ー奇談ー學校へ行こう7
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
神姫「ふー」
悠「あれ、なんかお疲れ?」
神姫「この時期は試験やなんやで忙しいのよ」
悠「ふーん」
神姫「ふーんって……自分はどうなのよ?」
悠「あんまり興味ないかな」
神姫「興味あるとかないとかじゃないでしょ」
【カニディア】
英字表記:Canidia
出身地:古代ローマ(イタリア)
出典:詩集「エポドン」
千世子「じゅぎょーしますなのだ。カニディアは、古代ローマの詩人ホラティウスが、詩集「エポドン」で創作した魔女なのだ。薬品の精製を得意とし、彼女以外にもサガナ、ヴァイア、フォリアと呼ばれる魔女達と結託して、恐ろしい実験や儀式を行っているのだ。」
摩耶「悠君って学校はまだいってるよね?」
悠「いってるよ?!失礼な!」
亘理『ここも學校だしね』
悠「いやいや、いっぱいいってるからね」
雨「いっぱいってなによ。」
悠「こっちいって、あっちいって、また戻ってってこと」
神姫「地に足つけれないのかしら」
千世子「作中で彼女は、ヴァールスという男性に強力な惚れ薬を使って恋仲になっていたが、恋敵の魔女から惚れ薬の効果を打ち消す魔法を使われて、ヴァールスの寵愛を失っていたのだるそこでカニディアは、より強力な惚れ薬を作るため、人間を材料にした残酷な儀式を始めるのだ。」
悠「なかなかひとつの場所には居られないんだよ」
神姫「なら、足をへし折ってもらえば?」
悠「恐ろしや、恐ろしやぁ……」
神姫「反応がムカつくわ」
雨「いや、普通に怖いわよ」
千世子「カニディアが惚れ薬制作のために行ったのは、まず良家の少年を誘拐し、首だけ地面の上に出して残りを地面に埋めることなのだ。身動きが取れない青年の前で魔女たちは美味そうにごちそうを食べ、青年が餓えに苦しみながら餓死したところを見計らって、骨の髄や肝臓を取り出して媚薬の材料にするのだ。こうすると従来の惚れ薬を大きく上回る効果が期待できるのだというのだ。」
神姫「足なんてわりとすぐ直るわよ」
悠「まぁ、そうだけど」
亘理『そうなの?!』
摩耶「ひとによりけりかな。でも、基本骨が折れたら痛いよ」
悠「そうだ!痛いのは嫌だ!」
雨「いや、痛くなかったらいいってもんでもないでしょ」
千世子「カニディアの人物像はギリシャ神話の魔女キルケーやメディアを参考に作られており、惚れた男への執着、魔女の薬の作成など類似点が多いのだ。そもそも作中で彼女たちが作っている薬品も、メディアの故郷で、魔女のメッカとして知られたコルキス王国や、魔女キルケの子孫だというマルシ族の薬草魔術の流れをくむものだと書かれているのだ。」
悠「しかし、惚れ薬って揺光あたりならもってそうだな」
摩耶「メフィさんのがあり得るんじゃない?悪魔だし」
悠「もってたらヤバそうなのが普通にもってそうってのが怖いな」
亘理『惚れ薬かぁ』
摩耶「悠君は飲んでも意味なさそうだよね。」
悠「なんでだ?」
摩耶「惚れたとしても空気を読まない」
千世子「魔女カニディアは、この詩の作者ホラティウスにとって、単なる詩の登場人物にとどまらない、思い入れのあるキャラクターだったようなのだ。ホラティウスは魔法の力を信じておらず、世間の魔術師や占い師をいかがわしい嘘つきだと考えていたにもかかわらず、カニディアを「諷刺詩」という作品にも登場させ、彼女が夜中に墓場から人骨を掘りだす様子を描いているのだ。」
悠「おいおい、失礼だな。めちっちゃ尽くすぜおれは」
摩耶「貢ぐ?」
悠「尽くす!どこのキャバ嬢にハマるおっさんだよ。拳二じゃあるまいし」
神姫「あのひと貢いでる系なの?」
悠「いや、おれの勝手な空想だが。アイツもかなりの遊び人だからな」
千世子「一説によると、魔女カニディアにはモデルとなった女性がいるらしいのだ。それはイタリア半島南部の都市「ナポリ」で、美顔用の軟膏を売っていた女性で、ホラティウスの愛人だったというのだが、この説の真偽は疑わしいのだ。以上、カニディアのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
神姫「ふー」
悠「あれ、なんかお疲れ?」
神姫「この時期は試験やなんやで忙しいのよ」
悠「ふーん」
神姫「ふーんって……自分はどうなのよ?」
悠「あんまり興味ないかな」
神姫「興味あるとかないとかじゃないでしょ」
【カニディア】
英字表記:Canidia
出身地:古代ローマ(イタリア)
出典:詩集「エポドン」
千世子「じゅぎょーしますなのだ。カニディアは、古代ローマの詩人ホラティウスが、詩集「エポドン」で創作した魔女なのだ。薬品の精製を得意とし、彼女以外にもサガナ、ヴァイア、フォリアと呼ばれる魔女達と結託して、恐ろしい実験や儀式を行っているのだ。」
摩耶「悠君って学校はまだいってるよね?」
悠「いってるよ?!失礼な!」
亘理『ここも學校だしね』
悠「いやいや、いっぱいいってるからね」
雨「いっぱいってなによ。」
悠「こっちいって、あっちいって、また戻ってってこと」
神姫「地に足つけれないのかしら」
千世子「作中で彼女は、ヴァールスという男性に強力な惚れ薬を使って恋仲になっていたが、恋敵の魔女から惚れ薬の効果を打ち消す魔法を使われて、ヴァールスの寵愛を失っていたのだるそこでカニディアは、より強力な惚れ薬を作るため、人間を材料にした残酷な儀式を始めるのだ。」
悠「なかなかひとつの場所には居られないんだよ」
神姫「なら、足をへし折ってもらえば?」
悠「恐ろしや、恐ろしやぁ……」
神姫「反応がムカつくわ」
雨「いや、普通に怖いわよ」
千世子「カニディアが惚れ薬制作のために行ったのは、まず良家の少年を誘拐し、首だけ地面の上に出して残りを地面に埋めることなのだ。身動きが取れない青年の前で魔女たちは美味そうにごちそうを食べ、青年が餓えに苦しみながら餓死したところを見計らって、骨の髄や肝臓を取り出して媚薬の材料にするのだ。こうすると従来の惚れ薬を大きく上回る効果が期待できるのだというのだ。」
神姫「足なんてわりとすぐ直るわよ」
悠「まぁ、そうだけど」
亘理『そうなの?!』
摩耶「ひとによりけりかな。でも、基本骨が折れたら痛いよ」
悠「そうだ!痛いのは嫌だ!」
雨「いや、痛くなかったらいいってもんでもないでしょ」
千世子「カニディアの人物像はギリシャ神話の魔女キルケーやメディアを参考に作られており、惚れた男への執着、魔女の薬の作成など類似点が多いのだ。そもそも作中で彼女たちが作っている薬品も、メディアの故郷で、魔女のメッカとして知られたコルキス王国や、魔女キルケの子孫だというマルシ族の薬草魔術の流れをくむものだと書かれているのだ。」
悠「しかし、惚れ薬って揺光あたりならもってそうだな」
摩耶「メフィさんのがあり得るんじゃない?悪魔だし」
悠「もってたらヤバそうなのが普通にもってそうってのが怖いな」
亘理『惚れ薬かぁ』
摩耶「悠君は飲んでも意味なさそうだよね。」
悠「なんでだ?」
摩耶「惚れたとしても空気を読まない」
千世子「魔女カニディアは、この詩の作者ホラティウスにとって、単なる詩の登場人物にとどまらない、思い入れのあるキャラクターだったようなのだ。ホラティウスは魔法の力を信じておらず、世間の魔術師や占い師をいかがわしい嘘つきだと考えていたにもかかわらず、カニディアを「諷刺詩」という作品にも登場させ、彼女が夜中に墓場から人骨を掘りだす様子を描いているのだ。」
悠「おいおい、失礼だな。めちっちゃ尽くすぜおれは」
摩耶「貢ぐ?」
悠「尽くす!どこのキャバ嬢にハマるおっさんだよ。拳二じゃあるまいし」
神姫「あのひと貢いでる系なの?」
悠「いや、おれの勝手な空想だが。アイツもかなりの遊び人だからな」
千世子「一説によると、魔女カニディアにはモデルとなった女性がいるらしいのだ。それはイタリア半島南部の都市「ナポリ」で、美顔用の軟膏を売っていた女性で、ホラティウスの愛人だったというのだが、この説の真偽は疑わしいのだ。以上、カニディアのじゅぎょーだったのだ。」