ー奇談ー學校へ行こう5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

亘理『ぁぅー』

悠「何か昨日と同じッぽい状態だな」

摩耶「クトゥルーは一片に理解できないしね。」

亘理『銀髪の美少女とか赤髪のツインテ美少女はでないの?』

悠「それはニャる子さん読んどけ」

千世子「はいはーい、SAM値が尽きる前にじゅぎょーなのだ。」

神姫「そのうち「名状しがたい~」とか「冒涜の~」アイテムを拾うようになるのかしら」

雨「まぁ、この校舎はある意味混沌としてるからないとは言い切れないわね」

千世子「現在、クトゥルーは水没したムー大陸の一部、あるいはもともと海底にあった都市だと言われている海底都市ルルイエの中心部にある石造りの館のなかで長い眠りについているのだ。」

亘理『グラゴスとかいる?』

悠「あー……ラギアクルス希少種がいるよ」

摩耶「オルトロスとか」

雨「何処のダンジョンよ」

千世子「クトゥルーがその力の大半を失うことになったいきさつについては、神としてクトゥルーの力の源であった星辰の変化が原因なのだと言われているが、おおくま座のベテルギウスに住まう旧神とよばれる勢力との宇宙規模の戦争に敗北し、ルルイエに幽閉されたのだという説も根強く囁かれているのだ。」

摩耶「戦争怖いね」

悠「しかも宇宙戦争だからな。歌ってもらわなきゃダメだな」

神姫「デカルチャー」

亘理『きゅーんきゅーん、私の彼はパイロォツト~』

悠「普通此処はバサラだろっ!」

千世子「クトゥルーが眠りについたあとも、ムー大陸では依然としてクトゥルーの影響が保持されていたのだ。しかし、シュブ=二グラスやイグといった他の旧支配者も崇拝されるようになり、ついには、大陸全体が地殻変動によって太平洋の底に沈んでしまったのだ。」

悠「グラウンドゼロ」

摩耶「規模が違うよね」

悠「じゃあ、オペレーションメテオだな」

雨「ガンダムが五機落ちてくるの?」

悠「自爆スイッチを押せ、五飛!」

神姫「ドラゴンハング喰らいたいの?」

悠「いえ、すいません」

千世子「「ネクロノミコン」が予言しているように、いつの日か星辰が正しい位置に戻ったとき、クトゥルーは目を覚ましてルルイエから浮上し、地球の支配権を取り戻すとされているのだ。深い眠りの底にあるクトゥルーだが、その強靭な精神は今なお活動していて、海底のルルイエにいながらにして、夢という形で世界中の人間にメッセージを送り続けているのだ。」

亘理『もしかして、私の夢見が悪いのも……』

悠「天上にぶら下がって寝てるからだろ」

雨「私もだけど」

悠「雨は糸に絡まって寝るそういう趣味だろ」

雨「絡めて吊るしてやろうか」

千世子「クトゥルーの奉仕種族たちや、中国の奥地ないしはアラビアの砂漠に総本山があるというクトゥルー教団は、クトゥルーの指令に従って、営々と自らが仕える神の復活に備えているのだ。以上、クトゥルーのじゅぎょーだったのだ」

亘理『や、やっと一つ……』

悠「これまで以上に先は長いな」
23/100ページ
スキ