ー奇談ー學校へ行こう5
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
亘理『ぅぁー』
摩耶「亘理ちゃんが大分弱ってるね」
悠「クトゥルー(全13巻)とラヴクラフト全集(全七巻)貸してやったからな」
摩耶「ぶっ続けで読んでるとしたらSAM値下がりまくりだろうね。夢見も悪そう」
Q子「触手でねぶられる亘理ちゃんていいわよね」
亘理『そんな経験ないっ!!』
千世子「予習して感心なのだ」
神姫「予習っていうより単語がわけわからなくて必死なだけよね」
亘理『姉さんきびちぃ……』
千世子「はーい、じゃ、じゅぎょーしまーすなのだ。『ネクロノミコン』などの文献中にほのめかされるクトゥルーの出自は、矛盾と混沌に満ちているのだ。ヨグ=ソトースとシュブ=二グラスの間に生まれたナグの息子だとされてることもあれば、アザトースから分裂したクグサクスクルスの息子だともいわれているのだ。」
悠「個人的には絶対にボスコが一番だな」
摩耶「ボスコはクトゥルーキャラの位置付でいいのかな?」
悠「ヨグ=ソトースがラス技だしいいだろ」
千世子「他にもクトゥルーの宿敵であるハスターがクトゥルーの兄弟だとされることもあるのだ。注意すべきは、こうした説のいずれかが正しく、いずれかが間違っているのではなく、すべてが同時に真実である可能性もあるということなのだ。所詮、脳という牢獄に閉じ込められた人間の精神が、正気を保ったままあらゆる論理と理屈を超えたところにある神々の真実を理解することは決してできないのであるのだ。」
悠「姿見るだけで発狂するものも居るくらいだしな」
摩耶「考えて分からないことは考えない。分からないことを考えても頭痛くなるだけだもんね」
悠「おうよ。シンプルが一番」
神姫「痛いところを殴る」
悠「あぁ、シンプルでもやめてね」
神姫「……」
悠「うわぁ……だんまりですよ」
千世子「クトゥルーが襲来した当時、地球は「古きもの」と呼ばれる海百合状生物の支配下にあったのだ。熾烈な抗争の果てに両者は地球を分割統治することで妥協し、クトゥルーは南太平洋の新大陸、ムー大陸をその領土としたのだ。なお、奉仕種族の一部は、現在の北アメリカ大陸にある青く輝く広大な地下世界、クンヤンに移住しているのだ。」
亘理『ムー大陸って本当にあったの?』
摩耶「かもしれないね」
悠「素直な奴だな」
亘理『ち、ちょっと聞いてみただけぢゃん!』
千世子「クトゥルーとその眷属たちは長きに渡ってムー大陸を支配し、その全盛期には巨大な恐竜を乗騎とするクトゥルーが領土を巡回する姿が見られたということなのだ。とはいえ、クトゥルーに遣える「深きもの」が海棲であることを始め数多くの情報はクトゥルーが地上よりむしろ海に緑の深い神であることを示しているのだ。」
神姫「恐竜いいわね。」
雨「あら、そういうの好きなの?」
神姫「恐「竜」ってところがね」
雨「ときどき少年みたいな事いうわね。アナタ」
グッ……パチン!
悠「痛っ!なんでおれ?!」
千世子「ネクロノミコンによれば、蛸や烏賊などの軟体動物は、クトゥルーがその進化に関与して自らの姿似に近づけた生物だというし、「ポナぺ教典」はクトゥルーを全ての鮫の父だと書いているのだ。また「ルルイエ異本」に記されている世界各地のクトゥルー崇拝者の拠点のほとんどが沿岸地域にあることも無視できないのだ。はい、今日はここまでで続きは次回なのだ」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
亘理『ぅぁー』
摩耶「亘理ちゃんが大分弱ってるね」
悠「クトゥルー(全13巻)とラヴクラフト全集(全七巻)貸してやったからな」
摩耶「ぶっ続けで読んでるとしたらSAM値下がりまくりだろうね。夢見も悪そう」
Q子「触手でねぶられる亘理ちゃんていいわよね」
亘理『そんな経験ないっ!!』
千世子「予習して感心なのだ」
神姫「予習っていうより単語がわけわからなくて必死なだけよね」
亘理『姉さんきびちぃ……』
千世子「はーい、じゃ、じゅぎょーしまーすなのだ。『ネクロノミコン』などの文献中にほのめかされるクトゥルーの出自は、矛盾と混沌に満ちているのだ。ヨグ=ソトースとシュブ=二グラスの間に生まれたナグの息子だとされてることもあれば、アザトースから分裂したクグサクスクルスの息子だともいわれているのだ。」
悠「個人的には絶対にボスコが一番だな」
摩耶「ボスコはクトゥルーキャラの位置付でいいのかな?」
悠「ヨグ=ソトースがラス技だしいいだろ」
千世子「他にもクトゥルーの宿敵であるハスターがクトゥルーの兄弟だとされることもあるのだ。注意すべきは、こうした説のいずれかが正しく、いずれかが間違っているのではなく、すべてが同時に真実である可能性もあるということなのだ。所詮、脳という牢獄に閉じ込められた人間の精神が、正気を保ったままあらゆる論理と理屈を超えたところにある神々の真実を理解することは決してできないのであるのだ。」
悠「姿見るだけで発狂するものも居るくらいだしな」
摩耶「考えて分からないことは考えない。分からないことを考えても頭痛くなるだけだもんね」
悠「おうよ。シンプルが一番」
神姫「痛いところを殴る」
悠「あぁ、シンプルでもやめてね」
神姫「……」
悠「うわぁ……だんまりですよ」
千世子「クトゥルーが襲来した当時、地球は「古きもの」と呼ばれる海百合状生物の支配下にあったのだ。熾烈な抗争の果てに両者は地球を分割統治することで妥協し、クトゥルーは南太平洋の新大陸、ムー大陸をその領土としたのだ。なお、奉仕種族の一部は、現在の北アメリカ大陸にある青く輝く広大な地下世界、クンヤンに移住しているのだ。」
亘理『ムー大陸って本当にあったの?』
摩耶「かもしれないね」
悠「素直な奴だな」
亘理『ち、ちょっと聞いてみただけぢゃん!』
千世子「クトゥルーとその眷属たちは長きに渡ってムー大陸を支配し、その全盛期には巨大な恐竜を乗騎とするクトゥルーが領土を巡回する姿が見られたということなのだ。とはいえ、クトゥルーに遣える「深きもの」が海棲であることを始め数多くの情報はクトゥルーが地上よりむしろ海に緑の深い神であることを示しているのだ。」
神姫「恐竜いいわね。」
雨「あら、そういうの好きなの?」
神姫「恐「竜」ってところがね」
雨「ときどき少年みたいな事いうわね。アナタ」
グッ……パチン!
悠「痛っ!なんでおれ?!」
千世子「ネクロノミコンによれば、蛸や烏賊などの軟体動物は、クトゥルーがその進化に関与して自らの姿似に近づけた生物だというし、「ポナぺ教典」はクトゥルーを全ての鮫の父だと書いているのだ。また「ルルイエ異本」に記されている世界各地のクトゥルー崇拝者の拠点のほとんどが沿岸地域にあることも無視できないのだ。はい、今日はここまでで続きは次回なのだ」