ー奇談ー學校へ行こう5

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

義鷹「……」
トントン…
トントン…

悠「……なぁ」

義鷹「あん?」

悠「義鷹の万能琨って重いの?」

義鷹「持ってみろ」
カチチ……

悠「うごっ……お、重っ……両手でもっ……ぐっ」

義鷹「ぎゃはは、頭の中で軽いもん想像してみな」

悠「か、軽いもの……おっ?」
ひょい……

義鷹「この前、如意棒の話ししていたろ性能はアレと良く似ている。」

悠「へぇ、じゃあ伸びたり小さくなったり出来るのか?」

義鷹「ある程度はな、ふだんは体内にしまってある」

悠「耳の穴か?」

義鷹「違う、貸せ、こうだ。アグッ……ンググッ……ゴクッン!」

悠「呑みこんだ?!」

義鷹「如意機は霊魔力吸収機であると同時に妖力貯蔵庫だ。集めた力はこうやって直接取り込めば俺と如意機で循環も出来る。」

悠「それって……相手の妖力奪って吸収するってことか?」

義鷹「細かいことぶっ飛ばして説明したらそうだ」

悠「それ卑怯臭くね?」

義鷹「このくらいの事できる奴ぁ多いぞ」

悠「マジで?!」

義鷹「あぁ、だが……それは能力とか術的にな。この如意機は、これ自体の特性だからその能力自体を封殺できる分うえだがな」

悠「ん?どゆこと?」

義鷹「つまり特殊能力であっても魔法であっても妖力であっても優先されるのはこの如意機が強制てきに優先される。……分かりやすく言うとどれだけ強力な力でも、押し負けることや相殺されることなく必ずこっちが優先的に相手の力を奪えるってことだ」

悠「…………やっぱチートじゃね?」

義鷹「かもな。」

揺光【面白い話をしておるな】

悠「揺光」

揺光【如意機か妾も持っておらぬ一品でのぅ】

悠「揺光がか?」

揺光【万能琨自体は作れるのだが生珠(いくたま)がちとな】

悠「また、新しい単語がでたな」

義鷹「生珠はこれだ」
バキッ!

悠「その琨てへし折っても大丈夫なのか……。」

義鷹「俺のイメージ通りに元に戻る。」

悠「そうか……それで、この擬宝珠みたいなのが生珠か?」

義鷹「生珠・模擬品(コピー)だ。お前にやる」

悠「……これをもらってどうしろと?」

揺光【御守程度に心得ておけばいいだろう】

悠「お守り……結構かさ張るんですけど」

義鷹「ポケットに入れてる尻(ボール)を捨てろよ」

悠「いや、これはおれのネタというか……」

揺光【いらんなら妾にくれ】

義鷹「てめぇに何ぞやるか」

悠「……ということなので、おれがもらっとくわ」

揺光【チッ】
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