ー奇談ー學校へ行こう6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「暑過ぎだなぁ」

摩耶「さすがにくたびれちゃうよね」

悠「こうなったら脱ぐしかないな」

亘理『まぢで?!』

神姫「余計暑苦しくなるから手を出さないうちに止めて」

悠「いぇっさー!」

千世子「それじゃあ、曹操のじゅぎょーのつづきなのだ。三国志の物語の前半は曹操の時代だといってもいいのだ。彼はまともな兵力や財源がない状態から、20年足らずで一大勢力までのし上がっているのだ。」

悠「曹操の話し聞いてるとどあしても崇が浮かぶんだよな」

摩耶「そういえばよくいってるね」

悠「まぁ、アレは三国志っていっても知らんて言ってくるんだけどな…」

亘理『悠ちゃん的にはなに?』

悠「おれは……美しくて聡明だから周喩かな」

神姫「董卓でいいんじゃない」

悠「がはは酒池肉林。勝てば官軍、負ければ逆族じゃ!」

雨「焼かれて死ね」

千世子「彼が大躍進できた理由は4つなのだ。まず、そもそも曹操がすごかったのだ。曹操は、自分自身の腕が立つのはもちろん、すぐれた兵法家でもあったのだ。若いころから兵法書「孫子」を研究していた彼は、すぐれた戦略で乱世を勝ち進んだのだ。また、先を見る力にも長けていて、闘いでチャンスと見れば勢い良く攻め立て、自分たちが不利だと見ると決して無理しなかったのだ。」

亘理『孫子ってなに?』

悠「孫と子供の事を書いたおじいさんの絵日記だ」

摩耶「感動の一策?」

神姫「……いまの上手いわね」

悠「ふふん」

神姫「悠じゃなくて摩耶がね」

悠「なん……だとっ」

千世子「次に、精鋭の「青洲兵」なのだ。のちに大勢力となる曹操も、はじめは弱小な勢力のひとつに過ぎなかったのだ。曹操の軍を躍進させる言動力になったのが「青洲兵」と呼ばれる兵士たちなのだ。彼らは「黄巾の乱」の参加者たちで、乱が鎮圧されてからは賊を働いてが、曹操に取りこまれるのだ。曹操は彼らの中から精鋭を選んで部隊を結成、中国の北東、東シナ海に面した「青洲」で結成されたことから「青洲兵」と名付けたのだ。」

悠「池袋西口にはS・ウルフ兵がうようよしてる」

摩耶「何がなんでもそれに例えようとするよね」

悠「どうしてもそういう風に見えるんだよ」

亘理『それで孫子って?』

悠「子供と孫にやられるAVだよ」

神姫「発剄」

ドンッ!
悠「ゴホッァ!!」

千世子「次に政治の基盤を安定させたことなのだ。曹操は、戦乱に巻き込まれた皇帝を保護したのだ。これにより「皇帝の命令」という大義名分がえられ、曹操は政治的に有利な立場に立てれるようになったのだ。」

摩耶「浸透剄?」

神姫「浸透剄よ。できる?」

摩耶「うん。化剄とかも得意」

神姫「そう、優秀ね」

摩耶「まだまだだよ。爆発剄を練りまくってるところだし」

神姫「へぇ、私は爆発剄はイマイチなのよね」

摩耶「でも神姫さんは龍剄が使えるし」

悠「うぅ……動けん……」

千世子「また、曹操は農業にも力を入れたのだ。三国時代は、戦いに巻き込まれた農民が自分の土地を捨てて逃げ出すことが多かったのだ。土地があっても耕すものが居ないという状態で、どこも食糧不足に悩んでいたのだ。曹操は民衆を「戦いのときに兵士として集め、それ以外のときは農耕に従事させる」ことで農業を強化し、食料を確保したのだ。」

亘理『腕も立って政治もできて兵士にも優れてて完璧超人?』

神姫「よんだ?」

悠「素直に自分のことと自負できるのがスゲェな」

神姫「もう一発くらう?」

悠「次はゲボるぞ」

摩耶「バケツあるよ」

悠「やめて、準備しなくていいから」

千世子「最後に人材発掘術が優れていたのだ。曹操には、初期のころから軍の中核になる人間が多くいたのだ。とくに荀彧や荀攸など、優秀な参謀を多く配下に加えたことは大きいのだ。曹操は優秀な人材を集めるため「才能がひとつあればどんな人物でもいい」という方法で人材を募集しているのだ。これは例え盗賊であろうと身分が低かろうと才能さえあれば配下として取り立てる、というものなのだ。ライバルである劉備や孫権もある程度は同じ方法で配下を増やしているが、曹操が一番きわどかったのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ」
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