ー奇談ー學校へ行こう7
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
摩耶「なんか雨風すごいね」
悠「ほんとになー」
摩耶「寒くなりそうだねー」
悠「ほんとにな……」
亘理『声のトーンの上げ下げが分かりやすいね』
悠「寒いのはヤなの!」
神姫「可愛くないわ」
【シバの女王】
英字表記:Queenofsheba
出身地:エチオピアまたはイエメン
出典:旧約聖書「列王記」「歴代誌」
千世子「じゅぎょーしますなのだ。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3宗教は、ともに「旧約聖書」と呼ばれる文書を聖典としていただく宗教なのだ。この旧約聖書には、悪魔を使役した魔術王として後世に名高い、ソロモン王という賢者が登場するのだ。このじゅぎょーで紹介する「シバの女王」は、ソロモン王の知恵を試すために、南の異国からやってきた女王であり、後世の伝承では魔女ともされる人物なのだ。」
悠「おかしいなこんなに可愛いアピールしてるのに」
摩耶「きもわいいの可愛い抜きで」
悠「ただのキモイだなぁ」
亘理『悠ちゃんはキモくはないよ……ときどきしか』
神姫「ときどきがあるんじゃない」
千世子「旧約聖書の「列王記」「歴代誌」には、シバの女王についてほぼ同じ内容の記述があるのだ。彼女はソロモン王がすばらしい知恵の持ち主だと聞きつけ、その噂を確かめるためにイスラエルにやってきたのだ。ソロモン王はシバの女王の問いにすべて回答してみせ、噂以上の知恵に満足したシバの女王は大量の贈り物をソロモン王にあたえ、ソロモン王も彼女に多くのお土産を持たせ、その帰路を見送ったというのだ。」
悠「まぁ、エロくキモく全力で生きてけたらいいと思ってる」
摩耶「なるほどなー」
雨「悪いのは性格?されとも頭?」
神姫「全部よ」
悠「悪いのも一周したらよくなるんだよ」
千世子「この旧約聖書の活躍をもとに、各宗教の教団の中では宗教ごとに異なる特徴を持つ多彩な「シバの女王」像が出来上がっていったのだ。」
神姫「毒は煮詰めても猛毒でしかないでしょ」
悠「猛毒扱いっすか」
摩耶「薬にならないニトロ的な」
雨「毒か爆薬ね」
悠「調合素材としたら最高だろ」
千世子「ユダヤ教徒の伝承では、シバの女王は異形の存在として扱われ、顔は美しいが毛むくじゃらの毛深い足の持ち主でなのだ。一般的に毛むくじゃらの足は悪魔の代名詞であり、彼女が悪魔と関係の深い人であることを示しているのだ。」
亘理『あれ、悠ちゃんて毒はけるの?』
悠「なんかおかしいことになってきてるぞるおれは毒液も麻痺液も吐き出せないからな」
摩耶「何液がでるの?」
悠「せ……」
神姫「……」
悠「……ゲロ?」
ゴッ!
千世子「また、ユダヤ教徒の一部は、シバの女王に、ユダヤ教徒たちが「夜の魔女」と呼んで蔑んでいる、悪魔リリスのイメージを重ね合わせるのだ。ユダヤ教の伝説によれば、リリスはアダムと共に作られた最初の女性だったが、アダムとの性交で「リリスが主導権を握る体位」を拒絶されたことから、人間と神に反旗を翻した存在なのだ。」
摩耶「結局蹴られたね」
悠「痛い、おれはなにも悪くないのに」
雨「なにもかも悪いの間違いじゃない?」
悠「おれほどいい奴も居ないよ」
神姫「……」
ぎゅっ!
悠「無言で足踏むのやめて……」
千世子「ユダヤ教徒のなかには女だてらにシバ王国を統治するシバの女王を「男性と同等の権利を求めた傲慢な女性」と解釈し、そこに男性優位を認めなかったリリスの面影を見たというわけなのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
摩耶「なんか雨風すごいね」
悠「ほんとになー」
摩耶「寒くなりそうだねー」
悠「ほんとにな……」
亘理『声のトーンの上げ下げが分かりやすいね』
悠「寒いのはヤなの!」
神姫「可愛くないわ」
【シバの女王】
英字表記:Queenofsheba
出身地:エチオピアまたはイエメン
出典:旧約聖書「列王記」「歴代誌」
千世子「じゅぎょーしますなのだ。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3宗教は、ともに「旧約聖書」と呼ばれる文書を聖典としていただく宗教なのだ。この旧約聖書には、悪魔を使役した魔術王として後世に名高い、ソロモン王という賢者が登場するのだ。このじゅぎょーで紹介する「シバの女王」は、ソロモン王の知恵を試すために、南の異国からやってきた女王であり、後世の伝承では魔女ともされる人物なのだ。」
悠「おかしいなこんなに可愛いアピールしてるのに」
摩耶「きもわいいの可愛い抜きで」
悠「ただのキモイだなぁ」
亘理『悠ちゃんはキモくはないよ……ときどきしか』
神姫「ときどきがあるんじゃない」
千世子「旧約聖書の「列王記」「歴代誌」には、シバの女王についてほぼ同じ内容の記述があるのだ。彼女はソロモン王がすばらしい知恵の持ち主だと聞きつけ、その噂を確かめるためにイスラエルにやってきたのだ。ソロモン王はシバの女王の問いにすべて回答してみせ、噂以上の知恵に満足したシバの女王は大量の贈り物をソロモン王にあたえ、ソロモン王も彼女に多くのお土産を持たせ、その帰路を見送ったというのだ。」
悠「まぁ、エロくキモく全力で生きてけたらいいと思ってる」
摩耶「なるほどなー」
雨「悪いのは性格?されとも頭?」
神姫「全部よ」
悠「悪いのも一周したらよくなるんだよ」
千世子「この旧約聖書の活躍をもとに、各宗教の教団の中では宗教ごとに異なる特徴を持つ多彩な「シバの女王」像が出来上がっていったのだ。」
神姫「毒は煮詰めても猛毒でしかないでしょ」
悠「猛毒扱いっすか」
摩耶「薬にならないニトロ的な」
雨「毒か爆薬ね」
悠「調合素材としたら最高だろ」
千世子「ユダヤ教徒の伝承では、シバの女王は異形の存在として扱われ、顔は美しいが毛むくじゃらの毛深い足の持ち主でなのだ。一般的に毛むくじゃらの足は悪魔の代名詞であり、彼女が悪魔と関係の深い人であることを示しているのだ。」
亘理『あれ、悠ちゃんて毒はけるの?』
悠「なんかおかしいことになってきてるぞるおれは毒液も麻痺液も吐き出せないからな」
摩耶「何液がでるの?」
悠「せ……」
神姫「……」
悠「……ゲロ?」
ゴッ!
千世子「また、ユダヤ教徒の一部は、シバの女王に、ユダヤ教徒たちが「夜の魔女」と呼んで蔑んでいる、悪魔リリスのイメージを重ね合わせるのだ。ユダヤ教の伝説によれば、リリスはアダムと共に作られた最初の女性だったが、アダムとの性交で「リリスが主導権を握る体位」を拒絶されたことから、人間と神に反旗を翻した存在なのだ。」
摩耶「結局蹴られたね」
悠「痛い、おれはなにも悪くないのに」
雨「なにもかも悪いの間違いじゃない?」
悠「おれほどいい奴も居ないよ」
神姫「……」
ぎゅっ!
悠「無言で足踏むのやめて……」
千世子「ユダヤ教徒のなかには女だてらにシバ王国を統治するシバの女王を「男性と同等の権利を求めた傲慢な女性」と解釈し、そこに男性優位を認めなかったリリスの面影を見たというわけなのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ」