ー奇談ー學校へ行こう4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「餃子買ってきたよ。」

亘理『餃子くさっ!』

悠「臭い言うな」

千世子「なんでぎょーざ?」

悠「王将いってきたからじゃい。まぁ、いいから餃子たべなっせ。たーんと食べなっせ」

神姫「いただきます」

亘理『姉御食べるんだ』

神姫「だから、誰が姉御よ。滅するわよ」

悠「出来るのか?!」

神姫「気合よ」

千世子「じゃあ、ぎょーざ食べながらじゅぎょーするのだ」

【チャクラム】
分類:戦輪、属性:光、特殊効果:‐
系統:ヒンドゥー神話、所持者:ヴィシュヌ

悠「古今東西チャクラムと言ったらヒュケバイン」

摩耶「孫尚香」

亘理『コレット・ブルーネル』

神姫「クリリン」

悠「それチャクラムちゃう。気円斬や…。」

千世子「ヒンドゥー主神のひとりであるヴィシュヌの神像には、右腕部分に「チャクラ」と呼ばれる輪が描かれているのだ。「チャクラ」というのはサンスクリット語で「輪」を意味する中性名詞の語幹であり、「チャクラム」というのは、単数主格読みなのだ。」

悠「チャクラ、チャクラ、三つ目がとおる」

雨「それは写楽」

悠「あさりなんかが入った白いスープ」

雨「クラムチャウダー……っていうか、遠い!」

悠「まぁ、餃子くいなっせ」

雨「ちょ、押し付けるなっ!」

千世子「このため、チャクラムとは、偉大なる力を持つ神ヴィシュヌの気やエネルギーが実体化したものと考えられているのだ。そしてヴィシュヌは太陽神でもあるため、チャクラムは日輪であるともいわれているのだ。」

悠「ダイターン3か。」

義鷹「日輪の輝きか……はぐっ……ニンニク足りなくねぇか?」

悠「一般販売のだからな。そこそこな量なんだろ」

雨「アンタらはニンニク信者か!」

摩耶「牛丼だった。紅ショウガ信者になりうるタイプだよ」

神姫「そのパターンだとカレーには福神漬ね」

千世子「ガルーダ神話においても、チャクラムは僅かながらに登場しているのだ。神鳥ガルーダが、ナーガの奴隷になった母を助けるため、天界にある不死身の聖水アムリタを手に入れようとした際、そのアムリタの周囲には、罠として回転するチャクラムが空中にセットされていたのだ。しかしガルーダは見事に罠の目を抜けて、アムリタを奪うことに成功。チャクラムの主ヴィシュヌは、罠を抜けたガルーダを感心し、ガルーダを従者とするに至ったのであるのだ。」

亘理『トンカツにはキャベツみたいな?』

悠「違う。」

亘理『違うの?!』

悠「定食にお新香なら良し」

亘理『分かんないよ』

千世子「この神話では、直後にガルーダはインドラと争い、ヴァジュラの雷撃を何度受けても平気だった、というくだりがあるのだ。ヴァジュラをものともしないガルーダでさえ、チャクラムはすり抜けないと死んでしまうほどの威力を持った武器だった、ということなのだ。」

悠「回転ってのはやっぱ最強だな。ビバ、チェーンソー」

摩耶「あとドリルだね」

悠「なんでドリルとチェーンソーはチート系武器なんだろうか」

千世子「ちなみに、チャクラムという名の武器は実在しており、戦輪や円月輪とも呼ばれているのだ。これは真ん中に穴のあいた金属製の円盤の外側に刃がつけられており、その直径は12-30㎝程。投擲武器としては珍しく斬ることを目的としているのだ。以上、チャクラムのじゅぎょーだったのだ。」
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