ー奇談ー學校へ行こう5

ー壱階空き教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業……工事が始まろうとしていた。

メフィスト「あぁ……開けちゃったんデスかぁ~……封印までしてたのに」

悠「メフィのおっさんが埋めてたのか」

メフィスト「そうデース」

悠「そっか……逮捕だな」

メフィスト「へっ?」

摩耶「死体遺棄だね」

ぎゅっ!
メフィスト「ちょ?!なに縛ってるんデスか?!」

義鷹「なにかしてるとは思ったが……」

メフィスト「小鳥遊サーン!誤解デース!死体遺棄なんてしてないデース!!」

悠「じゃあ、あの継接ぎ死体はなんだ!!」

「富士見です」

悠「そうか、あの死体は富士見さんていうのか……ん?」

りんね「富士見りんね(ふじみ)です私。あの、すいません。ここ何処でしょうか?」

悠「生きてる?!」

メフィスト「ほらね、死んでは無かったデしょう」

義鷹「クンクン……いや、死臭はしてるぜ」

摩耶「つまり……ゾンビ?」

悠「ひいぃぃぃバイオハザード!やべぇ空気感染するっ?!」

りんね「ゾンビだなんてそんなんじゃないですよ。うふふっ……よいしょっと、あっ!」

棺桶から出ようとした、りんねは躓いた。最悪なことにさっきまで穴を掘っていたシャベルを突き立ていたそこに顔面からダイブした。瞬間飛び散る血液、肉塊、骨が砕け散る音……。人生ベスト3に入るリアルグロスプラッタを目の当たりにした。

悠「……」

摩耶「……」

義鷹「……」

メフィスト「あーぁもぉ……」

悠「うわぁ……あって数秒で頭砕け散ったよ」

摩耶「てゆーか……服血まみれ。」

義鷹「ぺっ……まずっ、こりゃスッカスカだな。この血はマズイ」

悠「舐めるなよ?!ゾンビ化するぞ!!」

義鷹「いや、そういう類じゃねぇみたいだ」

りんね「やだもー転んじゃった。こーゆーのドジっ子っていうんでしたっけ?てへっ」

平然と起き上って話すりんねだが、顔の眉から上が三か所割れていて脳みそが出ているし流血量も半端じゃない。

悠「ほ、ほんとうに大丈夫なんですか?」

りんね「大丈夫です。こーゆーの初めてじゃないですし……」

悠「(初めてじゃないのか……)」

摩耶「病院行く?(どうみても致命傷だけど)」

りんね「あっ、ほんと平気なんで。私……病院は苦手なんですっ注射とか……」

悠「注射て……針と比べ物にならないのが頭刺さったのに」

りんね「あ、やだ!パンツ見えてる恥ずかしいーもぉー!」

きゃーきゃーいってい内にりんねの傷は完全に修復されていた。

悠「……おれがパンツに反応できなかっただと」

摩耶「まぁ、それどころの事態じゃないしね」

義鷹「メフィストどーいうことだ?」

メフィスト「えーと……彼女は」

りんね「あっ、メフィスト先生。おはようございます」

悠「まさか生徒!?」

メフィスト「イエ、教師の方デス」

悠「?!」
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