ー奇談ー學校へ行こう5

ー壱階休憩室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

娯楽「ん……?」

冥「どうかしましたかナ?」

娯楽「いや、なんぞ転げてきょったわ……なんじゃいコラ?」

冥「ん~?」

悠「あ、すんません。ここらへんに腎臓転げてきませんでしたか?」

娯楽「ぁん?誰じゃいワレ?」

悠「小鳥遊っす……。そろそろ覚えてくれたら幸いです」

娯楽「あぁ、小鳥遊か。探しもんてこれか?」

悠「あー、それっす。」

冥「なにしてるのナ?」

悠「晶が階段ですっ転んだんだよ。そしたらもう内臓が飛び散ってさぁ……。」

冥「大変ですナ」

娯楽「あの人体模型か」

悠「娯楽さん、知ってるんスか?」

娯楽「一度斬りかけたの覚えとるわ」

悠「あ、そういう系……。」

冥「悠ちゃんも斬りかけられたら、きっと覚えてもらえるナ」

悠「それなら毎回自己紹介コースで全然いいかな」

冥「ところでソレ届けなくていいのかナ?」

悠「あー……。フンッ!」

ビュッ!!

冥「……」

悠「これで向こう探しているうちに見つかるだろ。」

娯楽「ワレぇ無茶苦茶すんのぉ」

悠「いや、もうめんどくさくて。管理人ちゃん、お茶もらえる?」

冥「はいですニャ」

娯楽「ふぅー……。」

悠「旦那って……煙管の味わかるの?」

娯楽「全然っ。」

悠「だよな……。」

神姫「あら……」

悠「おっ……」

神姫「腎臓見つけたの?」

悠「いやー、休憩、休憩。そっちは?」

神姫「セメダインは見つけたわ」

悠「なにすんの?」

神姫「あの人体模型の内臓全部固めてやる」

悠「やめたってくれ……。」

神姫「ぽろぽろ落とすなら張りつけちゃえばいいのよ。」

悠「いや、内臓はダメだろ……。」

神姫「学校の人体模型って無理矢理張りつけてるでしょ?」

悠「だからって……あれは半生内臓だぞ?」

神姫「人じゃないから良いでしょ」

悠「うーん……。どうおもいます?」

娯楽「知らんわい」

悠「ですよね……。」

冥「はーい。お茶持ってきましたナ。あれ、神姫さんが増えてるナ!!」

神姫「私はいらないわ」

冥「まぁまぁ、そういわずにすぐ淹れてきますナ」

悠「淹れてもらいなさいナ」

神姫「……じゃあ、もらうわ」

冥「はーいですナ♪」
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