ー奇談ー學校へ行こう5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ほれ」

亘理『え?なに?』

悠「バール」

亘理『めっちゃ長いんですけど』

悠「600mmのやつだからな。正直高かった」

亘理『本当に買ってきてくれたんだ』

悠「お前が欲しいっったんだろ!!」

摩耶「それでも本当に買ってくる人ってなかなか居ないよね」

神姫「アホでしょ」

千世子「あんちん、千世子は黒板が欲しいのだあの上と下が入れ替わるの!!」

悠「個人で易々買えねぇよあんなもん!」

神姫「甲斐性の見せどころじゃない」

悠「じゃねぇーよ。そんなバカみたいなもんは買えませんし、買いません」

千世子「バールはいいのに?」

悠「あれは最終的におれが使うことになるからいいんだよ」

義鷹「使うか?アレ」

悠「うーん……たぶん。」

摩耶「用途は低そうだね。それこそ頭刎ねるとか」

悠「さらっと恐ろしいこというなって。おれは銀髪アホ毛邪神も生きてる炎もハスたんとも知り合いじゃないぞ」

雨「なんで最後だけ名前いった」

悠「ノリだよ」

亘理『頭を刎ねる頭を刎ねる頭を刎ねる……ぶっぶっ』

悠「いつからヤンデレになった。っか、ヤンデレが沸く季節なのか?」

摩耶「他にもヤンデレの気に心当たりが?」

悠「……」

神姫「こっちみた理由を説明しろ」

悠「いやいや、今のは何となく目があっただけだよ?!」

神姫「いいから、理由を説明しろ」

悠「ですから、今言ったとおりですよっ!!!」

亘理『バールつかう?』

悠「どっちにいってるソレ?!渡す相手間違えたら大変なことになる瞬間だぞ今!!」

摩耶「でも結局、エンドは変わらないよね。神姫さんに渡す凶器と化す」

千世子「あんちんに渡す何も起こらなかったなのだ。」

雨「そこは奪い取って首を刎ねられるでしょ」

悠「バールはアカンて死ぬて……」

神姫「いいから説明しろってんだろ」

悠「まだいってためっちゃ怖いし!!」

摩耶「僕たち、席外そうか」

悠「そんなことしてみろ。次におれに会った時は肉塊だぞ」

神姫「なに?」

悠「いやいや、えーと……神姫さんは何か欲しい物とかありますか?」

神姫「……スフィンクス」

亘理『無茶苦茶言いだした人はっけーん』

悠「……三日いや、二日くれたら精巧なのを作って見せる手乗りサイズにはなるが」

亘理『そしてその無茶苦茶を可能にする悠ちゃんに惚れなおす!!』

神姫「猫のスフィンクスが欲しいのよ」

悠「無理です」

亘理『即諦め?!なんで、絶対に簡単になったよね!!』

摩耶「スフィンクスって一匹4、50万円だよね。」

亘理『うっわはぁ……。』

悠「なに、猫欲しいの?」

神姫「スフィンクスじゃないとダメだけどね」

悠「そのこころは?」

神姫「一番下の妹が欲しがってるけど猫アレルギーなの」

摩耶「あー……なるほどスフィンクスは無毛だもんね」

悠「いやー、どうだろうな。猫のアレルゲンは体毛のほかにもフケ・唾液・尿と多種散在するからマジでスフィンクス飼うにしたって一度調べてからにしないと後悔するぞ。」

神姫「……そう、なの。それは盲点だったわ。毛だけじゃないのね」

悠「なんだったら妹と合」

神姫「断る」

悠「わせ……あれぇ?」

千世子「前倒しに断られてるのだ」
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