ー奇談ー學校へ行こう

ー教室(1/14/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

悠「さぶい…」

神姫「そう?今日はマシなほうじゃない?」

悠「一月二月の寒いのにマシなんかあるかよ」

神姫「悠の体感温度なんか知らないわよ。だいたい寒いのならそれ相応の格好をするなりあるでしょ。それが出来ないのにただただ寒い寒い言われても腹がたつだけだから止めてくれない?それ以前に、寒いとか暑いとかいちいち口に出されてもどうしょうもできないの解るでしょ。そんな当たり前な…」

悠「わかった。わかった。悪かった。俺が悪かったよ。心が折れるから、壊れるからもう勘弁してくれ」

摩耶「悠くん、ドンマイ」
花描「強く生きろよ」

千世子「じゃあ、あんちんが泣く前にじゅぎょーにはいるのだ」

【ケツァルコアトル】
生息地域:メキシコ(アステカ帝国)
出典:アステカ神話

悠「これはもうイジメじゃないのかな?」

摩耶「九頭竜さん、悪口はいってないからイジメにはならないよ」

悠「ぐすん」

千世子「アメリカ合衆国のすぐ南にある国メキシコには、かつて「アステカ帝国」という国が栄えていたのだ。アステカではさまざな神々が崇拝されていたけど、そのなかでも重要視されていたのが竜の姿をした神ケツァルコアトルなのだ」

悠「アステカの石像ならダメージ二倍だな」

摩耶「アステカワンキルデッキ好き~。」

千世子「ケツァルコアトルとは「羽根をもったヘビ」という意味の名前なのだ。その名のとおりケツァルコアトルは、羽毛または翼がある蛇として描かれることが多いのだ。」

悠「この場合は竜毛とでもいうのかな」

花描「竜の羽毛だろ」

悠「そりゃそうか」

千世子「またこの竜は人間の姿をとることもあって、このときの姿は「色白で背が高く、目が大きい。眉毛は太く、美しい口ひげをもっている」と、かなり詳しく描写されているのだ。ほかに、杖をもった老人として描写されることもあったのだ」

摩耶「悠くんと拳二さんを足して二で割った感じ?」

悠「やめてくれ」

千世子「ほかのアステカの神々に比べて、ケツァルコアトルは非常に多くの役割をもつ神なのだ。天地を創り、人間を生み出したのはケツァルコアトルであり、アステカ人の主食だったトウモロコシを人間に与えたのも彼なのだ。」

摩耶「万能神だね」

悠「唯一神タシロのほうがスゴいけどな」

花描「すごい意味が違うな」

千世子「このほかにも学芸や工芸、農耕、科学、風、神官の守護者なども、ケツァルコアトルが担当するのだ。じゃあ今日はここまで続きは明日なのだ。」

悠「お疲れさん」

摩耶「これからご飯いかない?」

悠「いいな。千夜ちゃんとこでラーメンくうか」

花描「俺はやめとく。家で真桜ちゃんの夕飯食うし」

悠「神姫は?」

神姫「遠慮するわ」

悠「じゃ、摩耶いくか。」

摩耶「うん。」
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