ー奇談ー學校へ行こう5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「メフィさんてさ」

メフィスト「ハァイ?」

悠「胡散臭いけど揺光、義鷹に続くチート生物だけど、どういう能力もちなの?」

メフィスト「Hahaha胡散臭いだなんて」

悠「うさんくせぇ……。」

義鷹「メフィストは基本何でもできる。コレといった不得意がなく全面得意っていう嫌な奴だ。」

メフィスト「ヨシタカさーん、ハッキリ言いますよねー」

悠「なんでもできるって……例えば?」

メフィスト「そうデスねぇ……魔法とかつかっちゃいマショーか?」

悠「おお、魔法か。妖怪ばっかりだからはっきりと「魔法」っていわれたらなんかテンションあがる。どんな魔法?」

メフィスト「三日三晩全身から血を噴き出して死ぬ魔法、足の先からだんだん腐っていく魔法等」

悠「それ、魔法ちゃう呪いや」

義鷹「呪術も魔法と同じだろ何かを殺すんだから」

悠「あれ、「魔法」のカテゴリーって殺す一択なんだ」

義鷹「違うのか?」

悠「いやいや、ほら傷を治したり」

メフィスト「ドレイン(他人の生命を吸収し、傷を癒す)」

悠「壁を作ったり」

メフィスト「カースシールド(触れたものに呪いを付着)」

悠「ワープ」

メフィスト「どこにでもいけちゃうドア」

悠「最後!いま、最後すっごくギリギリだけど超いい感じの名前出たよね」

メフィスト「魔法ではなく魔道具デスけどね」

悠「いや、もうその辺はいいよ。魔法少女だっていまどきは結局敵をフルボッコにするための特殊技術なんだし」

義鷹「お前もざっくばらんだな」

悠「臨機応変と言ってくれ。っか、そのどこでも……もとい、どこにでもいけちゃうドアみたいんだけど」

メフィスト「はて……何処にしまったやら?」

義鷹「どうせまた適当なところに終い込んでるんだろ」

メフィスト「デスかな、Hahaha~」

悠「えー、探しといてよ」

メフィスト「私も暇ではないのデスよ?」

悠「亘理のローアングル写メあるけど。」

メフィスト「コホン、早急にいや、今すぐ探してきましょう。」

悠「おれ、メフィのこと嫌いじゃないわ」

義鷹「お前、アレの扱い方わかってんなぁ」

悠「っで、あの人の能力ってなんなん?」

義鷹「俺もはっきりと理解してる訳じゃないいが「悪を喰う能力」だ。」

悠「悪魔なのに悪を喰う?」

義鷹「人間の持つ悪意を喰うとかいってな。喰われたらどうなるのかはしらねぇけど……契約して喰わなくてもアレだけポンポンくだらねぇことに魔力使えるってことはある程度の悪意は自然吸収してるんだろうけど」

悠「……人間の悪意なんか底なしだろ。それを力に変えるって、ヤバくない?おれがちょろっと亘理の写真持ってるってのも悪意の気持ちだし」

義鷹「悪魔なんてどいつもそんなもんだろ。逆に言うと世界から悪意が消えてみんな仲良く手をつないで~みたいなことになったらメフィストも弱り切って殺せるってことだが」

悠「つまり……あの人、リアル無敵かつチート?」

義鷹「そうだな、特に対悪だからワルイヤツには取っては天敵だろうなぁ」

悠「……おれの中のランキングがまた変動した」

義鷹「……ちなみに俺は奴よりしたか?」

悠「……ノーコメント」

義鷹「言えよ」

悠「まぁまぁいいじゃない貧弱無知無能の人間のランキングなんて」
48/100ページ
スキ