ー奇談ー學校へ行こう6
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
千世子「今日で三国志のじゅぎょーが最後なのだ」
悠「最後の招待状がいっつも突然だよな」
摩耶「それでも49人分は授業したけどね」
悠「有名な武将だけでも49か……オロチだと140オーバーだが」
神姫「あれは戦国武将にその他が混ざってるでしょ」
悠「九尾の狐の強さにビビるぜマジで」
揺光【呼んだかえ?】
悠「お前じゃない」
【貂蝉】
本名:不明
生没年:―
千世子「三国志最後のじゅぎょーしますなのだ。董卓軍の猛将「呂布」は、三国志最強の個人的武勇を誇る猛将として知られているのだ。『演義』では三国志の主人公である劉備、関羽、張飛の三兄弟が束になっても勝てない猛将を、道具のように扱うことができた董卓がどれだけ喜んだかは想像に難くないが、道具というものは使い方を間違えれば持ち主に牙をむくものなのだ。」
悠「道具に頼らないおれはセーフだな」
摩耶「鬼状態が制御できなくて憤死」
悠「憤死のカテゴリー?!」
神姫「悠のボディガードに刺されるんじゃない?」
悠「デコは馬鹿だが賢い奴だ。そんな真似は多分しない」
千世子「董卓に呂布の使い方を間違わせたる原因となったのが、伝説の美女「貂蝉」なのだ。なお貂蝉は『正史』には登場しないので、今回じゅぎょーする内容は全部『演義』に関わる内容なのだ。」
亘理『たぶん、なんだ。』
悠「正直、デコをひどい扱いしてると言えないこともないからな」
摩耶「自覚あるなら直そうね」
悠「いやー、まぁ、うん」
神姫「曖昧もいいところね」
千世子「挑戦は漢王朝に仕える役人「王允」の家で育てられた、当時16歳の女性なのだ。幼いころから美しく、歌や舞などの芸を教えられて育ったのだ。貂蝉は王允を父のように慕っており、王允も同様だったのだ。漢王朝への忠義溢れる王允は、皇帝をないがしろにする董卓を倒すため、美しい貂蝉を武器に使ったのだ。」
悠「コホン、美人は最大の武器だよな」
神姫「そうね。でも、それに引っかかる男が馬鹿なのよ」
悠「ひゅー、クール」
亘理『悠ちゃんはと~くに弱そうだね』
悠「いや、おれにはあんまり通用しないな」
千世子「董卓とその腹心呂布の間を裂き、呂布に董卓を殺させるのが王允の狙いなのだ。そのために王允は、まず呂布と貂蝉を面会させ、呂布に惚れさせておいて、貂蝉を董卓に献上したのだ。貂蝉が自分のものになったと思っていた呂布は董卓に反感を持つ。すると呂布は、自分が董卓の義理の息子であることを生かして、董卓の屋敷に住む貂蝉と密会を繰り返すのだ。董卓も、自分の女に色目を使う呂布が気にくわないのだ。」
亘理『え?なんでなんで?すぐに鼻のしたと股のした伸ばすのに』
悠「おいおい」
雨「亘理にしては上手いこといったわね」
摩耶「座布団二枚」
神姫「的を得てるわね」
悠「……」
千世子「貂蝉も、董卓の前では呂布をこきおろし、呂布の前では董卓をこきおろすという演技で、董卓と呂布の不仲を決定的にしたのだ。やがて我慢の限界に達した呂布は、王允の狙い通り董卓を切り、貂蝉を連れて都から逃げ出したのだ。王允が編み出したこの策略「美女連環の計」という名前で現在に伝わっているのだ。」
摩耶「それで……美人局が通じない理由は?」
悠「下心でもないと……おれに美女が好意を持って寄ってくるわけ無いだろ、もしくは知り合いかだ」
摩耶「なるほど、一部から反感買いそうだけど納得できる理由だね」
亘理『私は納得できないけどねっ!』
悠「なんでだ?」
神姫「京が下心あって好意を持ってるって言うなら……性根を叩き直すわよ?」
悠「すいません、ごめんなさい」
千世子「貂蝉は架空の人物だが、そのモデルとなった人物は存在するのだ。『正史』によれば、呂布は董卓の侍女と不倫関係にあり、呂布が董卓を殺した理由の一つはこの不倫が明らかになることを恐れたからだといわれているのだ。この侍女の話を膨らませて、『演義』の貂蝉の物語が生まれたと思われるのだ。以上、貂蝉のじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
千世子「今日で三国志のじゅぎょーが最後なのだ」
悠「最後の招待状がいっつも突然だよな」
摩耶「それでも49人分は授業したけどね」
悠「有名な武将だけでも49か……オロチだと140オーバーだが」
神姫「あれは戦国武将にその他が混ざってるでしょ」
悠「九尾の狐の強さにビビるぜマジで」
揺光【呼んだかえ?】
悠「お前じゃない」
【貂蝉】
本名:不明
生没年:―
千世子「三国志最後のじゅぎょーしますなのだ。董卓軍の猛将「呂布」は、三国志最強の個人的武勇を誇る猛将として知られているのだ。『演義』では三国志の主人公である劉備、関羽、張飛の三兄弟が束になっても勝てない猛将を、道具のように扱うことができた董卓がどれだけ喜んだかは想像に難くないが、道具というものは使い方を間違えれば持ち主に牙をむくものなのだ。」
悠「道具に頼らないおれはセーフだな」
摩耶「鬼状態が制御できなくて憤死」
悠「憤死のカテゴリー?!」
神姫「悠のボディガードに刺されるんじゃない?」
悠「デコは馬鹿だが賢い奴だ。そんな真似は多分しない」
千世子「董卓に呂布の使い方を間違わせたる原因となったのが、伝説の美女「貂蝉」なのだ。なお貂蝉は『正史』には登場しないので、今回じゅぎょーする内容は全部『演義』に関わる内容なのだ。」
亘理『たぶん、なんだ。』
悠「正直、デコをひどい扱いしてると言えないこともないからな」
摩耶「自覚あるなら直そうね」
悠「いやー、まぁ、うん」
神姫「曖昧もいいところね」
千世子「挑戦は漢王朝に仕える役人「王允」の家で育てられた、当時16歳の女性なのだ。幼いころから美しく、歌や舞などの芸を教えられて育ったのだ。貂蝉は王允を父のように慕っており、王允も同様だったのだ。漢王朝への忠義溢れる王允は、皇帝をないがしろにする董卓を倒すため、美しい貂蝉を武器に使ったのだ。」
悠「コホン、美人は最大の武器だよな」
神姫「そうね。でも、それに引っかかる男が馬鹿なのよ」
悠「ひゅー、クール」
亘理『悠ちゃんはと~くに弱そうだね』
悠「いや、おれにはあんまり通用しないな」
千世子「董卓とその腹心呂布の間を裂き、呂布に董卓を殺させるのが王允の狙いなのだ。そのために王允は、まず呂布と貂蝉を面会させ、呂布に惚れさせておいて、貂蝉を董卓に献上したのだ。貂蝉が自分のものになったと思っていた呂布は董卓に反感を持つ。すると呂布は、自分が董卓の義理の息子であることを生かして、董卓の屋敷に住む貂蝉と密会を繰り返すのだ。董卓も、自分の女に色目を使う呂布が気にくわないのだ。」
亘理『え?なんでなんで?すぐに鼻のしたと股のした伸ばすのに』
悠「おいおい」
雨「亘理にしては上手いこといったわね」
摩耶「座布団二枚」
神姫「的を得てるわね」
悠「……」
千世子「貂蝉も、董卓の前では呂布をこきおろし、呂布の前では董卓をこきおろすという演技で、董卓と呂布の不仲を決定的にしたのだ。やがて我慢の限界に達した呂布は、王允の狙い通り董卓を切り、貂蝉を連れて都から逃げ出したのだ。王允が編み出したこの策略「美女連環の計」という名前で現在に伝わっているのだ。」
摩耶「それで……美人局が通じない理由は?」
悠「下心でもないと……おれに美女が好意を持って寄ってくるわけ無いだろ、もしくは知り合いかだ」
摩耶「なるほど、一部から反感買いそうだけど納得できる理由だね」
亘理『私は納得できないけどねっ!』
悠「なんでだ?」
神姫「京が下心あって好意を持ってるって言うなら……性根を叩き直すわよ?」
悠「すいません、ごめんなさい」
千世子「貂蝉は架空の人物だが、そのモデルとなった人物は存在するのだ。『正史』によれば、呂布は董卓の侍女と不倫関係にあり、呂布が董卓を殺した理由の一つはこの不倫が明らかになることを恐れたからだといわれているのだ。この侍女の話を膨らませて、『演義』の貂蝉の物語が生まれたと思われるのだ。以上、貂蝉のじゅぎょーだったのだ。」