ー奇談ー學校へ行こう7

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「福太郎?あぁ、知ってるよ。友達だ」

義鷹「やっぱりな」

悠「なに、どうかしたのか?っか、なんで義鷹が福ちゃんを知ってるんだ」

義鷹「ちょっと面合わせたんだよ」

悠「おいおい、ひとの友達に変なことしてないだろうな」

神姫「悠の存在以上に変なことってあるの?」

悠「人を動く珍生物みたいに言いやがって」

摩耶「怪奇死なない貞夫!」

千世子「恐怖セクハラ妖怪なのだ」

悠「ぴよこはあとでくすぐりの刑な」

千世子「どーして千世子だけなのだ!」

悠「っで、福ちゃんに喧嘩売ったのか?」

義鷹「お前は俺をなんだと思ってやがる」

悠「鵼」

摩耶「鵼」

神姫「鵼」

千世子「鵼なのだ」

亘理『ぬ……』

義鷹「うっせぇ!」

悠「なんだと聞かれたから答えたのに」

摩耶「ねー」

義鷹「連呼すんな」

神姫「でも、正体不明なのが鵼なんでしょ?その割にはハッキリしてるようだけど」

義鷹「俺の真の姿を見たことねぇうちはハッキリどころか半分も見ぬけてねぇんだよ。」

神姫「見抜くも何も興味が無いもの」

悠「おい、やめろよ。神姫と義鷹が話してると心臓に悪い」

神姫「どういう意味よ」

義鷹「どういう意味だ」

悠「何か混ぜるな危険っぽいって意味だよ」

摩耶「悠君と柏さんとか」

悠「水と油は混ざらない」

亘理『じ、じゃー私と悠ちゃんは?』

悠「なにが」

亘理『どういうアレかなって』

悠「アレってなんだ?」

亘理『……』

千世子「あんちん、それは酷いのだ」

摩耶「久々に頭角を現したね超鈍感」

義鷹「くくっ」

悠「あー?」

神姫「私に言わせたら頭噛みつけるんなら別のことをしなさいよともいいたいわ。まどろっこしい」

亘理『っと、いいますと?』

神姫「押し倒すなり唇奪うなりあるでしょ」

亘理『え、えぇ~///い、いいんですか?』

神姫「知らないわよ。やる気があるならやったらいいんじゃない?」

悠「おい、なに不吉なやりとりしてる」

千世子「恋に燃える乙女なのだ」

摩耶「大分逞しい乙女だけどね。亘理ちゃんの場合は。ちょこちゃんも参加してくるといいよガールズトーク」

千世子「そーするのだ!」

悠「姦しいな」

摩耶「……っていうか、本当は悠君も亘理ちゃんの気持ちは気がついてるんでしょ?」

悠「あー?」

義鷹「っか、アイツの場合は宣言してるようなもんだろ」

悠「んー……まぁ、そういう気持ちは嬉しいが……まずは、アイツをここから出入り自由にしてやる約束を果たしてからだな」

摩耶「めんどくさい男だよね」

義鷹「ひゃはは、そんな無理難題どうする気か見ものだぜ」
38/100ページ
スキ