ー奇談ー學校へ行こう6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ふあぁぁ……眠い」

亘理『寝不足はお肌に悪いよ』

悠「肌の張り何ぞ気にしないが」

美兎「がさがさの肌はモテないわよ」

悠「毎晩化粧水とパックしようかしら」

神姫「キモイ」

悠「キモイって…」

千世子「司馬懿は望んで魏の家臣になったのではないのだ。なり上がり者の曹操に仕える気がしなかった司馬懿は、仮病を使って曹操の召喚命令を無視したのだ。しかしその数年後、曹操に仕えなければ逮捕するという脅しを受け、やむなく曹操の配下に加わったのだ。」

悠「摩耶はもち肌だよな」

摩耶「なんか顔って引き締まらないんだよね。髭も伸びないし」

悠「摩耶に髭なんてとんでもない。グロスとかのがいいって」

摩耶「髭とグロスの関係性のなさに驚くよ」

亘理『っていうか、なんか悠ちゃん発言がちょっと怖い』

千世子「曹操の配下になったあとの司馬懿はまじめに働いていたが、曹操はその心に反逆の意思があることを見抜いたのだ。曹操の後継者となった曹丕にも、司馬懿を重要すぎる役目に着けないように指示していたが、司馬懿は上手く曹丕に取り入り、曹丕は司馬懿をもっとも信頼して、大将軍と言う、軍隊の最高責任者に任命したのだ。皇帝の信頼を得た司馬懿は、徐々に宮廷内で権力を拡大させていくのだ。」

悠「怖いことは無いだろ」

神姫「キモイ」

悠「……」

摩耶「否定できなかった」

悠「き、きもー……キモサベ!」

摩耶「ローンレンジャーに逃げたか」

神姫「銀に潰れればいいのに」

千世子「司馬懿を語るうえで、蜀の軍師「諸葛亮」の存在は欠かせないのだ。諸葛亮は魏を倒すために「北伐」という遠征を6回も行っているのだが、そのうち最後の二回において司馬懿は魏の総司令官として諸葛亮と対峙しているのだ。この二人の闘いはまさに知恵と知恵のぶつかり合いで、小説『演義』では物語後半のクライマックスとして描かれているのだ。」

悠「初めっからクライマックスだ!」

神姫「崖っぷちってことね」

悠「そう捉えるか」

摩耶「月九のサスペンスドラマみたいだね」

悠「船越さんはわりと好き」

亘理『私、水谷豊』

悠「確かにドラマも多いけど相棒色が強いだろ」

千世子「この二回の対決において、司馬懿は『正史』でも『演義』でも、ひたすら守りに徹する戦略を取ったのだ。『演義』では、司馬懿が諸葛亮の戦略に翻弄され、やむをえず守りを固めたことになっているが、『正史』で司馬懿が守りを固めた理由は諸葛亮への恐怖などではないのだ。もっと辛辣な狙いがあったのだ。」

摩耶「司馬懿って無双だとけっこうのし上がってきたよね」

悠「そうだな。今だと晋の軍を選べるから司馬家メイン感ありありだし」

摩耶「無双オロチ2アルティメットが九月発売らしいね」

悠「九月はヤバいよなモンハン4も出るし激戦区だ」

神姫「キャラ増えてるの?」

悠「応龍とか玉藻前、かすみ、ステルケンブルク」

神姫「ソウルキャリバーとアーランドのアトリエキャラよね……それ」

悠「はっちゃけてるよな」

千世子「この当時、蜀の国力は魏の四分の一程度しかなかったため、蜀軍は大軍を喰わせていくための食料の確保に苦労していたのだ。司馬懿とすれば、攻めずに待っていれば勝手に蜀軍の食料が減り、植えた蜀軍は撤退していくと考えたわけなのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」
28/100ページ
スキ