ー奇談ー學校へ行こう6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「シンプルにすると美味いものって多いよな」

亘理『なにパクチー?』

悠「コリアンダーとパクチーの話しは」

神姫「私はアレを食べ物とは認めない」

悠「納豆に続く二極化食材だしな」

摩耶「シュール・ストレンミングとか」

悠「違う、それは史上最強に臭い食いものだ」

【周倉】
本名:不明
生没年:?~219(演義のみ)

千世子「『三国演義』などの創作作品には、『正史』に登場しない架空の武将が登場することがあるのだ。『演義』で関羽の片腕として活躍する武将「周倉」も、本当の歴史上には登場しない架空の存在なのだ。」

亘理『そんなに臭いの?』

悠「噂によるとホンオ・フェより臭いらしい」

亘理『ほんお……なに?』

摩耶「ホンオ・フェ。韓国の食べ物で魚のエイを発酵させたもの。5ミリぐらいにスライスして、醤油、コチュジャン、ニンニク、ネギの入ったタレにつけ、ゆでた豚肉とサンチュに包んで食べるんだよ。」

亘理『なんか美味しそうだけど』

悠「アンモニアの塊りを食うレベルだけどな」

亘理『美味しそうとかいってごめんなさい』

千世子「周倉の外見は、鉄板のように厚い胸板に跳ね上がった頬ひという、いかにも豪傑といった風貌なのだ。見た目通りの怪力であり、足が早く、水泳も得意という肉体派なのだ。この技を生かして、水上戦で敵の武将を生け捕りにしたこともあるのだ。」

神姫「私はアレもイヤだわブルーチーズ」

悠「おれはあれわりと好きだ。」

神姫「悪食ね」

悠「ひでぇ……」

摩耶「僕もブルーチーズは好きだよ。ワインに合う」

神姫「クサヤのほうがマシだわ」

千世子「周倉は農民反乱「黄巾の乱」の参加者だったが、黄巾の乱が鎮圧されると、仲間とともに山賊家業を始めたのだ。黄巾時代に関羽の活躍を伝え聞いてその信奉者となっていた周倉は、自分たちの縄張りの近くを関羽が通過すると聞いて、部下達を同僚に任せて関羽の従者になったのだ。その後、周倉はいつも関羽の側につき従い、数々の武功をあげたのだ。関羽最後の闘いで、援軍を求めにいった関羽が敵に捕まり処刑されたと知ると、周倉は自分の首をはねてあとを追っているのだ。」

雨「クサヤはダメでしょ……」

悠「シュール・ストレンミングに勝てるのはない」

亘理「それがすごく怖くなってきた」

摩耶「簡単に言うと夏場の腐敗した生ごみより臭いよ8000Auだから」

千世子「後世、関羽が神として崇拝されるとなると、周倉は生前と同じように関羽につき従うことになったのだ。関羽を祭った祠「関帝廟」では、関羽の像の脇に、黒い顔をした周倉の像がいっしょに祭られているのだ。」

亘理『アラバスター?』

悠「臭みの単位だ。ちなみに納豆がだいたい450Auだ」

亘理『納豆で400なのに8000ってなに』

悠「絶望かな」

摩耶「登場したときのフリーザレベル」

千世子「周倉は有名な関羽の片腕として活躍したためか、架空の人物にもかかわらず、さまざまな民間伝承に残されているのだ。周倉は戦場において、関羽の武器「青龍偃月刀」を運ぶ役目を持っていたのだ。一日に千里を走るという名馬「赤兎馬」に乗っていたが、周倉はこの赤兎馬に徒歩で並走することが出来たというのだ。もはや人間離れした健脚なのだ。」

神姫「なんで、こんな話ししちゃってるのかしらね」

悠「コリアンダーからの流れだな」

摩耶「パクチーね」

雨「いい加減に譲り合いなさいよ」

摩耶「無理だよ。だって悠君はボーダーのことをシマっていうタイプだもん」

悠「シマパンだと萌えるけどボーダーぱんつっていっても萌えない……いや、それはそれで萌えるか」

神姫「燃えちゃえば?」

悠「焼死はちょっと……」

千世子「別の伝承によれば、周倉は足の裏に「飛毛」という三本の毛があり、これのおかげで常人離れした速さで走れたというのだ。関羽が呉の軍に敗れたのは、呉の策略で飛毛を抜かれた周倉の足が遅くなり、関羽に青龍偃月刀を届けられなかったからなのだ。以上、周倉のじゅぎょーだったのだ。」
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