ー奇談ー學校へ行こう7
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「クリスマスオーラ全開だよな。ここ来るまでにイルミネーションしてる店が何軒も有ったぞ」
摩耶「まぁ、クリスマスまで一週間だしね。」
亘理『サンタさん、私服が欲しいです』
悠「サンタに頼むのは勝手だが……おれを見てるのはなんでだ」
亘理『なんとなく』
神姫「具体的にいっとかないと変な服買ってられるわよ」
【デュエッサ】
英字表記:Duessa
別名:フィデッサ
出典:「妖精の女王」(著:エドマンドスペンサー1590年)
千世子「じゅぎょーしますなのだ。欧州諸国がアメリカ大陸への植民を始め、日本では戦国時代が終わりを迎える1590年、イギリスの詩人エドマンド・スペンサーが「妖精の女王」という作品を発表するのだ。キリスト教の信仰や伝説、そして英雄物語「アーサー王伝説」のエッセンスを取り入れたこの作品は、妖精の女王と、彼女に仕える騎士たちの物語なのだ。」
悠「変な服ってなんだ」
神姫「今着てるのとか」
悠「どこがおかしい龍に見えるけど、これ蛇がうねってる刺繍なんだぞ」
摩耶「悠君らしいよ。見た目チンピラで」
悠「それ褒めてなーい」
千世子「デュエッサは「妖精の王」に登場する悪の魔女で、キリスト教に敵対する存在であり、神への信仰心に敵対する「虚偽」の概念を擬人化したものだとされているのだ。金糸と真珠で縁取りされた深紅のドレスを身にまとい、魔力が並々と満たされた金の杯を持っているのだ。さらに頭にはカトリック教会の最高権威、ローマ教皇を象徴する「教皇冠」をかぶっているという豪奢な外見なのだ。」
亘理『その点、まーやはオシャレだよね。アジアンテイストで』
摩耶「実を言えば僕のが代わりばえしないはずなんだけどね。アオザイばっかりだし」
悠「でも、かわいい」
亘理『がじっ!』
悠「あぁ、この感じ久々……なんで噛まれてるんだろ」
千世子「本来の姿は醜い老婆だが、魔法で絶世の美女に変身し、かりそめの美貌で騎士たちを誘惑するのだ。さらに物語では気味の悪い風を女性の顔に吹きかけることで女性を醜くしたり、毒などを塗りつけて人間を木に変える魔法も使っているのだ。」
神姫「っていうか、サンタくらいとっ捕まえられないの?」
悠「やめろよ。ここにいる連中はできない事のが少ないような連中なんだぞ」
摩耶「サンタじゃなくてサタン連れてきたりしてね。あはは」
雨「笑い事じゃないわよね」
悠「くっ……」
千世子「デュエッサはおもに物語の序盤で活躍し、国を荒らす竜を退治に来た騎士に「フィデッサ」という偽名を使って近づいて誘惑し、巨人を捕えさせたり、その巨人を倒そうとする騎士に「7つの頭が有り、それぞれの頭に冠をかぶった赤い獣」にのって襲いかかるのだ。そのあとも悪知恵や魔法で、妖精の女王や配下の騎士たちと闘うデュエッサだが、最後は彼らに敗れたのだ。」
亘理『なんで悠ちゃん今悔しがってたの?』
悠「いや、上手いこと言われたから」
神姫「そうでもなかったと思うけど」
摩耶「そうそう悠君には全然及ばないよ」
悠「えー、そうかなぁー」
雨「嬉しそうな顔……」
千世子「「妖精の女王」の日本語訳本は、デュエッサとある悪魔の関連性を指摘しているのだ。それは新約聖書「ヨハネの黙示録」に登場し、金の盃にキリスト教徒の血を満たし、すべての民族を堕落させるというバビロンの大淫婦なのだ。」
神姫「でも、クリスマスって微妙なのよね。がりゅーになにかあげるべきなのかどうか……」
摩耶「がりゅーちゃんの欲しいものってなに?」
神姫「……包帯とかテーピング?」
悠「んー、確かに渡したら喜びそうだな」
摩耶「悠君ふんじばって渡すのが一番じゃない?」
千世子「デュエッサの「金糸で飾られた赤い服」「ローマ教皇の教皇冠」「金の杯」という特徴はすべてバビロンの大淫婦の持つ特徴と同じなのだ。作中でデュエッサが乗った七つの頭の獣もバビロンの大淫婦の乗り物の特徴と同じなのだ。」
悠「おれはものじゃない」
神姫「へぇ……何もしない気、なの?」
コォォォ……
悠「やべぇ……闘気が研ぎ澄まされ過ぎて冷気を呼び起こしている……」
亘理『特別なことはしなくてもいいけど……私もなにかほしい……』
悠「え、おれ?」
摩耶「うん。悠君だね。」
千世子「本文中で名言こそされてないが、デュエッサがバビロンの大淫婦をモデルに描かれた、または深い関係にある存在だということは間違いないのだ。以上、デュエッサのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「クリスマスオーラ全開だよな。ここ来るまでにイルミネーションしてる店が何軒も有ったぞ」
摩耶「まぁ、クリスマスまで一週間だしね。」
亘理『サンタさん、私服が欲しいです』
悠「サンタに頼むのは勝手だが……おれを見てるのはなんでだ」
亘理『なんとなく』
神姫「具体的にいっとかないと変な服買ってられるわよ」
【デュエッサ】
英字表記:Duessa
別名:フィデッサ
出典:「妖精の女王」(著:エドマンドスペンサー1590年)
千世子「じゅぎょーしますなのだ。欧州諸国がアメリカ大陸への植民を始め、日本では戦国時代が終わりを迎える1590年、イギリスの詩人エドマンド・スペンサーが「妖精の女王」という作品を発表するのだ。キリスト教の信仰や伝説、そして英雄物語「アーサー王伝説」のエッセンスを取り入れたこの作品は、妖精の女王と、彼女に仕える騎士たちの物語なのだ。」
悠「変な服ってなんだ」
神姫「今着てるのとか」
悠「どこがおかしい龍に見えるけど、これ蛇がうねってる刺繍なんだぞ」
摩耶「悠君らしいよ。見た目チンピラで」
悠「それ褒めてなーい」
千世子「デュエッサは「妖精の王」に登場する悪の魔女で、キリスト教に敵対する存在であり、神への信仰心に敵対する「虚偽」の概念を擬人化したものだとされているのだ。金糸と真珠で縁取りされた深紅のドレスを身にまとい、魔力が並々と満たされた金の杯を持っているのだ。さらに頭にはカトリック教会の最高権威、ローマ教皇を象徴する「教皇冠」をかぶっているという豪奢な外見なのだ。」
亘理『その点、まーやはオシャレだよね。アジアンテイストで』
摩耶「実を言えば僕のが代わりばえしないはずなんだけどね。アオザイばっかりだし」
悠「でも、かわいい」
亘理『がじっ!』
悠「あぁ、この感じ久々……なんで噛まれてるんだろ」
千世子「本来の姿は醜い老婆だが、魔法で絶世の美女に変身し、かりそめの美貌で騎士たちを誘惑するのだ。さらに物語では気味の悪い風を女性の顔に吹きかけることで女性を醜くしたり、毒などを塗りつけて人間を木に変える魔法も使っているのだ。」
神姫「っていうか、サンタくらいとっ捕まえられないの?」
悠「やめろよ。ここにいる連中はできない事のが少ないような連中なんだぞ」
摩耶「サンタじゃなくてサタン連れてきたりしてね。あはは」
雨「笑い事じゃないわよね」
悠「くっ……」
千世子「デュエッサはおもに物語の序盤で活躍し、国を荒らす竜を退治に来た騎士に「フィデッサ」という偽名を使って近づいて誘惑し、巨人を捕えさせたり、その巨人を倒そうとする騎士に「7つの頭が有り、それぞれの頭に冠をかぶった赤い獣」にのって襲いかかるのだ。そのあとも悪知恵や魔法で、妖精の女王や配下の騎士たちと闘うデュエッサだが、最後は彼らに敗れたのだ。」
亘理『なんで悠ちゃん今悔しがってたの?』
悠「いや、上手いこと言われたから」
神姫「そうでもなかったと思うけど」
摩耶「そうそう悠君には全然及ばないよ」
悠「えー、そうかなぁー」
雨「嬉しそうな顔……」
千世子「「妖精の女王」の日本語訳本は、デュエッサとある悪魔の関連性を指摘しているのだ。それは新約聖書「ヨハネの黙示録」に登場し、金の盃にキリスト教徒の血を満たし、すべての民族を堕落させるというバビロンの大淫婦なのだ。」
神姫「でも、クリスマスって微妙なのよね。がりゅーになにかあげるべきなのかどうか……」
摩耶「がりゅーちゃんの欲しいものってなに?」
神姫「……包帯とかテーピング?」
悠「んー、確かに渡したら喜びそうだな」
摩耶「悠君ふんじばって渡すのが一番じゃない?」
千世子「デュエッサの「金糸で飾られた赤い服」「ローマ教皇の教皇冠」「金の杯」という特徴はすべてバビロンの大淫婦の持つ特徴と同じなのだ。作中でデュエッサが乗った七つの頭の獣もバビロンの大淫婦の乗り物の特徴と同じなのだ。」
悠「おれはものじゃない」
神姫「へぇ……何もしない気、なの?」
コォォォ……
悠「やべぇ……闘気が研ぎ澄まされ過ぎて冷気を呼び起こしている……」
亘理『特別なことはしなくてもいいけど……私もなにかほしい……』
悠「え、おれ?」
摩耶「うん。悠君だね。」
千世子「本文中で名言こそされてないが、デュエッサがバビロンの大淫婦をモデルに描かれた、または深い関係にある存在だということは間違いないのだ。以上、デュエッサのじゅぎょーだったのだ。」