ー奇談ー學校へ行こう5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

摩耶「暑くない?」

悠「暑いな……まだ四月でっていうのに、今年の夏は来るぞコレ……!」

亘理『なんか悠ちゃん……テンションあげあげ?』

摩耶「悠くんは夏属性だからね。本当は南の国の人間なんだよ」

悠「燃えるほどヒート、震えるぞハート、刻むぜ血液のビート!!」サンライトイエローオーバードライヴ!!」

千世子「あんちんが燃えつきる前にじゅぎょーするのだ」

【ハスター】
別表記:ハストゥール
登場作品:オーガスト・ダーレス「ハスターの帰還」

亘理『今日はハス太くんか』

悠「ちなみにハスターの絵」

亘理『…………イソギンチャク+タコ?』

摩耶「良い得て妙だね」

千世子「おうし座の赤く輝く恒星、アルデバランの近くにある暗黒星には、黒々とした液体をたたえたハリ湖という湖があるのだ。この暗く深い湖の底に、タコのような触手を持つ巨大な旧支配者ハスターが、謎めいた沈黙のうちにひそんでいるのだ。」

悠「基本触手があるのがクトゥルー、触手がトラウマなのがロマサガ、触手がエロいのは同人」

神姫「あれってさ思うんだけど絡まれた時点で……死ぬわよね?」

悠「まぁ、蛇に絞められただけでも骨が折れるしな」

摩耶「その場合絞殺?圧殺?」

悠「絞圧殺かな」

雨「もう少し穏やかなこと話しなよ……」

千世子「ハリ湖畔のカルサコという都市や、プレアデス星団のセラエノという恒星系、そしてアラビア半島のどこかにある無名都市などがハスターの支配地であり、ハスターに使える蝙蝠のようなクリーチャー、バイアクヘーが、あるじの命でこれらの場所を飛び回っているのだ。なお、旧支配者が旧神との戦いに敗北したという説によれば、ハリ湖はハスターの住処というよりも幽閉場所という扱いになっているのだ。」

悠「穏やかな話……。おっぱい枕って良い夢見れるかなあ」

神姫「覚めない夢をみたいの?」

悠「夢は覚めなくちゃいけないっ!!なので、手を下げて、下げてくださいませ。」

千世子「バイアクヘーの地には、やはり翼を用いて星間空間を移動するミ=ゴの指導者ンガ=クトゥンが、ハスターに使えているようなのだ。ただし、ハスターの崇拝者たちがミ=ゴを狩っているという報告もあり、両者の関係は一筋縄にはいかないらしいのだ。」

神姫「下げていいのね」

ひゅ……バシッ!
悠「痛っ!!?けっきょくやられたよ……」

摩耶「まぁ、もういつもの事だし」

悠「あれ、そういう扱いなの?これもひと幕なの?」

亘理『そういう性癖なの?』

悠「ちゃいまんがな……。まぁでも…悪くは無い」

神姫「穿っていい?」

悠「それは痛みの領域を超えてます」

千世子「あらゆる現象や存在、概念を地水風火の四元素、黄道十二星座などに対応させて把握する「万物照応」を基本原則とする占星術師や錬金術師達は、ハスターを風(空)の精霊と捉え、星座については宝瓶宮、方角については東に対応させたのだ。」

悠「風万能説」

摩耶「神姫さんは風属性っぽいよね」

神姫「摩耶君は水属性な感じね」

亘理『あたしは?あたしは?』

悠「妖怪属性または逆さ属性だろ」

亘理『むすっ!』

悠「えぇ……むくれられた。」

千世子「魔術師に召喚されたハスターの顕現のひとつに、「彼方より来たりて餐宴を張るもの」という姿が知られているのだ。「餐宴を張るもの」は無数の触手で人間を捕え、触手の先端についている鉤爪で犠牲者の頭蓋骨に穴を開け、脳髄を吸いだすという恐ろしい怪物なのだ。一方で、ハスターは温厚な性格を示すこともあり、一人の若者の祈りに応えて都市を洪水から救ってやったという話が伝わっているのだ。以上、ハスターのじゅぎょーだったのだ。」

摩耶「ちなみに悠君は「地」か「無」だよね」

悠「良い意味でか?」

摩耶「ご想像にお任せ♪」
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