ー奇談ー學校へ行こう4

ー壱階休憩室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

義鷹「お前さぁ」

悠「みー?」

義鷹「夢見長屋の周辺ウロウロしてるよな」

悠「してるけどなんで知ってるの?」

義鷹「匂いだ」

悠「どういう匂いだよ」

義鷹「なんだ、知らないのか?」

悠「知らない。」

義鷹「ふーん」

悠「やめろよ。そういう出し惜しみ会話」

義鷹「ふざけ出したのはお前だ」

悠「知らないのかと聞かれたから知らないと答えただけ何のにぃ」

義鷹「……」

悠「無視された……。管理人ちゃーん!管理人ちゃーーん!」

パタパタパタ…

冥「はいはい、呼びましたかナ?」

悠「義鷹がいぢめるから膝枕してください」

冥「接続詞がおかしいナ」

悠「じやあ、膝枕してください」

義鷹「目的が完全に膝枕になってんじゃんか」

悠「初めからその一択のつもりですが何か?」

義鷹「まぁいい。夢見長屋のことなら冥が居る方が話しやすい」

悠「どゆこと?」

義鷹「あそこの管理人も冥がやってる」

悠「まぢですか?!」

冥「マジですニャ」

悠「ほへーって……え、じやあ、福ちゃん、福太郎知ってるの?」

冥「私の顔とかは見たこと無いはずだけど、私は見たことあるのナ。あそこに住む人は住むべくして住む人なのナ」

悠「住むべくして住む人……か。」

冥「ちなみにあそこの住人は……」

【壱階】
零号室(管理人室):冥、壱号室:メフィスト、弐号室:娯楽、参号室:飽き部屋

【弐階】
伍号室:義鷹、陸号室:美兎、染号室:亘理、捌号室:福太郎

悠「まぢで?!」

義鷹「マジだ」

冥「あと、ひと部屋に壱家鳴つきナ。」


悠「ツッコミどころが多すぎる……どこから行こうか……あれ、亘理とか娯楽さんとかそこ行けるの?」

冥「無理ナ。」

義鷹「生前住んでたんだよ。今でも部屋は残してるけどな」

冥「ちゃんと居るから当然なのナ。ケラケラケラケラ」

悠「なるほど……参号室は開いてるのか?」

冥「残念だけど今のところ入居者はいないのナ」

悠「あ、じゃあ、おれ…」

義鷹「あそこは望んで住める場所じゃねぇよ。」

冥「そうニャ。今の生活に満足いってる人は来ることが出来ないところだからナ。特に人間は来ない方が良いところ…だからナ」

悠「なぁるほどねぇ……何なんにも分からんが、管理人ちゃんがそこそこ凄いってのは分かった」

冥「私は別に凄くないナ♪」

悠「じゃ、膝枕お願いします」

義鷹「まだ諦めて無かったか…」
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