ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「アイスが美味い温度になってきたよな」

摩耶「年中じゃない?」

悠「……場合によったら冬のコタツアイスとか最強だもんな」

摩耶「だよねー」

千世子「はーい、アイス談議は置いといてじゅぎょーするのだ」

【ナイアーラトテップ】
別表記:ニャルラトテップ/ナイアラトホテプ
登場作品:HPクラフト「闇をさまようもの」

亘理『ニャル子きたー!』

悠「モノホンの邪神側だけどな」

千世子「世界各地の神話や伝説に登場する、神々や英雄といったキャラクター達の中でも、自由奔放に行動する秩序紊乱者として物語を引っ掻きまわす「トリックスター」と呼ばれるキャラクターは、破壊的な言動を通して人間の秩序や文化に変化をもたらす因子として重要視されているのだ。」

悠「始末に負えないトラブルメーカーだな」

神姫「似てるわね」

悠「……そんなに見つめられたら照れるんだけど、魅了しちゃった?」

神姫「……」

ゴッ!
悠「ぷぎゅっ!!」

雨「普通に顔面殴ったわね」

神姫｢ああ、無意識｣

摩耶「無意識で目と目の間という弱点特攻が凄いね」

千世子「旧支配者の総帥アザトースに仕え、神々の意思を速やかに執行する強仕なる使者として、あらゆる時間と空間に出現するナイアーラトテップこそは、クトゥルー神話のトリックスターと呼ぶに相応しい存在なのだ。」

悠「目から火花が出た……」

亘理『え、見たい』

神姫「じゃあ、もう一回殴るわね｣

悠「やめて!私のライフはもうゼロよ!」

摩耶「からの歯を食いしばって1残るだよね?」

悠「もう完全にゼロかな。おれ、ワイルドの持ち主ぢゃないし」

千世子「宇宙の様々な場所に幽閉されているという旧支配者たちの中あって、唯一、自由の身であり続けるナイアーラトテップは、「這い寄る混沌」という異名のひとつが示す通りの混沌と矛盾の体現者であるのだ。」

亘理『這い寄る混沌ってカッコいいなぁ』

摩耶「じゃあ、ぶら下がる正体不明とか?」

亘理『なんか……微妙』

悠「おれは四季のセクハラマスター」

雨「なぜ張りあった?」

千世子「自分が仕える神々すらも嘲笑する彼は矛盾の塊であり、善き意図から悪しきことを、悪しき意図から善きことをおこなう彼の言動から、その真意を推し量ることは出来ないのだ。有史以来、ナイアーラトテップの気まぐれな介入によって数多くの文明が勃興しては滅び去り、浮上した陸地が海に沈み、革命と反動が交互に国家を揺さぶってきたのだ。」

神姫「楽しければ良しって精神なんでしょうね」

摩耶「迷惑は自分には関係なしって感じでね」

悠「そういうヤツっているよな」

神姫「……」

千世子「トラブルメーカーにも程がある厄介者のナイアーラトテップだが、地球人類のそれとはあまりにかけ離れた精神を持つ旧支配者の中にあって比較的に人間らしい人格を備えた、人間同士しと同様に意思疎通を図ることが出来る数少ない種族として知られているのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ。」