ー奇談ー學校へ行こう6

ー壱階空き教室改め露天風呂ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業……工事が始まろうとしていた。

悠「ということで……感染しましたっ!」

神姫「性病?」

悠「そんなもんもってねぇーー!」

摩耶「完成ね。か・ん・せ・い」

義鷹「いちいち漫才してんなよ」

悠「じゃあ、とりあえず拍手ください」

パチパチパチパチ!

亘理『それでどんなの!!』

悠「はいはい、ではご案内します。しっかりとアピールしとかないとまだ管理人ちゃんは両手の爪を出してるままだし……」

ジャコン!
冥「ニ゛ャァァァァ~」

摩耶「わぁ、ウルヴァリンみたい」

悠「とりあえず、教室を改造したからこっちの入り口が男、んでこっちが女ね。はい、中に入ります。」

亘理『わぁ……仕切りがただのカーテン』

悠「予算の都合上カーテンだ。こっちにガラス戸使ったし」

摩耶「ほとんどこのガラス戸とドアスライドにお金使ったもんね。」

冥「なんで番台があるのナ?」

悠「暇なときここでお小遣い稼ぎつつ着替えをガン見しよ……はい、ごめんなさい。爪が刺さってます。」

冥「ナ゛ァァァァ~」

悠「怖いよぅ~」

義鷹「この仕切りなんて意味ないけどな」

美兎「どういう意味?」

義鷹「中にはいったら分かる」

悠「はい、じゃあ露天風呂のお披露目でーす。」

ガラララッ……

亘理『おっ、おおおおっぉぉ!!ひっろーい!温泉みたい!!』

美兎「って……仕切りないわね」

悠「イグザクトリー!中は普通に繋がってまして混浴となっております!!」

美兎「ホントに仕切りの意味ないわね。」

悠「まぁ、入るときに水着に着替えてってことで」

摩耶「もしくは入るときは誰が入ってるか分かるようにするかだね」

悠「そしたらピンポイントで狙って突貫できるしな」

義鷹「確信犯だなコイツ」

冥「ナ゛ァァァァ~」

悠「ピィっ……しかし、いかがですか?」

冥「んー……正直露天風呂として評価は高いナ」

悠「セーフ……。」

美兎「いいじゃん。私好きよこーゆーの。ついでにサウナとかも欲しいわね」

悠「サウナか……バナナ菜園の次でいいならやってみるよ」

亘理『バナナ作れるの?!』

悠「温水引けば出来るはず。マサライの協力も必要だが」

マサライ【オマエの手伝いならシテやろう】

義鷹「居やがったのか」

悠「マサライにはここらの植物と万が一そとからの覗きをバリアってくれてる。たまに浸かってるけどマサライは性別ないから誰も気にしないだろ」

美兎「どちらかっていうと女側っぽいけどね」

悠「でもまぁ……一番風呂はまだ誰も入ってない」

美兎「なに、アンタらも入ってないわけ?」

摩耶「汗流したかったのに止められた」

義鷹「俺も同じだ」

悠「一番は亘理に入れさせてやってくれよ。コイツがプールにいけないってことでデカイ風呂作ったんだから」

亘理『悠ちゃん……』

摩耶「元を糺すと悠君の不用意な発言が原因だけどね」

悠「ふっ、久々に全ての元凶はおれ!が発動した」

冥「じゃ、亘理ちゃんごゆっくりなのナ」

亘理『ほ、ホントにいいの?』

悠「おれらはぴよこの授業受けてるし楽しんどけ。」

摩耶「奥のはぬるめにしてあるから普通に泳いじゃいなよ」

美兎「かーっ、なにこのいい人ばっかな空気」

義鷹「ふんっ」
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