ー奇談ー學校へ行こう5
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
摩耶「本当に空調効きだしたら過ごしやすくなったね」
千世子「千世子の部屋より快適なのだ」
悠「なんだもう自分の部屋持ってんのか」
千世子「とーぜんなのだ。だから、じゅぎょーなのだ。」
神姫「関係ないでしょソレ」
【ラーン=テゴス】
別表記:ラン=テゴス/ラン―テゴス
登場作品:ヘイゼル・ヒールド「博物館の恐怖」
千世子「ラーン=テゴスは、禁断の書においてユゴスという名前で知られている冥王星から地球の北極圏に飛来した旧支配者なのだ。「ナコト写本」の第八断片によれば、ラーン=テゴスの到来は有史以前の伝説的な大陸、ローマルの隆起よりも遥か以前のことらしいのだ。」
亘理『よいしょっと……』
ズズズ…
悠「天井くだりが床から出てくるってどうよ」
亘理『だって上から出たらスカートめくれるもん』
悠「今さら過ぎねぇ?」
亘理『違う。風圧で……なんか、狙ったようにふわってなるの』
悠「そうなのか?」
キキ「今はやりの動くものによって反応するってやつでござる。ズバリ仕様!!」
悠「らしいぞ」
亘理『全然必要ないでしょ!』
キキ「旧制服、黒セーラーから映える生足を見るためには必要なり!キリッ!」
悠「らしいよ」
亘理『なんで悠ちゃんはそんなに他人事なの!!』
千世子「体長は10フィートほどで、ほぼ球体の胴体から曲がりくねった手足が六本伸びており、その先端は蟹の鋏のような形をしているのだ。皺だらけの球形の頭部には三つの目が三角形に位置していて、柔軟に動く長い鼻と鰓に似た器官があるのだ。」
要「あんまり変なことするなよ」
キキ「変なことではなく小生の趣味、ライフワークでござる」
要「余計迷惑だろ」
千世子「特徴的なのは、体の全体をおおい尽くすように生えている、黒くて長い繊毛状の吸引管なのだ。ラーン=テゴスは、この吸引管を用いて、滋養分たっぷりの血液を他の生物から吸い取るのだ。餌食となった生物の皮膚は酸に侵されたように焼けただれ、無数の吸引管によって円形の穴が無数に穿たれるのだ。」
摩耶「悪質な蚤みたいだね」
悠「潰すのに勇気がいるな」
神姫「殺虫剤でいいじゃない」
雨「殺虫反対!」
悠「蜘蛛っ娘がお怒りだぞ」
千世子「アラスカのどこかにある巨大な石造都市の廃墟で、300万年前から眠りについていたラーン=テゴスだったが、20世紀初頭、ジョージ・ロジャーズというイギリス人の手でロンドンへと運ばれたのだ。ロジャーズは蝋人形師で、血なまぐさい経歴を持つ歴史上の人物や、神話、伝説に現れる怪物、そして旧支配者の姿を模した蝋人形を自らの博物館に展示していたいかがわしい人物なのだ。禁断の書物の知識に精通していた彼は「ナコト写本」の記述を手掛かりに隠された廃墟へとたどり着き、象牙の玉座で眠りに着くラーン=テゴスを発見したのだったのだ。」
悠「寝心地悪そうだな象牙の玉座って」
摩耶「テンピュールの玉座とかが良いかもね」
悠「気がついたら埋まってそうだな」
キキ「出来なくもないでござるよ」
悠「じゃあ、要ちんにつけといて造っといて」
要「ふざけんな」
千世子「眠り続けるラーン=テゴスは、館長が不可解な失踪を遂げるまでの間、蝋人形としてロジャーズ博物館に展示されていたのだ。その後、カナダのオンタリオ美術館の所有物になったことが確認されているが、現在の所在は定かではないのだ。」
神姫「そもそも寝るなら寝具で寝るべきでしょ」
悠「おっぱいまくらは寝具に入りますか?」
神姫「ホルスタインにでも潰されとけば?」
悠「冗談抜きで圧死だね。」
千世子「伝説によれば「窮地にして無敵」の名を持つラーン=テゴスが死んでしまうと、旧支配者は再び復活することが出来なくなるのだと言われているのだ。」
悠「カッコいいな。おれも欲しいな」
摩耶「窮地にして瀕死」
悠「瀕死じゃん」
神姫「窮地にして淫猥」
悠「どんな状況でも性欲旺盛かい」
千世子「眠れるラーン=テゴスを覚醒させるために唱えられる呪文中に、クトゥルーを讃えるルルイエ語の語句「くとぅるうふたんぐ」が含まれているので、少なくともクトゥルーとの間に密接な関係を持つ神であることは間違いないようなのだ。以上ラーン=テゴスのじゅぎょーだったのだ」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
摩耶「本当に空調効きだしたら過ごしやすくなったね」
千世子「千世子の部屋より快適なのだ」
悠「なんだもう自分の部屋持ってんのか」
千世子「とーぜんなのだ。だから、じゅぎょーなのだ。」
神姫「関係ないでしょソレ」
【ラーン=テゴス】
別表記:ラン=テゴス/ラン―テゴス
登場作品:ヘイゼル・ヒールド「博物館の恐怖」
千世子「ラーン=テゴスは、禁断の書においてユゴスという名前で知られている冥王星から地球の北極圏に飛来した旧支配者なのだ。「ナコト写本」の第八断片によれば、ラーン=テゴスの到来は有史以前の伝説的な大陸、ローマルの隆起よりも遥か以前のことらしいのだ。」
亘理『よいしょっと……』
ズズズ…
悠「天井くだりが床から出てくるってどうよ」
亘理『だって上から出たらスカートめくれるもん』
悠「今さら過ぎねぇ?」
亘理『違う。風圧で……なんか、狙ったようにふわってなるの』
悠「そうなのか?」
キキ「今はやりの動くものによって反応するってやつでござる。ズバリ仕様!!」
悠「らしいぞ」
亘理『全然必要ないでしょ!』
キキ「旧制服、黒セーラーから映える生足を見るためには必要なり!キリッ!」
悠「らしいよ」
亘理『なんで悠ちゃんはそんなに他人事なの!!』
千世子「体長は10フィートほどで、ほぼ球体の胴体から曲がりくねった手足が六本伸びており、その先端は蟹の鋏のような形をしているのだ。皺だらけの球形の頭部には三つの目が三角形に位置していて、柔軟に動く長い鼻と鰓に似た器官があるのだ。」
要「あんまり変なことするなよ」
キキ「変なことではなく小生の趣味、ライフワークでござる」
要「余計迷惑だろ」
千世子「特徴的なのは、体の全体をおおい尽くすように生えている、黒くて長い繊毛状の吸引管なのだ。ラーン=テゴスは、この吸引管を用いて、滋養分たっぷりの血液を他の生物から吸い取るのだ。餌食となった生物の皮膚は酸に侵されたように焼けただれ、無数の吸引管によって円形の穴が無数に穿たれるのだ。」
摩耶「悪質な蚤みたいだね」
悠「潰すのに勇気がいるな」
神姫「殺虫剤でいいじゃない」
雨「殺虫反対!」
悠「蜘蛛っ娘がお怒りだぞ」
千世子「アラスカのどこかにある巨大な石造都市の廃墟で、300万年前から眠りについていたラーン=テゴスだったが、20世紀初頭、ジョージ・ロジャーズというイギリス人の手でロンドンへと運ばれたのだ。ロジャーズは蝋人形師で、血なまぐさい経歴を持つ歴史上の人物や、神話、伝説に現れる怪物、そして旧支配者の姿を模した蝋人形を自らの博物館に展示していたいかがわしい人物なのだ。禁断の書物の知識に精通していた彼は「ナコト写本」の記述を手掛かりに隠された廃墟へとたどり着き、象牙の玉座で眠りに着くラーン=テゴスを発見したのだったのだ。」
悠「寝心地悪そうだな象牙の玉座って」
摩耶「テンピュールの玉座とかが良いかもね」
悠「気がついたら埋まってそうだな」
キキ「出来なくもないでござるよ」
悠「じゃあ、要ちんにつけといて造っといて」
要「ふざけんな」
千世子「眠り続けるラーン=テゴスは、館長が不可解な失踪を遂げるまでの間、蝋人形としてロジャーズ博物館に展示されていたのだ。その後、カナダのオンタリオ美術館の所有物になったことが確認されているが、現在の所在は定かではないのだ。」
神姫「そもそも寝るなら寝具で寝るべきでしょ」
悠「おっぱいまくらは寝具に入りますか?」
神姫「ホルスタインにでも潰されとけば?」
悠「冗談抜きで圧死だね。」
千世子「伝説によれば「窮地にして無敵」の名を持つラーン=テゴスが死んでしまうと、旧支配者は再び復活することが出来なくなるのだと言われているのだ。」
悠「カッコいいな。おれも欲しいな」
摩耶「窮地にして瀕死」
悠「瀕死じゃん」
神姫「窮地にして淫猥」
悠「どんな状況でも性欲旺盛かい」
千世子「眠れるラーン=テゴスを覚醒させるために唱えられる呪文中に、クトゥルーを讃えるルルイエ語の語句「くとぅるうふたんぐ」が含まれているので、少なくともクトゥルーとの間に密接な関係を持つ神であることは間違いないようなのだ。以上ラーン=テゴスのじゅぎょーだったのだ」