ー奇談ー學校へ行こう6
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「神姫って京には妙に優しいけどなんか理由あるのか?」
神姫「……」
グリッ!
悠「あれ、なんで足踏まれてるの?私、気になります!」
摩耶「エルタソ?」
神姫「私は誰にでも優しいっていってるでしょ?」
グリリッ!
千世子「おー、あんちんの足に穴開きそうなのだ」
悠「できれば痛みが激痛になるって言うか血が出る前にやめてほしい」
神姫「血さえ出なければいいのね?」
悠「へい、誰か助けてください!!」
【魯粛】
本名:魯・粛・子敬
生没年:172~217
千世子「戦乱の世では、正気を疑うような突拍子もないことを始めた人間が大成功することがあるのだ。日本なら「うつけ者」で知られる織田信長、三国志ならば魯粛がそれに当たるのだ。魯粛は先祖の名前も分からないような低い身分からなり上がり、呉の孫権が皇帝の座につく原動力になった人物なのだ。」
雨「アンタはいまの時代でも正気を疑われるわよね」
悠「おれほど常識人も少ないが?」
神姫「正気云々じゃなくトチ狂ってるのよ」
摩耶「あはは」
悠「うぇぇい?」
亘理『悠ちゃん、ちょっと不憫』
千世子「魯粛は身分は低いが裕福な家に生まれたのだ。だが魯粛は家を継いだあと、家業を放りだして賢者との交流や軍事の勉強、貧民の救済に財産をつぎ込んでいたのだ。魯粛の親族は「魯家におかしな息子が生まれた」と嘆き、魯粛を「狂児」と呼ぶようになったのだ。そのしばらく後に魯粛は、孫策の軍勢をつくるために魯粛のもとを訪れた周瑜と意気投合、周瑜と共に孫策の部下になったのだ。」
悠「おれなんて親類全方面から鬼子と呼ばれてたけどな。呼ばれてっていうか現在進行形で言われてる」
亘理『えっ?!悠ちゃん鬼だったの?』
悠「いや、そーでなくて」
神姫「親に似ていない子供、異様な姿で生まれた子供、特に歯が生えた状態で生まれた子供のことを露わしてるわね」
摩耶「日本鬼子だったら日本人に対する最大級の蔑称の意味になるけどね」
悠「日本人を指すんじゃなくおれ一点をバッシングするって意味での鬼子だ」
亘理『親戚の奴ら酷いんだね』
悠「ははっ、向こうにしたらおれのほうが酷い奴なんだよきっと」
千世子「魯粛は並はずれて大きい顔と体格の持ち主だが、秘めた野望はさらに大きかったのだ。主君孫権と酒を飲んだとき、魯粛は孫権に皇帝になるように勧めたのだ。当時の有力者の多くは、建前上は臣下として戦乱を勝ち残り、漢王朝の実権を握ることを考えており、自ら皇帝になるというのは非常に大胆な考え方だったのだ。しかも魯粛は、皇帝になるための策として、呉の西にある荊州を手に入れて力を溜めることを進言しているのだ。荊州は蜀の軍師諸葛亮も重視した土地なのだ。」
摩耶「悠君はひどいっていうか殴ってきたから本気でぶっ飛ばし返すだからね。倍返しっていう兆倍返し?」
悠「半沢直樹だな」
神姫「まったくの別物でしょ」
悠「えー境雅人くらいいい男だろおれ?」
雨「はんっ」
悠「おい蜘蛛っ子、鼻で笑ったな」
千世子「孫権は魯粛の死から12年後に皇帝になっているのだ。皇帝になる式典で、孫権は魯粛を懐かしみ功績をたたえたのだ。魯粛は孫権にとって欠かせない軍師だったのだ。」
摩耶「ちなみに、悠君的に福山雅治と境雅人だとどっちが好み?」
悠「笑顔は境雅人かな、福山雅治はラジオでけっこうぶっ飛び発言してるのも好きだけど…て…」
亘理『女優より男優がすきなの?』
悠「好きな女優だっているよ。仲間由紀恵、柴咲コウ、北川景子、新垣結衣、石原さとみ……」
摩耶「あっ、僕分かった」
神姫「私もわかったわ」
亘理『え?なになに?』
摩耶「黒髪ロングストレート」
千世子「『正史』の魯粛は、大胆な戦略眼を持つ政治家であり、軍師だったのだ。しかし『演義』での魯粛は『正史』とは全く違う人物として描かれているのだ。性格は温厚なお人よしで、蜀の諸葛亮に騙されたり言い負かされては孫権や周瑜に怒られているのだ。その姿は『演義』のもうひとりの主役諸葛亮の引き立て役という表現がふさわしいのだ。以上、魯粛のじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「神姫って京には妙に優しいけどなんか理由あるのか?」
神姫「……」
グリッ!
悠「あれ、なんで足踏まれてるの?私、気になります!」
摩耶「エルタソ?」
神姫「私は誰にでも優しいっていってるでしょ?」
グリリッ!
千世子「おー、あんちんの足に穴開きそうなのだ」
悠「できれば痛みが激痛になるって言うか血が出る前にやめてほしい」
神姫「血さえ出なければいいのね?」
悠「へい、誰か助けてください!!」
【魯粛】
本名:魯・粛・子敬
生没年:172~217
千世子「戦乱の世では、正気を疑うような突拍子もないことを始めた人間が大成功することがあるのだ。日本なら「うつけ者」で知られる織田信長、三国志ならば魯粛がそれに当たるのだ。魯粛は先祖の名前も分からないような低い身分からなり上がり、呉の孫権が皇帝の座につく原動力になった人物なのだ。」
雨「アンタはいまの時代でも正気を疑われるわよね」
悠「おれほど常識人も少ないが?」
神姫「正気云々じゃなくトチ狂ってるのよ」
摩耶「あはは」
悠「うぇぇい?」
亘理『悠ちゃん、ちょっと不憫』
千世子「魯粛は身分は低いが裕福な家に生まれたのだ。だが魯粛は家を継いだあと、家業を放りだして賢者との交流や軍事の勉強、貧民の救済に財産をつぎ込んでいたのだ。魯粛の親族は「魯家におかしな息子が生まれた」と嘆き、魯粛を「狂児」と呼ぶようになったのだ。そのしばらく後に魯粛は、孫策の軍勢をつくるために魯粛のもとを訪れた周瑜と意気投合、周瑜と共に孫策の部下になったのだ。」
悠「おれなんて親類全方面から鬼子と呼ばれてたけどな。呼ばれてっていうか現在進行形で言われてる」
亘理『えっ?!悠ちゃん鬼だったの?』
悠「いや、そーでなくて」
神姫「親に似ていない子供、異様な姿で生まれた子供、特に歯が生えた状態で生まれた子供のことを露わしてるわね」
摩耶「日本鬼子だったら日本人に対する最大級の蔑称の意味になるけどね」
悠「日本人を指すんじゃなくおれ一点をバッシングするって意味での鬼子だ」
亘理『親戚の奴ら酷いんだね』
悠「ははっ、向こうにしたらおれのほうが酷い奴なんだよきっと」
千世子「魯粛は並はずれて大きい顔と体格の持ち主だが、秘めた野望はさらに大きかったのだ。主君孫権と酒を飲んだとき、魯粛は孫権に皇帝になるように勧めたのだ。当時の有力者の多くは、建前上は臣下として戦乱を勝ち残り、漢王朝の実権を握ることを考えており、自ら皇帝になるというのは非常に大胆な考え方だったのだ。しかも魯粛は、皇帝になるための策として、呉の西にある荊州を手に入れて力を溜めることを進言しているのだ。荊州は蜀の軍師諸葛亮も重視した土地なのだ。」
摩耶「悠君はひどいっていうか殴ってきたから本気でぶっ飛ばし返すだからね。倍返しっていう兆倍返し?」
悠「半沢直樹だな」
神姫「まったくの別物でしょ」
悠「えー境雅人くらいいい男だろおれ?」
雨「はんっ」
悠「おい蜘蛛っ子、鼻で笑ったな」
千世子「孫権は魯粛の死から12年後に皇帝になっているのだ。皇帝になる式典で、孫権は魯粛を懐かしみ功績をたたえたのだ。魯粛は孫権にとって欠かせない軍師だったのだ。」
摩耶「ちなみに、悠君的に福山雅治と境雅人だとどっちが好み?」
悠「笑顔は境雅人かな、福山雅治はラジオでけっこうぶっ飛び発言してるのも好きだけど…て…」
亘理『女優より男優がすきなの?』
悠「好きな女優だっているよ。仲間由紀恵、柴咲コウ、北川景子、新垣結衣、石原さとみ……」
摩耶「あっ、僕分かった」
神姫「私もわかったわ」
亘理『え?なになに?』
摩耶「黒髪ロングストレート」
千世子「『正史』の魯粛は、大胆な戦略眼を持つ政治家であり、軍師だったのだ。しかし『演義』での魯粛は『正史』とは全く違う人物として描かれているのだ。性格は温厚なお人よしで、蜀の諸葛亮に騙されたり言い負かされては孫権や周瑜に怒られているのだ。その姿は『演義』のもうひとりの主役諸葛亮の引き立て役という表現がふさわしいのだ。以上、魯粛のじゅぎょーだったのだ。」