ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「唇が乾燥注意報……。」
ダラー…

摩耶「口が切れて血が出てるよ」

神姫「リップくらい持ってないの?」

悠「毎回最初買って使い切らずに無くす」

摩耶「リップってそれよくなるよね。」

悠「この前ベッドの下を掃除したら三本も出て来たよ」

亘理『えちぃ本とかじゃなくて?』

悠「いまどきベッドの下なんかに隠すかよ」

Ｑ子「そうよね。どうどうと曜日毎に使う物を並べてるのよね」

悠「そーそー。って、なんでやねん」

神姫「使うっていうな」

バチン!
悠「ザグウォーリァ?!!!」

冥「いい音がしたのナ」

悠「オごゴごッ……どうしてみんなしておれの背中に危害を加えたがるんだ!!」

神姫「面積が広いから当てやすい」

摩耶「でも、背中の防御力は正面より高いよね」

悠「そこのお方の攻撃力は余裕で僕の紙装甲を貫くよ?」

義鷹「背面を甲殻で覆えばいいだろ」

悠「そんな究極生命体みたいな真似できないっての、っか、そういうことしてたら宇宙に飛ばされて、やがて考えるのを辞めちゃうだろ」

摩耶「第二部でした。」

悠「ジョジョ!」

神姫「うるさい」

悠「サーセン」

亘理『背中平気?』

悠「けっこうまだジンジンしてるが……ミッシェルちゃんの蹴りよりまし」

亘理『……誰だ!!』

悠「キーン……っ。」

摩耶「亘理ちゃん、耳もとで急に大声出したら鼓膜やっちゃうよ?」

神姫「バランスとるために、次は逆側から叫んだけなさい」

悠「本気で破けるだろ!」

Ｑ子「女の子のを破くですって?!」

雨「いっとらんわぁっーー!!」

悠「ツッコミご苦労……あー、背中ジンジン、耳キンキン、無事なのは下半身だけだよ」

神姫「バランス悪いから蹴る?」

悠「痛みのバランスなんて取らなくていいから。おれのエッチピストルに狙いを定めないで」

神姫「……」

バチンっ!!

摩耶「あーあ、余計な事いうから……」

悠「今景色がいっきに八十度変わった……おれの顔大丈夫かな?怖くて動かせないんだけど」

亘理『ほっぺたが内出血起こしてるのと唇から恐ろしいほど血が流れてる……。』

悠「生きてるなら……よし!」

神姫「下半身狙わなかっただけありがたく思いなさい」

悠「サー!あざっす!サー!!」

千世子「……喋りそびれたのだ…………」