ー奇談ー學校へ行こう6
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「どうも寒い」
摩耶「また全身カイロ装備したら?」
悠「あれは真桜によって使用禁止令が下されたんだ」
摩耶「それは絶対令だね」
悠「おれは夏、ガンガン冷房使っても何も言わなかったのに……」
摩耶「まぁ、向こうは死活問題だし」
悠「おれもそうだよ!?」
神姫「絶対零度でも生きてそうだけどね」
悠「おれは微生物か」
【ソルビョルグ】
英字表記:Thorbjorg
出身地:グリーンランド
出典:北欧神話「赤毛のエイリークのサガ」
千世子「じゅぎょーしますなのだ。北欧神話の物語の大半は、ヨーロッパの北西に浮かぶアイスランド島で発見されたものなのだ。このアイスランドを舞台にした歴史物語「赤毛のエイリークのサガ」では、ソルビョルグという女予言者が、印象的な活躍を見せているのだ」
亘理『でもさ、寒いののなにがダメなの?』
悠「いや、寒いのはダメだろ。身も心も思考すら凍りつく」
摩耶「大げさ」
悠「むしろ、寒いなか活動できる奴らが怖い」
神姫「北海道とかにいったら本当に死にそうにね」
悠「雪とかみたら引きこもるし」
千世子「ソルビョルグは、アイスランドのさらに北西にある極寒の島「グリーンランド」に住む預言者で、預言者9人姉妹のなかでただひとり生き残った末の妹なのだ。彼女は冬のあいだ、あちこちの宴会に呼ばれ、自分の運命や未来を見通したい人に予言を授けるのだ。彼女を招くときは、他の人より一段高い場所にめんどりの羽毛のクッションを置いて歓迎するのがしきたりなのだ。」
亘理『どのくらいの寒さが限界?』
悠「吐息が白くなりだしたら……辛い」
摩耶「既に朝は辛いってことだね」
悠「正直布団から出たくない」
千世子「宴の席で予言を行うとき、ソルビョルグは革ひも付きの紺色のマント(縁が美しい石で飾られている)を羽織り、ビーズの首飾りと子羊の皮のフードと靴、猫の皮の手袋を見につけていたのだ。手には飾り付きの杖を持ち、魔術の道具が入った皮財布をベルトに吊り、真鍮のスプーンと、柄がセイウチの牙製で、先端がかけたナイフを持っていたのだ。」
なのは「でもわかりますよ。朝はぬくぬくからなかなかでられませんよね」
悠「だよな」
摩耶「悠君は一年中じゃない?」
悠「まぁ、それも否定しない」
神姫「愚図ね」
悠「この言われようだよ……」
千世子「「赤毛のエイリークのサガ」には、ソルビョルグの魔術の実践法について非常に詳しい描写があるのだ。ソルビョルグは村の有力者に、グリーンランドを悩ませる大飢饉について占うように頼まれるのだが、自分のセイズ(魔術)台に腰掛けたソルビョルグは、魔術を使うためには「ヴァルズクロル」という歌を歌える女性が必要だと伝えるのだ。この歌には霊魂を呼び寄せる力があるのだ。」
悠「よかったらおれの布団でいっしょにぬくぬくしないか?」
フェイト「え、遠慮します」
神姫「賢明な判断ね」
亘理『悠ちゃん、そのうち本気で捕まるよ?』
千世子「この家にはひとりだけ「ヴァルズクロル」を歌える女性がいたが、彼女はキリスト教徒であり、異教の儀式に参加するのを嫌がったのだ。だがソルビョルグが「この歌は皆の助けになるのだから、けっして悪いことではない」と説得したのだ。」
悠「本当はマリオがいっしょに寝てくれたら良いんだが……」
摩耶「寝るときにブリッジ状態で微動だにしなかったら上に乗ってくれるんじゃない?」
悠「眠れねぇし、三十分ともたねぇよ」
亘理『ブリッジ状態を三十分は持つんだ……』
神姫「というか、問題は寝るときじゃなく起きてるときでしょ?寝るときは暖房でもなんでもかけとけばいいんだから。」
悠「あ、確かに」
千世子「。自分の高座をほかの女たちに輪になって囲ませ、そのキリスト教徒の女性に「ヴァルズクロル」を歌わせたのだ。歌が非常に美しく歌われたため霊は満足し、ソルビョルグに予言の映像を見せてくれたのだ。それによれば飢饉は春までにおさまって人々は幸せに暮らし、また、「ヴァルズクロル」を歌った女性には、彼女の子孫が海の向こうのアイスランドで名門の家系になるだろうと予言しているのだ。以上ソルビョルグのじゅぎょーだったのだ」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「どうも寒い」
摩耶「また全身カイロ装備したら?」
悠「あれは真桜によって使用禁止令が下されたんだ」
摩耶「それは絶対令だね」
悠「おれは夏、ガンガン冷房使っても何も言わなかったのに……」
摩耶「まぁ、向こうは死活問題だし」
悠「おれもそうだよ!?」
神姫「絶対零度でも生きてそうだけどね」
悠「おれは微生物か」
【ソルビョルグ】
英字表記:Thorbjorg
出身地:グリーンランド
出典:北欧神話「赤毛のエイリークのサガ」
千世子「じゅぎょーしますなのだ。北欧神話の物語の大半は、ヨーロッパの北西に浮かぶアイスランド島で発見されたものなのだ。このアイスランドを舞台にした歴史物語「赤毛のエイリークのサガ」では、ソルビョルグという女予言者が、印象的な活躍を見せているのだ」
亘理『でもさ、寒いののなにがダメなの?』
悠「いや、寒いのはダメだろ。身も心も思考すら凍りつく」
摩耶「大げさ」
悠「むしろ、寒いなか活動できる奴らが怖い」
神姫「北海道とかにいったら本当に死にそうにね」
悠「雪とかみたら引きこもるし」
千世子「ソルビョルグは、アイスランドのさらに北西にある極寒の島「グリーンランド」に住む預言者で、預言者9人姉妹のなかでただひとり生き残った末の妹なのだ。彼女は冬のあいだ、あちこちの宴会に呼ばれ、自分の運命や未来を見通したい人に予言を授けるのだ。彼女を招くときは、他の人より一段高い場所にめんどりの羽毛のクッションを置いて歓迎するのがしきたりなのだ。」
亘理『どのくらいの寒さが限界?』
悠「吐息が白くなりだしたら……辛い」
摩耶「既に朝は辛いってことだね」
悠「正直布団から出たくない」
千世子「宴の席で予言を行うとき、ソルビョルグは革ひも付きの紺色のマント(縁が美しい石で飾られている)を羽織り、ビーズの首飾りと子羊の皮のフードと靴、猫の皮の手袋を見につけていたのだ。手には飾り付きの杖を持ち、魔術の道具が入った皮財布をベルトに吊り、真鍮のスプーンと、柄がセイウチの牙製で、先端がかけたナイフを持っていたのだ。」
なのは「でもわかりますよ。朝はぬくぬくからなかなかでられませんよね」
悠「だよな」
摩耶「悠君は一年中じゃない?」
悠「まぁ、それも否定しない」
神姫「愚図ね」
悠「この言われようだよ……」
千世子「「赤毛のエイリークのサガ」には、ソルビョルグの魔術の実践法について非常に詳しい描写があるのだ。ソルビョルグは村の有力者に、グリーンランドを悩ませる大飢饉について占うように頼まれるのだが、自分のセイズ(魔術)台に腰掛けたソルビョルグは、魔術を使うためには「ヴァルズクロル」という歌を歌える女性が必要だと伝えるのだ。この歌には霊魂を呼び寄せる力があるのだ。」
悠「よかったらおれの布団でいっしょにぬくぬくしないか?」
フェイト「え、遠慮します」
神姫「賢明な判断ね」
亘理『悠ちゃん、そのうち本気で捕まるよ?』
千世子「この家にはひとりだけ「ヴァルズクロル」を歌える女性がいたが、彼女はキリスト教徒であり、異教の儀式に参加するのを嫌がったのだ。だがソルビョルグが「この歌は皆の助けになるのだから、けっして悪いことではない」と説得したのだ。」
悠「本当はマリオがいっしょに寝てくれたら良いんだが……」
摩耶「寝るときにブリッジ状態で微動だにしなかったら上に乗ってくれるんじゃない?」
悠「眠れねぇし、三十分ともたねぇよ」
亘理『ブリッジ状態を三十分は持つんだ……』
神姫「というか、問題は寝るときじゃなく起きてるときでしょ?寝るときは暖房でもなんでもかけとけばいいんだから。」
悠「あ、確かに」
千世子「。自分の高座をほかの女たちに輪になって囲ませ、そのキリスト教徒の女性に「ヴァルズクロル」を歌わせたのだ。歌が非常に美しく歌われたため霊は満足し、ソルビョルグに予言の映像を見せてくれたのだ。それによれば飢饉は春までにおさまって人々は幸せに暮らし、また、「ヴァルズクロル」を歌った女性には、彼女の子孫が海の向こうのアイスランドで名門の家系になるだろうと予言しているのだ。以上ソルビョルグのじゅぎょーだったのだ」