ー奇談ー學校へ行こう7

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

神姫「……」

千世子「あんちん」

悠「あー?」

千世子「神姫ねーちんになにしたのだ?」

悠「なんにもしてませんけど?!」

千世子「嘘なのだ!」

悠「なにを証拠に嘘と言い切った」

千世子「神姫ねーちんの機嫌が悪いのだ」

悠「あぁ」

千世子「つまりあんちんが何かやったのだ!」

摩耶「名推理だね」

悠「なんでやねん、あらゆることになんでやねん」

神姫「うっさい!」

悠「すいませんっ!」

亘理『反射的に謝ってるよ……。』

摩耶「つまり、怒られ慣れてるってこと」

千世子「色々と酷いのだ」

悠「うっせぇうっせぇ!ぐだぐだ言ってると神姫に怒鳴られるぞ!あぁーん?!」

神姫「悠の声が一番うるさいのよ!」

ゴッ……バヂヂヂ!
悠「びぃっ!?」

千世子「ひっ…!」

摩耶「おー、稲光」

亘理『な、なに?』

悠「あー、ビックリした痺れたよ」

千世子「なんで平然としてるのだ?!」

悠「真空圧とか真空刃をぶつけられるよりはだいぶマシだった」

摩耶「天然に雷耐性があるんだね。ゴム製?」

悠「だれがラバーメンだ。悪魔の実は食ってないぞ」

神姫「……」
ピッ……ドン!ドンッ!ドドンッッ!

悠「ぷ!ぎっ!ゅぁっ!」

神姫「……」
ヒュッ……パシッ!!

悠「ぎゃっ!!」

摩耶「おー、ご希望通り圧殺したうえでトドメに斬殺されたね」

悠「こ、殺すなッ……っか、どっちかという惨殺だ」

亘理『あ、上手い』

悠「痛ってて……っか、神姫も落ち着けよ」

神姫「私は冷静よ」

悠「冷静な状態でおれは感電させられて叩きつけられて、真空刃をぶつけられたのか?」

千世子「いつものことじゃないのだ?」

摩耶「いつものことだね」

亘理『よく見る光景』

悠「やかましいわ」

神姫「はぁ……」

悠「そんなにビビるなよ。アニキ自体は居なかったんだろ?感違いかもしれないじゃないか」

神姫「ビビってない。けど、アイツの気配を間違えることなんて絶対にない」

悠「なんかあったらおれがいくらでも力を貸してやるって」

神姫「悠……」

悠「にっ!」

神姫「私よりも弱いうえ、龍剄の開きも曖昧でまともに鍛錬も出来てない怪我人に何を頼れっていうの?あんまりふざけてると泣かすわよ?」

悠「全力全開ですんませんしたっ!!」

摩耶「喜劇だねぇ」

亘理『いいのかな……あれで』

千世子「ねーちんが笑ったからオッケーなのだ」

亘理『笑った?』

千世子『うん、笑ったのだ』
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