ー奇談ー學校へ行こう6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「神姫って髪になんかつけたりするか?」

神姫「染めたりはしないけど?」

悠「そうじゃなくてジェル的なの」

神姫「普段は固めないけどなんで?」

悠「梔姉さんがヘアオイルをもってきてくれてな。いるならあげようと思って。」

神姫「へぇ、いま現物ある?」

悠「これだ。」

シュ…
神姫「良い香り……いくら?」

悠「タダでいいよ。それはおれも貰いものだし」

神姫「そう。ありがとう」

千世子「何してるのだ?」

悠「ちょっとこっち来てみ」

千世子「?」

悠「はーい、頭失礼します」

ワシャワシャ!
千世子「のだーー!?」

悠「はい、できた。」

千世子「もー、いきなり何するのだ……。あれ、良い香りがするのだ」

悠「ヘアオイルだ。さらさらになるぞ」

千世子「へー……って、いきなりしたら駄目なのだ!」

悠「いきなりするのが面白いのに」

摩耶「悪趣味♪」

悠「摩耶もしてやろうか?」

摩耶「じゃあ、やってもらったげる」

悠「よしよし。」

ササッ、ササッ……
摩耶「んー、気持ちいい」

千世子「随分とやり方が違うのだ」

悠「摩耶の髪はデリケートだからな。やさしく、かつしっかりとなじませるように……」

千世子「まるで千世子だったら雑でいいみたいないいかたなのだ!」

神姫「ふふっ」

千世子「神姫ねーちん笑ったのだ!」

亘理『なになに?わっ、なにこのフローラルな香り』

雨「悠が持ってきたヘアオイルらしいわ」

亘理『ヘアオイル?』

神姫「洗わなくていいヘアトリートメントみたいなものよ」

悠「よし、できた」

摩耶「ありがと」

悠「よーし、次はなのは」

なのは「え、わ、私もですか?」

悠「いっぺんそのツインテールを解いていじくり回したかったんだ。観念しなさい。」

なのは「ほえぇ……なんか言い方が嫌ですよぉ」

悠「安心しろ、次はフェイトだから」

フェイト「巻きこまれた!!」

亘理『……あーーん!』

カチッ!
悠「当たりはしない!!」

摩耶「避けた」

亘理『チッ!』

悠「おれに噛みつきがなんども通用すると思うなよ」

亘理『ぬぬぬっ』

悠「むむむっ」

千世子「なんなのだ?」

神姫「アホよ」

摩耶「的確な答えにはい、スーパーゆう君人形」

神姫「釘でも打ったらいいの?」

悠「藁人形じゃございませんよ?!」

亘理『ガブッ!』

悠「結局かまれたー!!」
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