ー奇談ー學校へ行こう7

ー壱階:休憩所ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で今日は授業ではなく談話が始まっていた。

千世子「今年も終わりなのだ」

悠「そうだな。お前はどっかいったりとかしないのか?」

千世子「んー、じゃあ、あんちんのお家に遊びに行きたいのだ」

悠「別に良いがおれが居るかどうかは別だぞ」

千世子「それ居ないってハッキリ言って欲しいのだ」

悠「居るかもしれないからハッキリと断言はしないだけだ」

冥「悠ちゃんはお出かけしないのかナ?」

悠「んー、ぶらぶらはするかナ。だから、安定しているかどうかは不明なのナ」

冥「そのために携帯電話があるんじゃないのかナ」

悠「自分、携帯不携帯なんで」

摩耶「携帯の意味が無いのよね」

千世子「ほんとに困ったちゃんなのだ」

神姫「ただの厄介者」

悠「すげぇな。「困ったちゃん」なら柔らかい感じなのに「厄介者」だと一気に酷く感じる」

神姫「酷く感じるしじゃなく酷いのよ」

義鷹「ひでぇな」

美兎「酷いわよねぇ」

メフィスト「残念デース」

マサライ【ヒどイ、のか】

悠「おい、古今東西の人外にひどいって言われ出したぞ」

神姫「事実でしょ」

悠「……」

亘理『私はそこまで酷いとは思ってないよ』

悠「亘理……」

神姫「そこまでってことは多少は思ってるってことね」

摩耶「そこまでだもんね」

悠「……」

亘理『なぜか私が悪い風になってる?!』

娯楽「なんやにぎわっとぉのぉ」

冥「あっ、忌野さん。よかったらお茶しませんかニャ」

娯楽「おーおー、ホンならもらおか」

悠「このひと成仏してなかったのか」

美兎「毎夜毎夜徘徊してるわよ」

娯楽「何じゃい小僧」

チャキッ
悠「いや、何でも無いっす」

摩耶「一ミリでも動いたら喉笛にブッ刺さるね。長ドスが」

悠「おれ、怪我人なんだけどなぁ」

千世子「あんちんは年に何回か大怪我してるのだ」

悠「したくないんだけどねぇ色々と危ない人に絡まれるんだよ。」

摩耶「八割は自分のせいだよね。」

悠「今回ばかりはおれは悪くないっ!」

神姫「残りの二割だったってことでしょ」

悠「……あぁ、なるほど」

亘理『納得できたんだ』

メフィスト「何だカ、聞いていて可哀想に思うてくるデースね。」

悠「じゃあ、お年玉くれ」

千世子「一日早いのだ」

メフィスト「デは……ほいっ!」

ポンッ!

悠「うぉっ……宝石か?」

メフィスト「持ち主がコトゴトク死んデいく呪いのブルーサファイアデース」

悠「いるかー!!」

摩耶「多分めちゃくちゃ高価なものだよ」

悠「対価に命もってかれるだろ」

メフィスト「デは……持ち主が次々と行方不明になってくダイアモンドを……」

悠「普通の宝石はないのか!」

メフィスト「私が所持すると呪いがかかるので有りまセン」

悠「呪いの原因はお前か……この悪魔」

神姫「悪魔でしょ」

冥「よいしょっと、はい、皆さん。ぜんざいできたから食べていってくださいナ」

美兎「ちなみに餅は私がついたわ」

悠「兎のついた餅、か」

摩耶「風流だね」

神姫「風流……?」

千世子「いただきますなのだ」
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