ー奇談ー學校へ行こう6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「今日はあちかったな」

摩耶「まだ普通に夏日があるんだよねー。」

亘理『悠ちゃんは寒いよりいいんでしょ?』

悠「断然、俄然にな」

神姫「私は物が痛まないから冬場も好きだけどね」

悠「その利点は強いな……この前トン汁作ったら半日でカビて泣いたし、豆腐の赤かびとか恐怖」

雨「想像するからやめて」

【呂布】
本名:呂・布・奉先
生没年:?~198

千世子「戦乱の世の中だった三国時代では、数多くの武将たちが戦場で活躍しているのだ。呂布は蜀の関羽、魏の張遼など、並み居る猛将たちのなかでも、単純な戦闘能力なら最強の呼び声が高い人物なのだ。」

悠「でた、最強の呂布さん」

摩耶「オロチ2だと負け犬臭半端ないけどね」

悠「おれは普通に哪吒より呂布のが強い気がしてならない」

摩耶「広域攻撃とパワーアーマーあるからねぇ。無双攻撃がイマイチだけど斬属性と天舞つけて神速20あったら攻撃だけで勝てるし」

悠「蔡文姫ちゃんの馬上攻撃こそ無敵。」

千世子「呂布は他人よりも格段に強かったのだ。弓術や馬術も得意で、遠く離れたところに「戟」という槍に似た武器を置き、一発で矢を戟に命中させて、曹操、劉備、関羽という大人物を驚かせたという逸話も残っているのだ。人々は三国時代から300年ほどさかのぼった前漢時代に活躍した名将「李広」のあだ名になぞらえて、呂布のことを「飛将軍」と呼んだというのだ。」

亘理『そんなに強いんだ呂布って』

悠「武力面はまず最強だろうな」

神姫「所詮は獣だけどね」

義鷹「あ?」

悠「獣王武神がが反応したぞ」

亘理『あれは確かに獣だね、現代の呂布』

千世子「『演義』でも、呂布は猛将として登場しているのだ。初登場したときの呂布は「方天画戟という武器を持ち、きらびやかな鎧に身を包んでいるなど、関羽や張飛などの主役クラスに負けないくらい堂々とした姿で描かれているのだ。『演義』での呂布は、劉備、関羽、張飛の三人を同時に相手にしても負けないなど、『正史』に輪を賭けた剛勇ぶりを発揮しているのだ。」

悠「けど、義鷹は頭いいからな」

美兎「ずる賢いのよ」

義鷹「ほっとけ」

摩耶「ずる賢いなら悠君だって負けないぞ!」

悠「張りあいに出さんといて」

神姫「それ以外でなにかあるの?」

悠「……ないっ!」

千世子「目先の利益しか見えない呂布の人生は無数の裏切りで彩られているのだ。まずは并州の有力者「丁原」に仕えたが、都を掌握した董卓が裏切りを持ちかけると快諾し、丁原を殺害。しかししばらくすると董卓との仲も悪くなり、呂布は董卓を殺してしまうのだ。董卓の部下に都を追い出されて独立した呂布は諸侯の元を転々とするが、これまでの裏切りの実績のため誰も呂布を受け入れようとしないのだ。」

亘理『言い切っちゃったね』

悠「それでもおれは裏切りなんてしないぜ」

摩耶「裏切られる側だもんね」

悠「というか、三行半を突き付けられる側?」

神姫「自分でいってて悲しくない?」

悠「……多少」

千世子「最終的に呂布は徐州にいる劉備を頼ると、自分を迎え入れた劉備を弟呼ばわりしたうえに、三度目の裏切りで徐州を奪ってしまったのだ。その後呂布は曹操に敗れ、裏切りに満ちた人生を終えたのだ。」

亘理『私は三行半突き付けないよ』

悠「ありがとよ」

摩耶「僕は適度に裏切るから、よろしく」

悠「あー……ウンワカッタヨ」

雨「カタコトってる」

神姫「敵でも味方でもないから」

悠「それはそれで辛辣だな」

千世子「『演義』では、呂布の三つの裏切りに明確な理由をつけているのだ。丁原を裏切ったのは、豪華な恩賞と『赤兎馬』という名馬が欲しかったからなのだ。つまり物欲なのだ。董卓を裏切ったのは、董卓と「貂蝉」という美女を争った結果なのだ。つまり性欲なのだ。そして劉備を裏切ったのは領土的野心、つまり名誉欲なのだ。欲望に忠実だった呂布は、人物収集家の曹操さえも惜しまずにこの世を去ったのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
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