ー奇談ー學校へ行こう4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「今日は節分なのだ」

亘理『悠ちゃんに憑いた悪い鬼に豆をぶつけて追い出してあげるね』

悠「鬼は憑いて無いからノーセンキュウだ!」

冥「みんなー、恵方巻きつくってきたからどうぞなのナ」

神姫「随分と太いわね」

悠「手ごろなサイズじゃないか?」

摩耶「悠君にとってはでしょ」

悠「おれのは……もうちょい大きいかな」

神姫「死ね」

ベギヤッ!!
悠「ぶびゅっ!!」

摩耶「今のは悠君が悪いねー」

揺光【誘導したように思えたが?】

摩耶「ボクは悠君の口は大きいから食べるには手ごろなサイズっていっただけだよ?」

雨「ピュア&ブラック…。」

悠「うぅ……。」

冥「大丈夫ナ?」

悠「え、「恵方巻き」とかけて、「冬山で遭難しそうな人」ととく……。」

摩耶「その心は?」

悠「方角が……肝心です。ガクッ」

義鷹「余裕あるだろ。がぶ……ゴクッ」

亘理『飲むなよ?!』

義鷹「あー?こうやって喰うもんなんだろ」

亘理『目を閉じて食べるだよっ!』

義鷹「はぁ?」

美兎「笑いながら食べるんじゃないの?」

亘理『えぇ?!』

千世子「恵方に向かって無言で、願い事を思い浮かべながら太巻きを丸かじり(丸かぶり)するのが一般的なのだ。目を閉じてとか、笑いながらの地域もあるらしいのだ」

神姫「子供の方が常識人ね」

義鷹「ふんっ」

摩耶「でも僕、節分でちゃんと巻き寿司食べたの久しぶりかも」

千世子「関西・中国・四国にて「実際に食べる」が半数以上占めたのに対し、関東では「6割が食べない」などの結果が出ているのだ」

悠「まぁ、子供は巻き寿司よりは手巻き寿司とかのが好きだしな。」

神姫「私は普通の寿司のほうが好きだわ。特にしめ鯖」

悠「渋いな……。」

神姫「大トロとか脂がのり過ぎてて胸やけしそうになるし」

摩耶「じゃあ、白身魚のが好き?」

神姫「どちらかといえばそうね」

悠「肉は?」

神姫「食べるけどホルモンとかはイマイチ」

悠「ホルモン美味しいのに」

千世子「千世子もればー嫌いなのだ」

悠「あれは癖がキツイからな」

義鷹「俺は好きだがな。特に生の」

悠「義鷹がモツ……めっちゃ怖い映像が浮かんだ……。」

美兎「多分間違いじゃないわよ」

神姫「どんなモツがおいしかったのよ?」

義鷹「今までで一番美味かったのが白沢(はくたく)の生き肝だ。味もいいが霊力が爆大に成長する」

揺光【白沢か妾も昔はよう喰うたわ。肉は美味い。毛や骨は嗜好品になる。今では滅多に見んがな】

悠「生々しすぎる…。」

義鷹「けど、今は普通に牛とかの喰えるから楽だぜ?」

悠「白沢と牛は同じなのか?!」

義鷹「味はそっくりだ」
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