ー奇談ー學校へ行こう5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「きもの」

摩耶「かわきもの」

亘理『ひもの』

キキ「えもの」

神姫「つめもの」

雨「にもの」

千世子「深きものなのだっ!海辺に近い土地には、ダゴンやクトゥルーを豊漁と黄金をもたらす神として崇拝する街が見られ、ダゴンの使いとして「深きものが」差し向けられているのだ。」

要「なんださっきの茶番」

悠「ぴよこの授業が茶番とか酷いな」

要「いってねぇよ!!ぶっ飛ばすぞ」

悠「乱暴する気ね!!エロ同人みたいに」

要「ぶっころがすぞ!!」

摩耶「BLは好きかな?」

キキ「美少女専門でござる」

千世子「こうした町の中でもとりわけ有名なのが、マサチューセッツ州エセックス郡にある港町、インマウスなのだ。19世紀、太平洋に交易船を出していたオーベット・マーシュ船長が、西インド諸島のとある島で「深きもの」と遭遇し、漁獲高の減少から衰退しつつあったインマウスへとクトゥルー崇拝を持ち帰り、ダゴン秘密教団というカルトを創設したのであるのだ。」

悠「エセックスってなんかエロいよな」

摩耶「セックスって入ってるからじゃない」

悠「ああ、なるほど」

神姫「死んだ方がいいわね」

悠「まだまだ死にゃーしませんよ」

千世子「インマウス沖合にある悪魔の暗礁には、深きものの海底都市イハ=ンスレイへと繋がる入口が設けられたのだ。こうした海底都市は世界各地に存在し、ブリテン島の北方の深海にあるアフ=ヨーラ、北海のグル=ホーが知られているほか、南太平洋のポナペ付近近郊に拠点があるのだ。こうした都市では、海棲のショゴスが守護者として使役されているようなのだ。」

亘理『海とかみてみたいなぁー……』

悠「頼むからそんなうらみがましい目でおれを見ないでくれ」

摩耶「……ビニールプールに塩」

亘理『いや、それだったら塩はいらない』

千世子「反対派の住民たちが「深きもの」の大群に虐殺されてからは、地上への橋頭堡としてのインマウスの重要性があり「深きもの」との混血が着実に進行したのだ。こうした混血児は、子供の頃は人間と変わらないが、成長するにつれて少しずつ「深きもの」に似た姿へ変化するのだ。インマウス住人の特徴的な外見は「インマウス面」と呼ばれ、近隣の人々から嫌悪されたのだ。」

悠「じゃあ、どっかで大きめのビニールプール探してきてやるからそれで勘弁しろ」

亘理『いいんだけど……私校舎内でしか移動できないよ?』

悠「あとで掃除すりゃいいだろ」

摩耶「最悪、冥ちゃんに三人揃ってしばかれるってことで」

千世子「FBIの捜査でインマウスで何が起きているのか察知した政府は、1928年の掃討作戦で「深きもの」を駆逐し、悪魔の暗礁にも潜水艦による魚雷攻撃が行われたのだ。しかし逃げのびたものも多く、その後、後にこの街に戻ってきた者たちが密かにクトゥルー崇拝を再開しているのだ。」

悠「管理人ちゃんにしばかれるのは勘弁願いたいが」

亘理『諦めんなよ!いったことは最後までやりとうせ!』

悠「わかった、わかった。考えてみる。ブルーシート一面に敷いて……」

神姫「こーゆーことにはノリ気なのね」

摩耶「基本的に日曜大工みたいなことが好きなんだよ」

神姫「暇人なのね」

摩耶「そゆこと」

千世子「インマウス以外にも、ダゴン秘密教団はサンフランシスコやスペインのインボッカといった町に根づいていることが知られ、日本でも千葉県の東海沿岸にある海底群の蔭州升という地方都市が、「深きものに」関係しているようなのだ。」

悠「暇人とは酷いな匠といってくれ」

摩耶「切れ味+1より心眼のが好きです」

悠「ハンマーだったら攻撃アップ大のがいい」

神姫「真打でいいじゃない」

悠「それだったら金剛体のがいいだろ。」

千世子「なお、「深きもの」の秘密に通じたインマウスの住民の証言よれば、彼らは「古の印」と呼ばれる卍のような形の印が刻まれた奇妙な小石を恐れるというのだ。この印は太古にクトゥルーと対立していた「古きもの」が残したものとも、旧神のシンボルとされる「旧き印」なのではないかとも囁かれているのだ。以上深きもののじゅぎょーだったのだ。」
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