ。嘘ばっかり♪」

悠「そんなにこやかに否定しなくても…」

千世子「あんちんは釣った魚にえさを与えないひとなのだ」

悠「誰がそんなこといってたのか怒らないからお兄さんに教えなさい」

摩耶「上手い事いうよね」

神姫「釣られる側も釣られる側だけどね」

摩耶「がりゅーちゃんは?」

神姫「……ノーコメントよ」
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