ー奇談ー學校へ行こう5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「……」

摩耶「……」

千世子「あっ。あんちんと摩耶くん……って、血まみれなのだ?!」

悠「ちょっと色々あってな」

摩耶「あーあ、これ絶対に落ちないよ……白地出し」

りんね「ごめんなさいね?」

千世子「その人だれなのだ?」

悠「わからん。」

千世子「分かんない人を連れて来ちゃダメなのだ!」

りんね「うふふっ♪大丈夫よ、私先生だから」

千世子「先生なのだ?」

亘理『ゆーうーちゃーん……また女ぁ?』

悠「またとかいうな、これは全面的にメフィのおっさんのせいだ」

亘理『メフィスト先生の?摩耶くんホント?』

摩耶「うん、これはホント」

亘理『そっかー』

悠「おれ信用ねぇな」

バタバタ……

冥「あっ!!本当に起きてるのナ」

りんね「あっ!冥さんお久しぶり~」

冥「ナマステ~」

りんね「ヤダもう全然変わってないのね」

悠「管理人ちゃんも知り合い?」

冥「知り合いだし部屋を今も貸してあげたままなのナ」

りんね「あっ、ちゃんと取ってくれたままなんだ!ありがとうね」

冥「どういたしましてナ」

千世子「どういうことなのだ?」

メフィスト「オホンっ!」

悠「あっ、おっさん」

メフィスト「りんねサンは……この校舎設立当初に働いていた先生デース。」

悠「設立当初って……何十年前?」

冥「少なくとも悠ちゃんや摩耶ちゃんが産まれる以前の話しナ」

悠「だよな……」

亘理『ってことは……私が死んで妖怪化するよりも』

冥「というか、亘理ちゃんも産まれる前ナ」

千世子「いったい何歳なのだ?」

りんね「29歳よ♪」

悠「今の話しを聞く限りその倍でも追いつかないだろ……」

メフィスト「んんっ!ま、まぁ、彼女は特異体質デスがりっぱな教師だったんデースよ」

りんね「ヤダ、メフィスト先生ったら。そんなこと……それに、私は今でも先生ですよ♪」

メフィスト「……いや、あのこの学校廃校になってるんデス」

りんね「……ええっ?!」

摩耶「えぇ、気がついてなかったの」

冥「んー……色々とリハビリが必要っぽいのナ。悠ちゃん」

悠「……な、なにかな?」

冥「色々と今のことを教えてあげて欲しいのナ。」

悠「おれが?!」

冥「悠ちゃんが一番適任なのナ」

メフィスト「小鳥遊サーン、お願いシマース!」

悠「アンタなぁ……っか、むしろアンタが色々と面倒みるべきなんじゃないのか、それに聞きたいこともたくさんあるぞ」

メフィスト「もちろん、ちゃんと説明していきますけど今日のところはひつとお願いシマース!」

悠「むー……」

冥「ということで、はい、コレどーぞニャ」

悠「何コレ……鍵?」

りんね「あっ、これ家の鍵です。」

冥「今晩はとりあえず家でゆっくり休むといいのナ。」

悠「……あー、送ってけってことね」

亘理『……悠ちゃん』

悠「あー?」

亘理『オクリオオカミダメゼッタイ』

悠「ならねぇよ……スプラッタすぎる」
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