ー奇談ー學校へ行こう6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

摩耶「ケチャワチャの4分が超えられないね」

悠「せめて5分以内にして欲しい」

亘理『悠ちゃん達もあきないねー』

悠「まぁな」

摩耶「悠君凝り性だから」

なのは「こんばんわ」

フェイト「こんばんは」

亘理『あれ、久しぶりー』

なのは「お久しぶりです」

悠「ちぇきーす」

フェイト「この前はどうも」

摩耶「何かあったの?」

悠「娘がブレイズデュエルしててな、たまに遊んでくれてるんだ」

摩耶「そういう設定になったの?」

悠「そういう設定になったのさ」

千世子「はいはーい、メタい会話はやめてじゅぎょーしますなのだ」

悠「えっ、ちょ、まだ狩りの途中」

摩耶「リタイア、リタイア」

悠「見切り早っ?!」

千世子「ギリシャ神話最長の物語「オデュッセイア」は、キルケーの「惚れっぽい悪の魔女」という特徴が存分に発揮されている物語なのだ。」

亘理『四分てそんな高い壁なの?』

悠「倒すのは簡単、でも時間を短くするのはけっこうメンドイ」

神姫「首を刎ねたらいいのよ」

悠「即死攻撃はありませんっ!!」

雨「しかも首刎ねるって……」

千世子「この物語の主人公であるオデュッセウスは、有名な「トロイの木馬」の戦術を編み出した、知恵に優れた英雄で、トロイアでの戦いを終えて故郷に帰る長い旅を続けていたのだ。その10年に渡る旅の中盤で、オデュッセウスの一行はキルケーの住む部屋を訪れているのだ。」

神姫「ブレイブデュエルって何?」

なのは「体感シュミレーションゲームですよ」

フェイト「プレイヤー自身が身体を動かし3D立体映像のキャラクターを操作するんです」

神姫「ふーん、殴った感触は伝わるの?痛みは?」

悠「そこまでやりだしたら死人が出るだろ。甄姫なんかは首刎ねる気だし」

神姫「……」

キュガッ!!
悠「カハッッッ……!」

摩耶「ただ純粋に肘鉄」

千世子「一行は、キルケーの魔術で豚などの家畜に変えられてしまうが、オデュッセウスは冒険中に旅人の守護神ヘルメスからもらったモーリュという薬草のおかげで難を逃れ、キルケーを屈服させて仲間達を元に戻させたのだ。これをきっかけにキルケーはオデュッセウスを愛するようになり、その魅力で一年もの間オデュッセウスを引きとめ、複数の子供を授かったというのだ。」

悠「じ、冗談抜きで首から上が捥げるかとおもた……」

摩耶「大丈夫繋がってるし、取れても生えるから」

フェイト「生えるんですか?!」

摩耶「本体を潰さない限り悠君はそこから再生できるんだよ」

悠「やめてその不気味な不死風潮は」

千世子「故郷への帰還を望む仲間たちの声を聞いて我に返り、本来のたびに戻ることにしたオデュッセウスに対して、キルケーはしぶしぶながらその旅立ちを祝福したのだ。そして彼女は、オデュッセウスたちの船が海上にある旅の障害を乗り越える方法と、故郷に帰るためには冥界に向かい、次の目的地を教わらなければならないことを教えて彼らを送りだしたのだ。」

なのは「本体ってどこなんですか?」

摩耶「んー、どこだろうね。悠君」

悠「この振りは危険な振りだ。おれは答えなくてもいい……でも、おれのアイデンティティが叫んでいる。だから、あえて言おうおれの本体はチン……」

神姫「振りっ……投げっ!」

ビュッ……ガッシャァァァン!!

亘理『窓の外に散ったね……。』

摩耶「いち、にっ、さん……」

悠「はぁはぁ……な、投げ捨てんな!!」

なのは「は、早い……」

神姫「ヘタに受け身慣れて来られると……本気で叩きつけないとダメね」

悠「死ぬからやめて!」

千世子「しかもオデュッセウスの旅支度を全て整え、今後の旅に必要であろう生贄の家畜を与え、船が早く進むよう、風を送るなど至れり尽くせりの待遇であったのだ。キルケーは悪しき魔女ではあるが、愛した男には利害を捨てて尽くしてしまう、情の深い女性なのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
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